Day60 快走!郵便トラック

週1本のツァンダ行郵便トラックの出発が早朝6時なので5:40にチェックアウト。当然まだ真っ暗なので所々懐中電灯をつけて歩く。町にはまだ人影がほとんどないのにタクシーだけはやたらと走っている。
5:50トラックステーション着。車が本当にあるか不安だったがエンジンの音がしてちょうどトラックが出て来た。昨日会ったドライバーのおっちゃんが乗れというジェスチャー。荷台じゃなくてほっとした[:たらーっ:]
6時5分過ぎもう一人女性が乗ってきて真っ暗な中ツァンダへ向け出発。この車も坂道になるとスピードがかなり落ちる。ナムルまで約1時間半、ここからツァンダへの分岐へ入る。この道、予想以上の悪路で、しかもすぐに急な上り坂。いやぁ車の跳ねること跳ねること。何度も座りなおした。隣の女性が寝ていられるのが不思議だ。
さすがに毎週来ているドライバーはよく道を知っていて、え〜大丈夫?というような大胆なショートカットを繰り返し坂道をどんどん上がっていく。坂の途中で日の出を迎えた。今日も晴天で美しい日の出だった。しばらく上ると最初の峠に到着。ドライバーはチベタンで持参していたカタをタルチョにかけていた。標高は既に5000mを超えている。
峠をゆるやかに下りしばらく草原を進んでから再び上りになる。2つ目の峠を越えると大きなジグザグの下り…なのだが、このトラックは途中から直降した。不意をつかれた僕はさすがにあせったが、ドライバーは慣れたもので急斜面を普通に降りて行った。下りきって川沿いの悪路をしばらく進みやがて川を渡るところにある茶館にて停車、ここで朝食をとる。10:30だった。ここで初めてまともに隣の女性を見たら、意外とかわいくてちょっと驚いた。このコに餅子をわけてもらった。今まで「狭いなー、幅とりやがってこの女…」なんて思っていたが、ここで印象が180度変換[:イヒヒ:]
11:15出発。この先はほぼ平坦な道で快走。12過ぎに土林ゾーンに入る。すごいスケールで土林が延々と続いている。グランドキャニオン、カッパドキア以上のインパクトがある。目は車窓に釘付けだ。1時頃、川向こうにツァンダの町が見えてきた。9〜10時間かかるって言ってたのに…すいぶん早かったね、とドライバーのおっちゃんに言うと彼は誇らしげに腕をたたいて見せた。町が見えてからすいぶん大回りして橋を渡ったためけっこう時間がかかり1時半にツァンダ到着。橋の手前に検問があったが郵便トラックはノーチェックで通ることができた。

ツァンダの町は一本の大通りに沿って延びていて川沿いの突き当たりにトリン・ゴンパの入口がある。意外と早く着いたのでゆっくり食事をとってそれから宿探し。よさそうな宿はなぜか部屋「没有」、他に2軒あたるがこちらは服務員がいない。やる気のない宿ばかりだ。電信賓館という宿がシャワー付40元というのでちょっと高いがここにチェックイン。それから公安に行ってグゲ遺跡へ行くのに許可証が必要かどうか聞く。必要だというので一緒に(手続代行をしているらしい)古格賓館へ行ってもらうが、結局「不要」ということだったらしく、勝手に行ってよろしいと言われた。グゲは明日にしてまずはトリン・ゴンパへ行ってみる。が、お堂は全て鍵がかかっていて坊さんもいない。しかたないので、一通り寺の外観を見てから川沿いのチョルテン群へ向かう。雨で溶けたようなになっているチョルテンを見るとイランのアルゲ・バムを思い出した。しかし、こんな西チベットの奥地まで寺を壊しに来るのだから共産党の徹底ぶりは恐ろしい。毛沢東の命令には絶対服従だったのだろう。こういった話は今読んでいる「ワイルドスワン」によく描かれている。
さて、川沿いからグゲ方面への道へ向かい、山の南斜面に残る横穴住居群や旧王宮跡などを見て回る。今では完全な廃墟となっているが、かつてここにも王国があったのだ。決して住みやすいところではなかっただろうに…ぼんやりとそんなことを思いながら山の斜面から土林の景色を楽しむ。この景色を見て「風の谷のナウシカ」を思い出した人もいるようだが、僕には風の谷というより腐って溶けた巨神兵を思い起こさせた。何となくグロテスクなひだひだである。
7時頃ツァンダの宿に戻り併設のシャワーでさっぱりしてからビールを飲む。ここは標高3600m、久々に4000m以下の土地に来た[:汗:]
そのためアリに比べるとだいぶ気温が高く、Tシャツでも汗が出るほど暑い。

本日の1曲 Red Hot Chili Peppers「Californication」

↓ツァンダのチョルテン群

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