Day74 グルミット再訪

昨日招待された結婚式は4時くらいからということだったので、午前中はグルミットに行ってみることにする。春もグルミットに2泊したのだが、そのときは大雪で2日間何もできずほとんど寝袋の中で過ごしていた。その間、格安で泊めてくれたMarcopolo Innをまた訪ねてみたいという気持ちもあり、改めてグルミットに行くことにしたわけだ。
フンザブレッドとコーヒーの朝食をとって8時頃KKHに出て北へ行くコースターを待つ。9時過ぎにグルミット到着(40Rs)。村の中心にあるポログラウンドの方へ上がっていくと、村人が大勢集まっていてちょうど散会するようだった。何かイベントでもあったのだろうか?
まずはカーペット工場になっているオールドハウスに行ってみる。ここはグルミットでいちばん古い建物で、アッパーフンザの住人であるワヒ族伝統的スタイルの家屋だ。行ってみると開いていなかったが、覗いていると一人の女性が鍵を開けて案内してくれた。ここでは22人の女性が働いているという。昨日見たフンザの工場とは別の組織らしい。今朝の集会(?)について尋ねると、お葬式だという(後で詳しく聞いたところでは、ワヒ族のお葬式は7日間に渡って行われ、その間、朝は村人全員が集まって喪に服し、遺族に食べ物を提供するのだという。7日間のうちで3日目と7日目が重要で、今日はその3日目だった。)。

ここを出て吊り橋へ行ってみる。このエリアで吊り橋というとパスーとフサニのものが有名だが、ここグルミットにもあることを春に聞いていた。吊り橋への道はシルクルートロッジの20mほどフンザ寄りのところにあり、そこから5分ほど歩くと川にかかる橋に出る。この橋もパスーと同じように辛うじて踏み板がついている程度の「恐怖の吊り橋」だ。パスーの吊り橋に行ったときは雪がふっていたので渡らなかったが、ここはかなりへっぴり腰ながら往復してきた。下を流れる川はかなりの勢いで流れており、落ちたら助からないだろうと思うとちょっとパニックに陥りそうな気分になる。頑張って橋の上でも写真を撮ってグルミット村へ戻る[:拍手:]
それから山沿いにあるグルキン村まで歩いてみる。今日も暑く、半年前に凍えていたのと同じところとは思えない。途中で子供たちに写真をせがまれたりしながら1時間ほどで登りきり、ちょっとした高台の先に天を突き刺すような雪山があったので、少し登ってみる。が、氷河まではまだだいぶあるようなので途中で引き返す。たまたま干草を集めていたじいちゃんにこの辺りがグルキン村か?と聞くと、違った[:しょんぼり:]
グルキンへはさらにリングロードを下っていかなければならないらしい。時間がないので今日はグルミットへ戻ることにした。帰路、杏の実が少し残っている木を見つけ、おっちゃんにいくつか摘んでもらった。杏のシーズンは7月下旬から8月上旬くらいで、どこももう摘み終えて乾燥させているところなのだ。このカマリシュ村では女の子にリンゴをもらったり、少年が家に招いてくれ、簡単な昼食を出してくれたりといつもながら温かいもてなしを受けた[:ラッキー:]
宿での夕食時にも出るのだが、この地域で飲まれるハーブティー(現地ではグリーンティーと言っている)はなかなか美味しい。そんな寄り道をしながら2時頃グルミットに降りてきてMarcopolo Innで昼食。マネージャーは僕の顔を見ただけでは思い出さなかったようだが、雪の日に来たことを話すと再訪を喜んでくれた。今、棟を増築中で来シーズンにはもっと大きなホテルになるという。
3時過ぎに別れを告げてフンザへ戻る。結婚式は4時頃からなのだが、帰りの車がなかなか来なくてフンザ着が5時になってしまった。宿に戻るとハイダー爺がウルドゥー語を話す友達が来て待ってるよと教えてくれた。じょにぃさんが到着したらしい。半年ぶりに再会、しばらくいろいろ話を聞く。ギルギットは相変わらず情勢が悪いらしく、死者も出ているという。それでも春に比べると武装警官の数は減っていて、少しは落ち着いているということだった。じょにいさんはハイダラバードの知り合い宅に泊まるというので、迎えが来るまでここで待っていて、一緒にハイダラバードへ行こうということになった(結婚式もハイダラバードで行われる)。
暗くなって迎えが来て、結婚式場まで送ってもらう。行ってみると、花嫁親族がギルギットへ帰るところでセレモニーは既に終わったということだった[:モゴモゴ:]
しかし、花婿親族(昨日見た顔が多い)はまだ残っていて、さっそく肉たっぷりのピラフが大量に振舞われた。英語を話す親族のおっちゃんが案内してくれ、セレモニーはもう終わったが、まだミュージシャンもいるし、踊りがあるから踊ればいいという。食後しばらくして昨日と同じようにダンスタイム。残念ながら今夜も停電で雲もあって月明かりも頼りない。昨日より多くの人が輪になって見る中、次々に輪の中へ引っ張り出されてはフンザダンスが続く。このダンスは特に決まった形はないようでいろんな人がいろんな踊りをしている。僕も(タダ飯を食べに来たと思われるのもイヤだし)誘われるままに2回ほど踊った。ダンス大会がずっと続くだけで、基本的には昨日と同じだ。ただ、飲んでいる分激しい踊りをする人もいた。花婿、花嫁もいるとは言われたものの、おっちゃんは引き合わせようとはしなかった。ま、僕は当人たちから呼ばれているわけでもないから、そのほうが自然なのかもしれないが…。帰りの車がなかったので9時半頃、お礼を言ってカリマバードに戻る。10分くらい歩いたところで後ろから車が来たので停めると、結婚式に来ていた若者たちの車だった。彼らに宿近くまで送ってもらったので10時過ぎには宿につくことができた。今日も充実した1日だった[:グッド:]

本日の1曲 U2「Walk On」

↓グルミットの吊り橋

↓ワヒ族のばあちゃんと赤ん坊

コメント

  1. なっちん より:

    パキスタンっていいところなんだねー。人があったかくて、うらが無く親切なんだね。人の親切を素直に受け入れられるっていいよなあ。
    フンザブレットと杏ジャム。超美味そうだ。お土産に買ってきておくれ〜。
    こちらもようやく遅い秋の訪れ。今年は秋刀魚が豊漁らしい。安くてうまいよ〜。