Day213 職場復帰

クウェート発のフライトが１時間ほど遅れたため朝6時頃イスラマバードに到着。シリアから来ると暖かくてビックリだ[:晴れ:]
イスラマの空港では入国時にも荷物のX線チェックがあるので、（持込が禁止されている）ワインが見つかるのではないかとハラハラしたが、ノーチェックで通ることができた[:グッド:]
まだ、日も上がっていないのでタクシーを拾ってイスラマ市内のオフィスに行き、こっそりシャワーを浴びて洗濯も済ませておく。それから久々にスタッフと朝食。留守中のテント村状況を確認。だいぶ新しい家族が増えたが大きな問題はないようで一安心。９時頃、久々に現場へ出勤。
１ヶ月ぶりにいきなり顔を出したのでびっくりしていた人も多いようだったが、以前と同じように挨拶で迎えられほっとした[:ラッキー:]
新しい住民のテントも含め一回りしていると、女の子から結婚しているのか？と聞かれ、なんで今頃聞くのか？やや困惑。後で聞くと、日本に帰国して結婚したとか子供が2人いるだとかいう風説が流れていたらしい（笑）。
だいぶ暖かくなったこともあり、一時の風邪大流行がウソのように皆健康。35テントほどあるのに寝込んでいる人もいない。テント村のマスコット的な存在だった2歳の双子が村に帰っていていなくなったのがちょっと寂しいが、後はさほど違和感なく復帰できたかなぁ。ただ、だいぶ知らない顔が増えたので、誰がどのテントにいる人なのかがつかめず苦労する。しばらくは名簿が欠かせないだろう。
午前中、野菜の配給を行う。僕がやっていた頃より家族がだいぶ増えたのでかなりの大作業だ[:汗:]
ノートにチェックの書き込みをするのにもかなり時間をとられてしまう。このあたりは改善策を考えなければならない。
午後、日本から来たG社のビ○コを被災者に配布しなければならないので、ここから30分ほど行ったところにあるクウェート赤十字社のリリーフキャンプに持って行く。ここの責任者と話をして40箱ほど提供。あわせてキャンプを視察。1200人近くの被災者を収容しているというが、なかなかきれいでよく組織されたキャンプだった。
ただ、マネージメントと話をしていて、何か問題はないか？と聞いたら、何もないと言うし、病気の問題は？と聞くと、薬がたくさんあるし、救急時の体制はできているというだけ。1200人を抱えていて問題が何もないはずはないのだ。概して大きなキャンプになるほど、マネージメントは細かいところまで目が行き届かないから問題があっても気づかないし、被災者に対するきめ細かなケアもできない。薬がたくさんあるからといって病気がないはずもないし、200テントもあってキッチンに50弱のコンロがあるだけではどう考えても食事を作る際には混雑しているはずだ。問題がないと言い切る大雑把さはパキスタン人が運営するキャンプらしいなと思う。ま、そこにいる人たちがいいならいいんだけど…

続いて、帰りがけにオフィス近くにある地震で脊髄損傷になり下半身マヒを患っている人たちのリハビリセンターに寄ってここにもG社の○ッキーを提供。ここには2ヶ月ぶりに訪れたが、皆一人一台車椅子を持ちベッド上の生活を脱して再び動き回れるようになっていた。以前はうつろな目と付き添いの家族が動かない足をマッサージし続けている姿ばかりだったが、だいぶ雰囲気が明るくなってきた。このリハセンは今週閉鎖され、患者さんたちは政府が運営する別の機関に入って自立へ向けたトレーニングを行うということだ。しかし、ここイスラマバードでは助けてくれる人もいるし、道路も舗装されているからいいが、村に帰ると車椅子も役に立たないだろう。それでも希望を持って強く生きられるように頑張って欲しいと切に思う。

本日の１曲　井上陽水「ジェラシー」

↓久々に帰ってきたNWAテント村