土曜日。ようやくマーケットを見に行くことができる。
今日のマーケットはバクハの北約20kmのところにあるカンカウで開かれる。7時半にカンカウを通って北へ行くバスがあると聞いたので、それにあわせて起きるが、バスは10時だと言われる。
やむなく、バイタクと交渉。往復7万ドン、片道38000ドンの提示。相場がよく分からないが、高いといっても値切れなかったので片道でOKする。道は舗装道だが、山を巻いたり、アップダウンを繰り返したりするので、40分くらいかかった。途中の道沿いでも花モン族をかなり見かけたが、カンカウに着いてその数と華やかさに驚いた。
グアテマラのマーケットもウイピルが美しかったが、ここはほとんど全ての女性が花モン族でその衣装はさらに華やかだ。幸い、観光客はほとんどいない。
前にグアテマラに行ったとき、一緒にいた友人と「いずれ民族衣装というのはなくなっていまうのだろうか」という話をして、友人が「女性は自分達の服が美しいと思って着ている人も多いとはずだから、急になくなったりはしないんじゃないか」って言っていたのを思い出した。
確かに、現在民族衣装を着ている少数民族を見ても、男は普通の洋服になってしまったが、女性だけは華やかな衣装を着ているというパターンが多い。
花モン族の彼女達もなかなかおしゃれだ。真剣に新しいスカートを見たり、アクセサリーを試したりしている。概ね地色以外は同じにデザインに見える衣装だが、よく見ると違いがある。でも、なぜか靴はみんな同じ茶色いサンダル(笑)。
こういうところでたくさん写真を撮りたいのだが、みんな写真は嫌がる。カメラを向けてとっていいかと聞くと、みんなそっぽを向いたり、隠れたりする。言葉の問題もありそれ以上はできないので、ちょっと遠目から気づかれないように(罪悪感を感じながら)撮るしかなかった。
でも、しばらくやっていて本気で嫌がってるというよりは、恥ずかしいorよく分からないという人が多いように思えてきた。ただ、子供の写真を撮られるのは母親としては非常に不愉快なものらしい。
デジカメなので、何人かに撮った写真を見せてあげたが、それはけっこう受けていた。それを消せとか怒る人はいなかったので、やっぱり恥ずかしいのだと思う。
グアテマラあたりだと写真をとられると魂が吸い取られると信じている人も多いようだが、ここはそんな理由ではないようだ。
でも、写真嫌いはまだいい。最悪なのは観光客が写真を撮って金を出すことを覚えさせてしまうことだ。白人はそれがチップだと思っているのかもしれないが、それは彼らの生活を変えてしまいかねない問題だと思う。実際、観光客が多くなると今まで地道に農業をしていた人たちも土産物売りや写真で金をかせぐ「モデル」になっていく。実際、サパの町ではそれが進んでいる。そうなってくると、言葉は悪いがサファリパークみたいなものだ。
さて、カンカウのマーケットを2時間以上堪能し、帰りはバクハ行のバスに乗って帰る。
が、問題発生。バクハまで15000ドンというので、そんなに高くないだろ、周りはそんなに払ってないだろうというと、集金のオヤジが逆ギレしてベトナム人は1万ドンだけど、おまえはベトナム人じゃないから15000ドン払え、さもなくば降りろ(以上、内容は推定)と怒り出した。
堂々と、ボッタクリを主張してる奴に素直に金を払うのは不愉快極まりないので、しばらく粘ったが、またも結局バスからほっぽり出されることになった。ここからバクハまで14km。ま、3時間も歩けば着くだろう。3時間くらいの山歩き、俺にとって何でもない。
景色もいいし、ぶらぶら歩くことにする。途中、子供達や牛飼いなどちょっとした出会いもあってそれなりに楽しい。素朴な人たちもいるのに、ベトナム人は金がからむとイヤな奴が多くなる。ホントにむかつく。
1時間半、9kmほど歩いてバクハの町が遠くに見えてきたころ、トラックが停まってくれて、助手席に乗っていけという。
いつも、嫌な目にあって、その国の人を嫌いになりかけたとき、いい人が現れて印象を変えてくれる。うまくできているよなぁ。誰か、空から俺のこと見てるんじゃないの。
↓カンカウのマーケット風景
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