Day260 イーグルネスト

今日も曇り[:悲しい:]
だが昨日よりは幾分雲が薄いようで少し明るいような気がする。昨日、水を汲みに行ったときにおばちゃんたちが薪を背負ってドゥンカルの方へ上がって行ったので、今日はその道を辿ってイーグルネストまで行ってみることにする。途中でウルタル氷河へ向かうと思われる白人3人に会う。この時期に来る白人も珍しい。一人はコートを着ていたのでバックパッカーではないのかもしれない。
ウルタルの沢を渡ると早速の急登。あっという間にバルティット・フォートを見下ろすところまで上がったので一息ついて眼下の景色をカメラにおさめる。坂道はなおも続き、橋から30分以上歩いたところでようやく水路沿いの水平道に出た[:グッド:]
そこからしばらくはフラットだが崖伝いの道が続く。崖を横切って無理やりのように作られた幅30cmほどの水路とその脇に作られたさらに幅の狭い道を歩くのはちょっと怖い。まさか足を踏み外すことはないだろうが、崩れる可能性はあってもおかしくないように思う。15分ほど歩くとイーグルネストのゲストハウスが見えてきた。去年、ここを訪れたとき帰り道はこの水平道を使ってみようと下り口を捜したのだが結局よく分からずあきらめたのだった。
イーグルネストの直下、ゲストハウスが死角に入りその姿を消した辺りから再び登り。何本かある踏み跡の中からいちばんしっかりしたものを選んで歩いていく。と、大きな岩の上で茶を飲んでいる老夫婦と目があった。挨拶すると「ナムキンチャイを飲んでいけ」と声をかけられたので岩に上がってお茶をごちそうになる。じいちゃんはゆっくりとしたウルドゥ語でいろいろ話してくれたが、(たぶん)話の1〜2割しか理解できなかった。まだ人の話を聞くには僕の知っている単語数が絶対的に少ないのだ。分かったのはナムキンチャイは(砂糖が高いからではなく)もともとフンザ周辺で飲まれているものだということと、日本と中国はKKHの建設に協力してくれた非常によい国だと思っていることだった。
この時、ふと(自分たち日本人が)なぜフンザの人にいい印象を持つのか思い当たった。フンザの人(ゴジャールを含む)はただ人当たりがいいだけでなく、感謝を表すからじゃないだろうか。(アガ・ハーンの方針で)教育水準が高いことに関係するのかもしれないが、フンザの人から日本の支援などに対する感謝の言葉を聞くのは珍しいことではない。が、他の地方や国ではあまりそういった感謝の言葉を聞いたことがない。もっとも、ムスリムにとって感謝の対象は神(アラー)であって、彼らに対して直接助けの手を差し伸べた人がいたとしても、それは神が遣わしてくれた(だからその人にではなく神に感謝する)という考え方があるから感謝の言葉を聞く機会がないのかもしれない。その点、現実的なイスマイリ派においては、神に感謝すると共に助けてくれた人に対しても感謝の気持ちを伝えようとするのだろうか。
そんなことを考えながらじいちゃんとしばらく話をし、イーグルネストへ上がる道を確認して別れを告げる。急登を一気に上がるとイーグルネストのGH脇に出た。ここには現在2軒のやや高級なGHができている。さらに新しい部屋を工事中だったが、この山の上に似たようなGHが2軒というのは供給過剰に思える。他人事ながら経営が心配だ。
1年ぶりにイーグルネストの岩山からフンザバレー一帯を眺める。当然のように他に人はいない。そこに広がっているには去年の記憶と全く同じ景色だった。しばらく景色を楽しんでから今度はジープ道を下っていく。ドゥンカルの村でもジャガイモを植え始めている。途中、子供たちにせがまれるまま何枚か写真を撮り、30分ほどでアルティットへの分岐まで下りて来る。この辺りの杏も一部咲き始めた。数日前に訪れたときと比べると明らかに変わっている。気温は大して上がっていないが、春へ向けて時はゆっくり流れていたということか。

本日の1曲 Mr.Children「花 – Memento-Mori -」

↓岩の上で茶を楽しむ

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