小松にある怪しい洞窟「ハニべ巌窟院」訪問記

だいぶ前になりますが、家族で北陸旅行に行った際、小松の航空博物館に掲示されていた1枚のポスターが目に留まりました。新薬師寺にある十二神将のアップのような写真に惹かれ近づいて見ると、閻魔大王の像で「ハニべ巌窟院」と書いてあります。これはどこだろうと、ググってみて出てきた画像は、巨大な仏頭!で、いかにも怪しい雰囲気。小松空港からも近かったので、「百聞は一見にしかず」これは行って見るしかないとレンタカーを走らせました。

予備知識なくポスターのイメージだけで行ったので、想像していた奈良~鎌倉時代に彫られた仏像とは全く異なる像がものすごい数並べられ、生々しい地獄絵図と極楽が表現されていました。一般的なお寺で仏像を拝観することをイメージして行くと、なんなんだ?と思うでしょうが、独特の世界観があります。洞窟内外でかなり写真を撮ってきたのでご紹介します。

アクセスと入場料

小松空港から車で約20分です。バス停もありましたが本数が少ないので現実的ではないでしょう。周囲は田畑で、こんなところにあるのだろうか?と思いますが、近くに来ると巨大な仏頭が見えるので分かるでしょう。
入場料は大人800円、子ども400円です。結構いいお値段ですね。

◆所在地: 石川県小松市立明寺町イ1番地
◆開館時間: 9時~17時 (10月から3月までは16時閉館)

施設概要

入口近くに大仏とその下に納骨堂・展示室がありますが、メインは山の中腹から入っていく洞窟です。洞窟は約150mあり、さまざまな種類の像が並んでいます。洞窟に至る道沿いにも展示室や浅い洞穴に作品がある他、山の上にある広場には涅槃像がありますので、これも忘れずに見ておきましょう。所要時間はゆっくり周って1時間弱といったところです。入口で順路が記載された地図をもらえます。

洞窟内の通路はこんな感じです

巌窟院ができた経緯

1951年に初代院主で彫塑鹿家の都賀田勇馬氏が世界平和と戦没者慰霊のために開いたものです。もともと石切り場だった洞窟に仏像などの作品を置いて、地獄と極楽の世界を造られました。その後、二代院主伯馬氏に引き継がれ、大仏が建てられました。
怪しい像が並ぶ珍スポットに見えますが、実はアーティストが平和を願って自身の作品で作り上げた仏教施設なのでした。

“ハニべ”とは、埴輪のことで、土で型を作り、素焼きしたものを作る人を土部師(はにべし)と呼んだそうで、現在の彫塑師にあたります。彫塑家が創設した岩窟の中の院という意味で「ハニべ巌窟院」という名前になったそうです。

大仏

田園風景の中を走っているとこんな巨大な仏頭が見えてきます。高さは15m。1983年に建てられ、将来は33mの大仏像にする計画もあるようです。

大仏の下は納骨堂?になっていました。

屋外の仏像など

なんでしょう?

涅槃仏

途中の洞穴にある観音像

日蓮上人

同じ洞穴には親鸞上人も

シュールです

展示室の観音像

こちらも観音像。このあたりは普通の?仏像ですね

源義経…安宅関が近いから?

仁王像

猿…どこかで似たようものを見た気が…

彫刻の森美術館風ですね

洞窟内(インドなどの仏像レプリカ)

洞窟内(極楽編)

地蔵菩薩

釈迦牟尼仏

愛染明王

法然上人

レリーフですね

風神雷神図

不動明王

道元上人

観音像

仏頭

阿修羅

洋風ですね…なぜ?

招き猫…これも不思議

薬師如来

地蔵菩薩

降魔成道

摩耶夫人

天上天下唯我独尊

釈迦牟尼の誕生

釈迦の一生レリーフ

出家

苦行

大黒天

洞窟内(地獄編)

さあ、いよいよ地獄です。

地獄の門番(馬)

地獄の門番(牛)

蜘蛛が…

閻魔大王

食物を粗末にすると…

調理室

目を潰され、舌を抜かれています

次は蛇に絡まれています

鬼としゃれこうべ

堕胎の罪

乱用すると…こんな罪が

鬼の祝宴

懸衣

まとめ

ハッキリ言って気味悪い空間です。今思えば、よく当時4歳だった息子が泣かなかったなぁと思います(笑)。石川県の一級観光スポットになることは決してないでしょうが、珍スポットとして一定の人気を集める可能性を秘めています。
小松空港を利用される方は、話のネタに寄ってみてはいかがでしょうか。また、訪れた方はぜひ解説も読んで、世界平和を願ってこの地にこうした空間を作り上げた親子二代のアーティストの存在も知っていただきたいです。

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