Day261 チャハールム

今朝も薄曇りだが、昨日よりはだいぶ暖かい[:拍手:]
外に出てみると雲の隙間から少しだけ青空も見えている。いつもはない騒ぎというか音楽のようなものが遠くから聞こえてきたので、今日がチャハールム(アーシュラーの40日後にあるイマーム・フセインを尊ぶセレモニー?)なのだろう。そういえば昨年のチャハールムは3月末だったと記憶しているので、イスラム歴が毎年10日ほど前にずれていくことを考えるとちょうど計算もあう。
このシーア派の壮絶なセレモニーは必見だ(まさか2年連続で見ることになるとは思わなかったが…)。様子を見ながら10時頃宿を出てKKHを進む男たちの行列に合流する。こうしてくっついて歩いていれば英語を話す兄ちゃんが声かけてくれるものだ。
行列の様子は昨年と同じで、幕を持った数人が先導し、その後にスピーカーを載せた車が数台、そして大勢の群集、最後に警官が数人つくといった様子だ。数人の男たちがマイクに向かって朗読(?)し、それがスピーカーから流れてくる。男たちは朗読のリズムに合わせて自らの胸を拳で叩きながら歩いていく。幸い、天気はだんだんよくなり昼近くには半分くらい青空が占めていた。ジャケットを着ているのが暑いくらいでKKH沿い杏も今日いっせいに満開になったようだ[:桜:]

行列は何度も止まりながらゆっくりと進み昼過ぎに昨年と同じアリアバードへ向かう途中でストップ。この辺りで水やビリヤニなどがふるまわれていた。その頃には期待通り連れの兄ちゃんたちを見つけていたので、彼らに誘われるまま近くの家でお茶とスナックをいただく。クライマックスのナイフやカミソリで自らの体を傷つけるセレモニーは2時頃から開始、連れの兄ちゃんたちも数人が上半身裸になって列に加わる。その表情はどことなく誇らしげだ。いよいよセレモニーが開始、男たちの背中が徐々に血で赤く染まっていく。2回目でもやはりその壮絶さに息を呑む[:びっくり:]
「もう十分だ」と家族たちが血だらけの男たちを押さえつけ列から無理やり引き剥がし、臨時診療所に連れて行って手当を受けさせる。中にはそれを拒否してひたすらナイフを背に打ち付ける男もいる。一種のトランス状態に入っているのだろう。誰一人苦痛に顔をしかめる者がいないのはイスラムの男としての誇りがそうさせるのか、それとも本当に痛みを感じていないのだろうか。
30分ほどでほとんどの男は列を離れ、群衆は徐々にもと来た道を戻っていく。もちろんその間も朗読と胸を叩くアクションはずっと続いている。初めの連れだった兄ちゃんたちはギルギットから来ていたので、群集とは反対のアリアバード方面へ帰っていった。彼らに別れとお礼を告げ、その友人である別の兄ちゃんたちにくっついていく。彼らに誘われ、また家にお邪魔してお茶とフンザブレッドをいただく。さすがに1日でナムキンチャイを5杯も飲むとちょっとツライ。彼らの家でしばらくくつろいでから再び外に出ると、行列はまだ続いていてゆっくりとカリマバードに向かっていた。兄ちゃんたちと一緒に再びの列に加わる。結局宿に戻ってきたのは5時過ぎ。ムスリム魂(?)を強烈に感じた1日だった。

本日の1曲 The Corrs「Little Wing」

↓チャハールムの様子

コメント

  1. 匿名 より:

    旅行関連新着ブログ紹介

    TB失礼します。当ブログで旅行関連おすすめ新着ブログとして紹介させて頂きました。

  2. taka より:

    はじめまして!
    僕は21日のチャハールムを見たかったけど、見逃しました。
    どうしても最中の写真を見たかったので↑見れてとても嬉しいです。ありがとうございます。
    20日イーグルネストに行かれたんですね。
    僕も20日に行ってました☆笑
    旅お気をつけて…
    失礼しました。

  3. きむかつ@イスラマ より:

    はじめまして、コメントありがとうございます。
    まだフンザ滞在中でしょうか?もう杏も上のほうがい時期になっているのではないかと思います。目いっぱい楽しんでください。
    遅レスで失礼しました。