昨日客引きしてきたおっちゃんが強く勧めるので彼のバイクでウブド周辺の見所を回ることにした(80,000Rp)。9時に出発してまずはテガラランへ向かう。村をちょっと離れるとのどかな田園風景が広がっていて田んぼの緑がまぶしいくらいだ。この周辺の田んぼは稲が3ヶ月で収穫できるので3期作が可能だという。確かに田植えしているところがあればもう穂が大きくなっているところもある。水が豊富で年間を通じて温暖な気候のおかげだろう。所々で神々の彫刻とそれにお供え、祈りを捧げる人々の姿を目にする。ジャワ島とはほんのわずかな距離でしかないのに人々の生活様式は大きく異なっているようだ。
テガラランには木彫りの店が多い。ここでは複雑、精緻な芸術性の高い彫刻よりも大雑把な土産物用の彫刻が中心のようで猫やマスクなど同じものが店先に大量に並んでいる。村を過ぎてしばらく行くと最初のポイント「棚田」に出る。雲南のような大規模なものではないが、とにかく熱帯の緑が美しい。田んぼの中にヤシの木が生えている風景が東南アジアを象徴しているようだ。ここを出てスバトゥ村にあるカウィ・エンプルというヒンドゥー寺院へ行く。きれいな泉とそれに付随する沐浴場、その奥に祠が並ぶという構成。泉の水は青く澄んでいて魚がたくさん泳いでいる。祠は新しく修復されているものが多い。普段なら修復されたものには歴史的な価値がないのであまり関心を持たないのだが、この島では祠や神像は皆「現役」であり、古くなったら当然のように修復されている。そして、それが彫刻師などの芸術家を産み出す力となっているのだろう。チベットで見たとにかくお賽銭やバターを捧げてご利益を求める「仏にすがる」姿とはまた違った「神とともに生きる」ような宗教観がここにはある。とにかくお祈り、お供えといった宗教行事が特別なものではなく自然に人々の生活に溶け込んでいる。それがバリらしさなのだろう。僕自身、この自然さがとても気に入った。生活してもいいなと思ったほどだ。
この後、タンパシリンの村へ行き、ティルタ・エンプル、グヌン・カウィといった寺院、遺跡を見て、南にあるゴア・ガジャ遺跡を見学。どこも入場料は一律で4100Rp。約50円だが数行くとばかにならない(場所によっては交渉し学割で半額)。
とにかくウブド近辺はどこへ行っても熱帯の瑞々しい緑と澄んだ水がある。緑、水、そして神がこの島には欠かせないのだ。また、観光が大きな産業となっているこの島ではどこに行っても土産物屋が軒を連ねているが、それさえも何となく自然でもう島の一部となっているような気がする。そのためなぜか他の町ほど気にならない。
最後に木彫りで有名なマス村へ行って、作品や作業の様子を見学。ここはテガラランと違って職人芸中心。店というよりは彫刻ギャラリーといった感じだ。一体の神像を彫るのに数ヶ月かかるのもざらで値段もそれなり。いい仏像、観音像があったら買おうと思っていたが、やはりどれも数万円単位で手が出ない。50cmくらいの観音像の値札が380US$、いくらなら買うんだというので正直に50$と言ったがさすがにそこまでは下がらなかった。
↓カウィ・エンプルの沐浴場
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