Day199 9時間の読書

金曜はイスラムの休日なので、マアルーラというキリスト教会で有名な町まで小旅行に出かける。バックパッカー宿に泊まっていれば、レセプションは英語ができるしいろいろ情報も手に入るものだが、今泊まっているのはこのエリアでも最安のローカル宿。スタッフには99%英語が通じないので、どこかへ行きたくてもそれを聞くことができない。
ガイドブックによるとマアルーラに行くにはガラージュ・マアルーラというバスターミナルからミクロバスがでているようだが、そこに行くセルビスを探すのが一苦労だ。いつもはバス停まで行って警官にカタコトアラビア語でそこへ行くセルビスを停めてもらうのだが、今日は近くに警官がいなかったのでタバコ売りに聞いてセルビスに乗り込む。が、どうやら違うバスターミナルに降ろされたらしく、そこからはマアルーラ行がなく、再びセルビスで移動することになった。そこでマアルーラ行ミクロを見つけ乗り込むとすぐ発車。40分ほどで谷に広がる小さな町マアルーラに到着。運賃はガイドブックには12SPと書いてあったが実際25SPだった。なぜかこの路線だけ大幅に上がっている。バスを降りると風が冷たく、今日もまた寒いなぁ…とつぶやくことになった。この辺りの風景は何となくイスラエルを思い起こさせる[:ラッキー:]
ガイドブックのコピーをとってなかったのでメモに書かれた2つの教会を探しつつ適当に歩く。坂の上に教会らしきものが見えたので行ってみるとBINGOで、「聖テクラ教会」に出た。ほとんど解説もなかったが、たぶんテクラという名の尼さんが開いたのだと思われる。教会自体はこぎれいで最近新しく建て直されているようだ。ドーム内には所狭しと絵が描かれていて、そこにはアラビア語とギリシア語(?)がごっちゃに書き込まれていた。休日だからかシリア人観光客が数組訪れていた。
この教会を出て奥へ進むと切通し(あるいは天然?)があって、それを抜けたところがもう一つの教会「聖セルジウス教会」への道につながっている。この道に出た途端、また一段と強くなった風が襲ってくる。相当の強風で、ぼけっと立っているとふらついてしまうほどだ。坂を5分ほど上がると聖セルジウス教会に到着。こちらもこぎれいな建物で、脇にはカフェテリアと展望台が併設してある。教会の裏山にはまだ雪が残っている。どおりで寒いはずだ。この教会は小さく、窓がないので薄暗い。建築的には特にどうということはないが、やはりロケーションがいいから観光地になるのだろう。風が半端じゃなく冷たいので、あまり長居もせずダマスカスに戻る。
セルビスを探すのが面倒だったのでバスターミナルから宿まで1時間弱歩いて帰る。4時頃宿に戻り、遅い昼食のチキンを食べてからはひたすら読書。何日か前から読んでいるのは福井晴敏「亡国のイージス」。ボリュームたっぷりのうえ、聞きなれない軍事用語が多く集中して読みたいなぁと思っていたので、今日は頑張ってこれを読み終えることにした。結局読み終わったのは深夜1時。トイレに立つ以外は9時間ずっと本に釘付けになっていた[:グッド:]
ベストセラーなので、いまさらあらすじを書くこともしないが手に汗握る作品であると同時に日本人という民族、日本という国について考えさせられるものでもあった。小説を読んでいると、作品によって明確なストーリーを練って書いているんだろうなぁという性質のものと書いているうちにどんどん登場人物が勝手に動き出してるなぁと思うものとあるが、この作品は前者だろう。小説の中にいろんな問題意識が詰め込まれているのを感じる。この作品の読者は9割方男だろう。「海」、「自衛隊」という舞台はやっぱり男の世界だし、男の潔さみたいなものがとてもかっこよく描かれている。帰国したら(多分失望のほうが大きいとは思うが…)映画も見てみよう。

本日の1曲 Sting「Island Of Souls」

↓マアルーラの町

Comments