Day233 夜勤(その2)

先週に引き続き今日もテント村に泊まることにした。今日はいい天気で布団干し日和。いつものように布団出せ指令を出して消毒。疥癬撲滅作戦を開始してもう2週間が経過した。疥癬がどんどん広がっているということもないが、ぽつぽつと新たな発症者が出ている状態が続いている。一方で、治療によってほぼ治った子もいるので、一進一退という感じ。見えない敵なので、消毒がどの程度効いているのかよく分からないのがツライ[:ムニョムニョ:]
午後3時頃、パキスタニ友人の巨漢A氏が久々にテント村にやってきた。シリアから戻ってきて会ってなかったのでほぼ2ヶ月ぶりだろう。イスラマへ戻ってきた旨電話を入れたとき、お土産あるよ〜、と言ったのを覚えていて「何があるの?」と言われ、言葉に詰まる[:ふぅ〜ん:]
アラブスイーツ(甘いお菓子)を買ってきていたのだったが、1週間ほどしてさすがに悪くなってしまうなぁと思い食べてしまったのだ。やむなく、実は…と、正直に告白。
A氏は兄弟3人を連れてきて彼らにテント村を案内し、あわせて住民へヤギの肉40kgを差し入れに持ってきてくれた。しかしこの兄弟全員がマフィア顔負けの外観。こいつらにカツアゲされたら、迷わずサイフ渡すだろう。改めて敵にしたくないなぁと思った[:たらーっ:]
彼らが夕食を持ってきてくれたので、一緒に食べてからお別れ。ちょうど暗くなり始めるころだった。
早い食事を済ませてしまったので、オフィステントで本を読んだり、ノートをチェックしたりして過ごす。住民が何人かテレビを見せてくれとやって来たが夜までスタッフを働かせたくないので却下した。夕食後はどのテントも入口を閉め、人通りはほとんどなくなる。8時過ぎに歯を磨いて、自分のテントに入って本を読んでいると、住民の一人がジッパーを開けて入ってこようとした。空いているテントで勝手に寝泊りしている奴がいるのだろうか?
翌朝、ローカルスタッフに聞くと電気がついていたため自分のテントと間違えたのだろうと言った。
右隣のテントからはミシンの音が、左隣のテントからは携帯でしゃべる声が聞こえる。ちょっと先のテントからはラジオの音楽が騒々しい。(防災の面からも)もうちょっと間隔をあけてテントを張ればよかったと思う。左隣からは10時過ぎまで断続的に電話でしゃべる声が聞こえてきた。被災者とはいえ、半分近くは携帯を持っている。
テント暮らしをしながら、テレビを見せてくれとリクエストし、携帯でおしゃべりを楽しむのがここの被災者だ。バラコットで医療キャンプをしている頃から、必要なモノをあげるのはいいが、(自分で努力せず)人に頼って生きるようにしちゃいけないと考えながらやってきたつもりだが、やはり最近は「くれくれ」傾向が強くなってきたように思える。あと1ヶ月強、キャンプ終了を意識させなるべく自立を促すように仕向けなければならない。

遅ればせながら、さっき知ったので…
荒川選手、金メダルおめでとうございます。

本日の1曲 TNT「Intuition」

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