Day61 グゲ遺跡へ

今日はここツァンダまではるばる足を運んできた目的地「グゲ遺跡」を見に行く。遺跡までは約20km、歩いて6〜8時間くらいらしい。かなりの距離だが周りには土林の絶景が広がっているので片道は歩いてみてもいいだろう。途中で車が捕まったら乗ればいいし…。

明るくなるのを待って8:15出発。昨日途中までは歩いているし、道も悪くないので迷うこともない。朝の涼しいうちにサクサク歩いて距離を稼いでおく。角度の低い太陽に照らされた土林がまぶしい。途中、立ち止まって何度も写真を撮る。1時間ちょっと歩いたころ後ろから白人旅行者の乗った四駆が数台来たが大して疲れてもいなかったので停めずに歩き続ける。2時間半ほど歩いたころ町を出て3つ目の道標があり、ずっと先にグゲ遺跡のゴンパが見えた。車道は川沿いを進むが目指すゴンパまではほぼ一直線に歩いていけそうだ。少し休憩してから荒野を突っ切ってゴンパを目指し歩き始める。

しかし、この直線ルート上には大小10くらいの谷(幸い水はほとんどなかったが…)があって、その都度アップダウンして渡り、また大きい谷では上流で渡れそうなところまで迂回しなければならなかったりと大変だった。結局、ゴンパが見えてから事務所に着くまでに1時間半くらいかかってしまった。とはいえ、ツァンダを出てから4時間弱、ちょうど12時頃到着することができた。これなら日帰りで徒歩往復も可能だ[:ラッキー:]
目前には写真で何度も見たグゲの砦がそびえ立っている。素晴らしく絵になる遺跡だ。さっそく入場券を買って見に行く。入場料は(学割NGで)ポタラ宮を超えるチベット自治区最高額の105元![:ぶー:]
高いがここでは門番兼ガイドが鍵を管理しているので払わざるをえない。ガイドのプルブおじさんは多少英語を話し、日本人だというと僕の持っているガイドブック(コピー)を指差してここに自分の名前が載っていると言った。遺跡内にあるラカン(お堂)は4つ。それを1つづつ開けてもらい、簡単な説明を受ける。ここも文革時に破壊されているので完全な形で残っている仏像はないが壁画や天井の装飾は美しい。プルブおじさんは時間をかけて見ていてもせかすことなく待っていてくれたのでありがたかった。一番印象的だったのはラカン・カルポの破壊された仏像。堂内には20体くらいの仏像があったのだが、現在は半分弱が部分的にその姿を残すのみ。残された仏像の姿が悲しげだった。ここグゲにはかつてアティーシャというインドから招かれた高僧が滞在していたので、アティーシャの像や壁画もいくつか残っていた。これは中央チベットではあまり見ることができないと思う。4つのラカンを見終わった時点でおじさんは後は開いてるところを自由に見てまわれといって事務所へ戻っていった。
グゲの砦にはラカンだけでなく、廃墟となった王宮や町もある。バムをほうふつとさせる日干しレンガの廃墟を見ながら砦の上へと登っていく。途中でトンネルがあり、出たところが砦の頂上になっていた。頂上には王宮とキルコル・ラカンというお堂等があるが、王宮内部には何もなくラカンは施錠されていて入れなかった。しかし、建物はともかくこの頂上から見るグゲ一帯の土林が広がる景色は本当に素晴らしい。いつまで見ていても飽きない。思わずシャッターを切りまくってしまった[:拍手:]
頂上の廃墟群を一通り見て回ってから、日差しが強いので王宮の日陰でぼんやりと景色を眺めてすごす。もうここへ着いて2時間くらい経っていたが4時間で帰れるなら4時までに出れば大丈夫だろう。そろそろ帰ろうと思ったら冬の王宮というのがあるのに気づき、地下(?)へと降りてみる。蟻の巣みたいに小さな地下洞窟部屋がいくつかある。冬だけではなく、夏も涼しくてよさそうだ。
3時前に事務所に降りてきておじさんたちとしばらく話してから帰路につく。一人で歩いて帰るのか?と言われたが、車がないのだから仕方がない。午後は全く旅行者が来なかったようだ。来たときの直線コースはとらず、小川沿いの道を進んで車道へ向かうことにした。途中、ちょうど麦を刈っていたツァパラン村の人たちが皆作業の手を止めてこっちを見ている。歩いてくる人はよほど少ないのだろう。

1時間くらい歩いたところで休憩。午前中はほとんど休むことはなかったのだが、さすがに朝からほとんど歩きっぱなしのうえ、午後の日差しは強烈で朝とは段違いに疲れる。水をほとんど持ってないのが不安になってきた。しかし、この状況で車はあてにできない。とにかく歩かなくては(たまに見かける)行き倒れた家畜のミイラと同じ運命を辿ってしまうだろう。歩いているとどこからとまなくハエがたかってきてうざったくて仕方がない。このおかげでで余計に疲れが増すような気がする。2時間ほど歩いて2つ目の道標を過ぎたあたりで2回目の休憩。はるか先にツァンダの町が見えてきた。もう少しで半分くらいだろうか、など考えていたら車のエンジン音がした。気のせいではない、ダンプが後ろからやってきたのだ。荷台には労働チベタンが10人くらい乗っている。ここに一緒に乗せてもらいツァンダの町へ、いやぁ助かった。このチベタンたちはアリまで行くのだそうだ。この荷台でアリまではかなり辛いだろう。
30分ほどでツァンダ到着。礼を言って降りる。町では公安の姿がやたら目立ち、道沿いには人がたくさん出ている。どうやら共産党中央から視察団みたいのが来るらしい(西蔵自治区40周年関係か?)。それで、昨日大きな宿で部屋がないと言われた理由が分かった。そんな連中はどうでもいいのでまずは冷たいお茶を買ってペットボトルがぶ飲み。生き返った。それから昨日の宿に戻りシャワーを浴びて洗濯。30kmくらい歩いたからなぁ、さすがに疲れた[:ムニョムニョ:]

本日の1曲 Sting「Desert Rose」

↓グゲ遺跡

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