【読書メモ】デフレの正体(藻谷浩介著 角川書店刊)

読売新聞の書評を見て読んだ本だが、書店でも目立つところに平積みされているのでかなり売れているのだろう。また、売れて当然だと思うし、多くの人(特に経済政策に関わる人)に読んでもらいたい本でもある。

日本経済については、不況の続く近年様々な書籍が発行されているが、この本は統計をベースにして、「生産年齢人口」の減少こそが問題の核心であって、それ自体は成熟した資本主義経済においては不可避のものであると論じている。

「率」に着目することで、肝心な「絶対数」を見ずに空気で論じる傾向やGDPの定義から考察した生産性向上の罠など、今までマスコミで語られていたことはなんだったのか?と思わせるような目からウロコの内容が次から次へと繰り出される。そして、その背景には数字があるので信頼性も高い。

「生産年齢人口」が日本でモノが売れなくなっている根本的な原因であり、それが不可避のものである、と言われると、現在働いて税金を払っている立場からすればお先真っ暗と思ってしまうが、そうは終わらないように著者なりの処方箋も提示されている。
周りに専業主婦が少ない自分から見ると、女性の就労機会拡大あたりで示されている数字が本当なのか?と疑いたくなるところもあるが、高齢富裕者から消費意欲の高い子育て世代への所得移転などはすぐにでも進めてほしいものだ。

今回は本を購入したので、備忘録的なメモは省略。

本日の1曲 宇多田ヒカル「日曜の朝」

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