Day263 温泉につかる

昨日の青空もわずか1日で去り、今朝はまたいつもの薄曇りに戻ってしまった。しかし、気温は着実に上がっているようで1週間前と比べると同じような天気でもだいぶ温かく感じる(自分の体が寒さに慣れただけだろうか?)
曇りだとあまり出かける気にもならないのだが、KKH沿いの杏は満開になったことだし散り始める前に写真を撮っておこうとアリアバードまで歩きながら写真を撮り、ついでにムルタザバードにあるという温泉に行ってみることにした。
出かける頃には一部ながら青空も見えており歩いていると暑いくらいだ。ダウンジャケットを脱いで花の香りを楽しみながらゆっくりアリアバードを目指す。途中、チャハールムのときお茶をごちそうになったエジャーズに会った。またお茶を勧められたが、今日は遠慮して先へ進むこ5とにした。杏の花は道沿いにほとんど途切れなく咲いており、それを見ながら歩いているといつの間にかアリアバードに着いてしまった。ここで昼食にマトンビリヤニとカワ茶をとる。ボリュームもあって美味いビリヤニだった。カワ茶はペシャワール以来の久しぶりでこちらも美味かった。
あまりにあっけなくアリアバードまでの5kmを歩いてしまったので、まだこの先に杏があることだしムルタザバードまでさらに6kmほど歩くことにした。ムルタザバードまでは大きく蛇行している川沿いに道がついているのでものすごい大回りをすることになる。それでも1時間ほどで到着、この辺まで来ると外国人旅行者が訪れることも少ないので好奇の視線が強烈になる。道を聞けるような人がいなかったので温泉は川沿いにあるのだろう見当をつけ、勝手に川のほうへ下る道を進む。その途中も人に会うことなくずっと下の橋まで来てしまった。ここで兄ちゃんに会ったので温泉はどこだ?と聞くと、どうやら反対側の岸らしい。言われたほうへ歩いていると、さっきの兄ちゃんを拾った車が止まってくれたのでこれに乗り込む。が、車はジグザグ道をぐんぐん進みさっき来たKKHよりずっと高い位置にある崖沿いの水平道を川下側へ進んでいく。
おかしい、こんなに遠いはずはないと思うのだが…結局15分近く乗って、はるか先に見えていたフクチェルという集落で降ろされた。ここから先、一緒の車に乗っていたカタコト英語を話す兄ちゃんが川まで1kmほど下る道を案内してくれ、彼の家から先は別の兄ちゃんに案内を頼んでくれた。この兄ちゃんの案内で川から数十mの斜面に作られた温泉に到着。
手前に囲い付きの女湯、その少し先に男湯があった。こんなに遠くに来てしまったので、時刻はもう3時45分。あまりのんびり湯につかっている暇はない。案内してくれた兄ちゃんには彼の家からだいぶ下まで付き合わせてしまったのでガイド料のつもりで10Rsを払った。幸い男湯には誰もいなかったが、ガイド兄ちゃんが渡した10Rsを待っててくれの意味と解釈したのか、風呂のちょっと上から座って見ている。もう大丈夫だから帰っていいよと言ったのだが戻らないので構わず裸になって腰にルンギだけまいた格好で風呂に入る。手前はちょっと熱かったが、奥の浴槽にはちゃんと水もひいてあって適温になっている。杏や雪山を見ながらの露天風呂は最高だ。(たぶん汚いが)お湯も適温だし寒いフンザで初めて体の芯から温まった。奥の湯がちょっとぬるく感じたら手前の熱いほうに移ってまたのんびり。標高が2500mほどあるのであまり長湯していると危険かと思い20分ほどで風呂から上がる。
再びガイド兄ちゃんと急斜面を上がっていく。いい湯なのだがさすがにこれだけの距離を歩いてくる旅行者はまずいないだろう。ガイド兄ちゃんは途中で家に寄ってドライアプリコットを袋いっぱいに詰めてくれた。彼の友人も途中で合流し、なおも坂道を上がっていくと初めに道を教えてくれた兄ちゃんに会ってお茶を勧められたので、遠慮なくご馳走になる。彼はこの村の学校で先生をしているのだという。ここでも出てきたのはカワ茶でこれもとても美味かった。
だいぶ日も傾いてきたのでそそくさとお茶をいただき、彼らの集合写真を撮ってから別れを告げる。ガイド兄ちゃんは自分もムルタザバードの方に用事があったのか、もういいと言うのにずっと案内をしてくれた。帰りは車が捕まらなかったので3〜4km歩いて橋まで歩き、最後にまた坂道を登ってムルタザバードまで戻ってきた。15km以上歩いているのでさすがに疲れた。もうだいぶ暗くなっていたので歩かず車を待つ。結局、カリマバードに戻ってきたのは7時半頃だった。疲れたけど、素晴らしい温泉を見つけ、いい人たちに会うことができて幸せな1日だった。
次回フンザに来たときは写真を焼いてまたこの村と温泉を訪れることにしよう。

本日の1曲 GLAY「ここではない、どこかへ」

↓フクチェル村の男湯

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