Day188 シリアへ

テヘラン着は定刻通りの5時半だが、シーツの回収などがあるため4時45分頃には起こされてしまった。そして、今日もボーッとした頭で列車を降りると

雨だった

しかも氷雨[:くもり:]というくらいの冷たい雨。夜明け前の駅のそこら中から白い湯気があがっていて「Blade Runner」に出てくる町みたいな雰囲気だ。とりあえず荷物を預け待合室で朝を待つ。テヘラン駅はかなり近代的で出発・到着掲示板には英語表記がついており、構内にはモバイルチャージスポットもあった。

7時半頃駅を出るが…寒―い[:撃沈:]

とても観光をする気にならない。さっそくチャイハネを見つけ、チャイを飲みながらさてそうしたものかと考える。
その結論

今日中にイラン出国

今日は夕方にイラン航空のダマスカス便があるはずなのでこれで一気にシリアまで飛んでしまうことにした。昨日列車が一緒になったおっちゃんは「現在、イラン寄りのトルコでは鳥インフルエンザがかなりヤバイ状態らしいので国境が閉鎖されているかもしれない。シリア行くなら絶対飛んだほうがいいぞ。」と言ってたし、この雨も飛ぶべきだという天のお告げであろう。
チャイハネを出て市バスでテヘラン中心部トゥープハーネへ向う。テヘランの市バスは新しくなっていてローマ数字でも路線番号がつけられていた[:ラッキー:]
雨の中、近辺で旅行代理店を探すが全然見当たらない。ようやく1軒見つけるが格安チケットはなく一昨日イラン航空オフィスで聞いたのと同じ値段(約145US$)。格安はないのか?と聞くがこんな近距離路線では競合も少ないし、もともとイラン航空は安いので探してもないだろう、との返事。
しかし、あきらめず旅行代理店が多いというフェロドゥシー広場まで移動。ここで2軒ほどチェックするが、やはり値段は同じ。しかも、シリアまで片道ではチケット売れない、と言われる。往復買ったってイランビザがシングルだからどうせ帰ってこれないんだけど…などと話すと、売ってもいいけど空港で搭乗NGになっても知らないよなどと言う。これは避けたいので、もし定価で買うならちゃんと(言い訳交渉ができるよう)イラン航空のオフィスで買うことにしよう。

この後、旅行代理店が集中しているエリアを見つけ、片っ端から料金を聞くが全部一緒。水曜発のシリア航空なら5ドルくらい安くなるが、それまでテヘランで足止めになるので論外だ。11時近くになったので格安チケット探しはあきらめイラン航空のオフィスで正規チケットを購入。リアル払なのでまた両替しなければならなかったが、商売上手はいるものでちゃんとオフィスを出たところにチェンマネ屋がいた。(テヘランは出稼ぎ帰りが多いからかやたらと街角にチェンマネ屋が立っている。フェロドゥシー広場ではコーナーごとに立っているといっても過言ではないくらいの数だ。)
いいレートだったので必要額ギリギリで両替を頼むが、数えてみると3ドル分近く少ない。どういうことだと聞くと、コミッションだという。ふざけんな(怒)、取りすぎだと猛烈に交渉して2ドル分を取り返し、結局銀行レートと一緒になった[:ぶー:]
1万リアル130枚の札束を持って再びオフィスへ行って無事チケット購入。旅行代理店10軒以上あたったが、この業界は非常に女性の就職率が高いようでカウンターにいる7〜8割が女性だった。もっとも(日本と同様)旅行業界だから皆英語のできるギャルというわけでもなく、ドメスティック専門の女性の方が多数派のようだ。しかも、あまりサービス精神というものが感じられない。イラン人は男のほうが旅行者に対して親切な気がする

以下、オススメの店(とギャル)を1軒紹介。
Esteglal Travel フェロドゥシー広場西のイラン航空国際線用オフィス近く。電話は88808865でMoradiちゃん[:ラブ:]を指名してください。今日話した中ではいちばん親切な感じで英語も流暢、もちろん美形です。

さて、もうお昼なので観光する間もなく駅へ戻る。回数券なしでバスに乗ってしまったのでローブとひげがオビワン風のイスラム聖職者に1枚売ってくれと頼むとただで譲ってくれた。駅で預けていた荷物を拾って空港行のバスを聞いて乗り込む。以前は空港行バスはなかったと思うがちゃんと走っていた。乗換えのつもりでだいぶ時間の余裕を持って行ったので出発時刻の3時間近く前に着いた。ロビーでPCを使いながら時間をつぶし、アナウンスがあってからチェックイン。片道チケットでも何の問題もなく搭乗可、イミグレも簡単に通過できた[:拍手:]
飛行機はON TIMEで5時半に出発。またも離陸前に眠っていた。前に乗ったタシケント行イラン航空はロシア製の機体でちょっと嫌だったが、今回はA300だった。ペルシア語の注意書きシールがはがれたところにはギリシア語が書いてあったのでオリンピック航空のお古と思われる。2時間以上のフライトだが、映画上映もヘッドセットの配布もなし。機内食は食べきれないくらいのボリューム。イランでの食事は全てサンドイッチだったが、最後に(空中ながら)チェロウ・モルグを食べることができた(笑)。

時差1時間半の6時50分にダマスカス着。イミグレでは(たぶんイスラエルのスタンプがないかを見るため)かなり念入りにチェックされた。とりあえず空港で15ドル分だけ両替してバスで市内へ。バスターミナルに着いたのは8時頃で当然真っ暗だったが予定していた宿まで1キロくらいなので歩いていくことにした。
宿はどこも値上げされていて200SP(シリアパウンド)では泊まれず。数軒あたって250SPでトイレ付のシングルにチェックイン。しかし、暖房がなく寒い[:くもり:]寝袋を出して眠る。

本日の1曲 歌手忘れた…「氷雨」

↓マスジェデ・ジャーメの幾何学模様タイルワーク

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