Day262 雪のウルタル

フンザ滞在9日目にして初めてウルタル側まで青空が見えた[:拍手:]
晴れたら歩いてみたいところはいろいろあるのだがせっかく山側まで晴れたのでウルタル氷河まで歩いてみることにした。去年も行っているのだが、その時は長谷川恒男さんの遭難碑を見つけられなかったのでもう1回行こうと思っていたのだ。

山に入るときはいつも朝食をがっつり食べるので今日は珍しく食堂で卵&プラタの朝食をとる。9時に部屋を出ていつも水を汲みに行く沢から上がっていく。出発して1時間弱で高いほうの水平道まで上がる。なかなかいいペースだが、どうもいつになく足が重い[:しょんぼり:]
そういえば去年は正月にネパールでトレッキングをしたっきり全く山歩きをしなかったなぁ。山歩きに必要な筋肉はやはり山を登ることで作っていくしかない。フルマラソンも最後に走ってから6年も経っているし、今年は(もう4月だが…)意識して体力維持・増強に努めることにしよう。1時間15分で崖下の平地に出た。ここは水もあるし、一休みするにはいいところだ。振り返ってみるとディラン側にはだいぶ雲が増えてきて雪山のバックが白い雲になってしまった。ウルタル側もやはり雲がかかり始めた。早朝の好天は長くは続かなかった。残念。
5分ほど休んでから氷河を目指し再び歩き始める。この辺りからはうっすらと雪が積もっている。早春の山歩きといった風情でいい感じだが、ちょっと滑るので下りが心配だ。前回はルートがよく分からずガレ場をかなり強引に直登していった記憶があるが、今回は比較的簡単にルートが見つかった。小屋がある斜面が緩やかな一帯を巻くようにルートがついているので、適当なところで見当をつけ小屋の方へ直登していく。ここまで来るとずっと10cm程度の積雪で、だんだん靴が湿ってくる。少し上がると小屋が見えてきた。11時ちょうど上の避難小屋に到着。そこに上がる途中で長谷川さんの遭難碑も見つけることができた。何のことはない、小屋より低いところにあったから見つからなかったのだ。一人だとほとんど休まないので2時間で到着[:グッド:]
レディ・フィンガーは見えるもののそのバックはやはり白い雲になってしまった。山の絵としては昨年の方がよかったが、今年はなんといっても一面雪なのがうれしい。しかも、3400mの高度にあっても暖かくTシャツにフリースで十分だ。15分ほど休んでから長谷川さんのプレートへ行って黙祷。まだ11時半にもなっていないのでしばらくぶりに「雪ダルマ」を作ることにした。手袋を持ってこなかったが、気温が高いのでさほどつらくもない。20分ほどで雪ダルマ完成。次に人が来るときまで溶けずに残っているだろうか???
雪ダルマの記念撮影をしてから11時45分に下山開始。わずか1時間ほどでだいぶ雪が溶けていて驚いた。自分の踏み跡を辿って下りればいいと思っていたので、ちょっと誤算。途中で少しルートを外れてしまったがすぐ修正できた。帰りはスリリングな水平道を通ってその突き当りから果樹園のほうへ下りて行ったが、そこで苗木を植えていたおっちゃんに「ここはルートじゃないから通らないように。普通なら50Rs取るところだが、お前はいいだろう。そこから下りていきなさい。」と言われた。日本人ということと少々ウルドゥ語を話すことが好印象だったようだ。よかった。
そこから込み入った石積みの通路が続く集落を抜けてバザールまで戻る。宿に着いたのは1時過ぎだった。ちょうどハイダー爺が掃除をしていたのでウルタルまで行ってきたことを話すと、フンザはいつどこを歩いても安全だが、山に一人では行かないように、と注意された。このチャチャ爺は本当に旅行者に親切な人なので、ちょっと心配をかけて悪かったなぁと反省。

本日の1曲 The Rolling Stones「Mixed Emotions」

↓長谷川プレートの前に作った雪ダルマ(後ろはレディ・フィンガー)

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