【読書メモ】最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと(マーカス・バッキンガム著 日本経済新聞社)

土井英司さんの「一流の人は、本のどこに線を引いているのか」で紹介されていた多数の本の中でいちばん興味を惹かれ、早速読んでみました。
リーダーシップやマネジメントに関して書かれた本は多数ありますが、僕が読んだ中ではこの本に書かれている「優れたマネジャーは、部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用する」「優れたリーダーは、よりよい未来に向けて人々を一致団結させる」という2つは最も”腹落ち”するものでした。
本書の後半は、個人の継続的な成功について書かれており、そこで示される「自分がしたくないことを見つけ出し、それをやめる」という一言も(実際に行うことはなかなか難しいですが)非常に納得できるものでした。

覚えておきたいこの1行

「優れたマネジャーの仕事は、部下の才能を業績に結びつける一番の方法を見つけること」「優れたマネジャーは、部下の成功を手助けせずにいられない。部下が大きな成功を収められる環境をどう整えるかという課題に好奇心をそそられるようにできている。」この才能は「教育本能」と呼ばれている。

「本能」と書いているとおり、優れたマネジャーとして成功はかなりの部分、この才能を持っているかどうかによる部分が多いのでしょう。著者自身も自分にはこの資質が全く欠けていると認めていますが、僕もそうです。楽観主義者という点では、性格的にはむしろリーダー向きなのかとも思いました。
とはいえ、僕のようにこうした本能に欠けている人間でも、マネジャーとして組織を成功に導くための基本スキルとして、以下の4つが挙げられています。
・人を選ぶ
・期待する仕事の内容をはっきり示す
・褒めることと認めること
・部下に気遣いを示す
中でも「期待する仕事の内容をはっきり示す」ことは、特に日本の企業だとできていない部分ではないかと思います。自分自身を振り返ってみても、これができていないから自分がイメージした通りの成果が上がってこないではないかと反省しています。

読んでよかったこと、感じたこと

性格的な部分はさておき、組織としての成功という目的は共通であっても、マネジメントのフェーズとリーダーシップを発揮するフェーズでは、「個」にフォーカスするか、「普遍」にフォーカスするかという正反対の意識が求められるという点が非常に新鮮でした。
マネジャーについては上述しましたが、著者は「優れたリーダーは、普遍的なことを発見し、それを活用する」ことがリーダーに求められる行動指針と述べ、さらに、未来への不安を取り除くという点において、リーダーの言葉には「明確さ」が必要だと主張しています。

この本を読んだ目的、ねらい

組織として成果を上げるために、マネジャーとして何にフォーカスすべきか、また同様にリーダーとしてすべきことは何かを学びたいという目的で読みました。この目的は果たせた上、個人としての成功について大切なことも学ぶことができ、期待以上の内容でした。

この本を読んで自分は今から何をするか

部下に期待する仕事の内容をはっきり示し、また長所を伸ばせるように役割分担を再考します。その上で、一人ひとりへの褒める、認めるなどフィードバックを頻繁にとっていきたいです。また、自分自身についても、自分の長所を活かすよう「したくないこと」を改めて考えてみます。

気になったポイントメモ

  • リーダーの反対語はフォロワーではない、悲観主義者だ
  • TEAMの中にI(自分)はない、winの中にある
  • リーダーは明確な方針を示し、一方で従業員には戦略や方法を選ぶ自由を与える
  • 成功は蓄積ではなく編集、建造物ではなく、削り落とした結果である彫刻と言える

まとめ

著者は、マネジャーやリーダーとしての成功は、訓練によって習得できるものより、生まれつきの性格・資質によるものが大きいという立場をとっており、正直なところ、個人的にはマネジャーとしての資質はゼロに近いなぁと落胆しつつ、もっと部下のよいところを見つけ、褒めて伸ばすことを意識としていきたいと思いました。
管理職、そして経営者の方にとっては、必読と言ってもよい一冊だと思います。

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