Day298 ラダックへひとっ飛び

今日はいよいよレーへ向かう。国内移動に飛行機を使うことはめったにないが、この時期のラダックは積雪のため陸路では途中の峠越えができないのでしかたがない[:ニコニコ:]
6時前に起きて洗顔、歯磨きを済ませ宿をチェックアウト。大通りに出て空港行きのバスを探す。5分ほどで見つかり、あとは終点の空港まで乗っていればいいかと思ったら、空港は終点ではなく30分後に慌しく降りることになった。ジャンムー空港の入口は普通に見たら誰も空港とは気づかないような代物で基本的には門が閉まっているようだ。軍人が全員のチケットをチェックしてから一人ずつ中へ通される。この後、飛行機に乗るまでにX線の荷物検査2回、手荷物検査1回、身体検査3回が行われる厳戒体制だ。国内線でも1時間半前には着いておいたほうがいいだろう。搭乗ゲートに入る前の手荷物検査でカメラのバッテリーを別途クルー預かりとされる。他にアルコールなども持込禁止らしい。なぜか搭乗ゲートで機内食が配られ、ここで朝食。機内ではパックジュースが配られた。
検査が厳しいのはテロ防止のためであり、自分の身を守るためでもあるから文句を言うべきことでもない。しかし、同じ内容の検査を数回やるのは余計な手間だと思うが、係官が信用できないから複数回必要ということなのだろうか…
フライトはほぼ定刻に出発、オンラインでブッキングしたときは前後の便が全て満席だったのでよほど混んでいるかと思ったら、2/3程度しか埋まっていなかった。スムーズな飛行で1時間後には雪山に囲まれたレーの空港に到着。標高3300m。単純計算で18℃下がっているはずだが、寒さは思ったほどでもなく、日中なら長袖のシャツでだいじょうぶそうだ。雲が全くなく紫外線が強烈なのでサングラスをかける。ここにいると空がやけに近く感じる。
レー空港は小さく、乗客は皆膨大な荷物を持っているのに荷物コンベアーがあまりにも小さく、コンベアーの周りを人が何重にも囲んでいる。僕はその間にツーリストインフォで外国人登録を済ませる。空港の係官たちもチベタン顔のラダッキが多く、インドからチベットへ来たような錯覚を覚える。空港から町は4kmほどなので、歩きつつバスが来たら乗ることにした。15分きらい歩いたところでバスが停車していたので乗り込む。コースターのようなバスなので大荷物がひんしゅくだったが、隣になったラダッキのおばさんはバックパックを横にして自分の膝に置きなさいと言ってくれた。バススタンドより上まで行ってバスは停車。おばさんは小さいほうの荷物を持ってくれ、バザールへの道を説明して去っていった。

ジュレー

これがラダックでの万能挨拶だ。こんにちは、さようなら、ありがとう、全部ジュレーでいいらしい。これからの数週間、何百回とジュレーを使うことになるのだろう。ラサのチベット語とラダック語はだいぶ違うようだが、ラダッキ同士が話しているのを聞くと語感が同じだなぁと感じる。
バスを降りて、メインロードを北へ向かう。客引きは全くいなかったし、見かけるのもローカルばかりだ。まだツーリストが来るシーズンではないのだろう。ダラムサラのように白人だらけだったら幻滅だなぁと思っていたので安心した[:ラッキー:]
予定していた宿を見つけたが、まだ宿を始めていないとのこと。他を当たるかと思ったが、オヤジが部屋が必要なら貸してもいいぞというので部屋を見せてもらいOKする。他に旅行者がいない宿というのは僕にとって願ってもないことだ。賑わっている宿が好きな人もいるが、僕は静かな宿のほうがいい。バス、トイレは共同なので100Rsにしてもらった。
部屋を掃除してもらっている間、屋上に上がってガイドブックを読み、それから昼食へ出かける。思ったよりチベタン食堂の数が少ない。入った店で早速トゥクパを食べる。マトンが入っていたが35Rs(約95円)と意外と高い。物流が行き届いていない地域だから全体的に物価は高めなのだろう。ラサで食べるトゥクパと同じものだが値段は約3倍だ。この値段だと毎日トゥクパというわけにはいかないなぁ。食後、1時間ほど町をぶらぶらしてから昼寝。標高が高いので今日は高度順応休養に充てるのだ。もっとも、この程度なら何度も経験済みなのでさほど問題はないはずだが。
6時頃再び町へ。徐々に空気が冷えてくるのを感じる。レーでのゴンパ巡りはレー・ジョカンから始めることにした。これは最近建てられた無宗派のゴンパでその通りカルマ・カギュ派のカルマパ17世、ゲルク派のダライ・ラマ14世、へミス・ゴンパの座主であるドゥクチェ・ラマにサキャ派の座主(名前失念)の4名の写真が並んでいた。
ここのラマからお茶に誘われ、久々にバター茶をいただく。このラマはもともとザンスカールの方にある寺に属しており、数日後またその寺に行ってこなければならない、この時期は車が通れないので4〜5日のトレッキングだと言い、一緒に行くか?と誘われたが、今回のラダック滞在は尻が決まっているので往復5日ならともかく片道で5日使う旅に行くわけにはいかずお断りする。このラマ曰く、あまり日本人は来ないのだそうだ。最近のインドは韓国人が多いようだからここでも韓国人が多数派なのかもしれない。
夕食はサモサとナンにした。レーは思ったより小さく、また静かな町でとてもよさそうな町だ。お祭りなどのイベントはないが夏のシーズンではなくこの時期に来て正解だったかもしれない。

本日の1曲 TOTO「Isolation」

↓レー王宮


[:ニコニコ:][:ニコニコ:]

コメント