2011イタリア旅行(Day10)

さて、実質的には今日がイタリア旅行の最終日、あぁ悲しい。今日は、イタリアに来てここは外せないバチカン詣で。朝はテルミニ駅でまた生搾りオレンジジュースのついたモーニング。生搾りだけあって味は毎回(すでに3回も来ている)微妙に違うが、やっぱりウマイ。休暇明けの月曜とあって、電車も通勤客が多いようだ。

テルミニ駅から地下鉄でバチカン美術館へ。バチカンの最寄駅はCiproまたはOttavianoとされているが、地下鉄駅の表示では”Cipro-”「」部分にシールが貼って消されていたので、オフィシャルにはOttavianoを利用してください、ということになったようだ。ガイドブックよると、とにかくバチカンは混んでいて、壁のまわりにぐるりと列ができると書いてあったが、幸いオフシーズンの月曜なので列に並ぶこともなく、バチカン美術館へ。セキュリティチェックを受け、1人15ユーロの入場券を買って入る。館内はやはり海外からの観光客が多い。シチリアと違って日本人もたくさんいる。そういえば、シチリアでは日本人一組しか見かけなかったなぁ。中国人はたくさん店を出していたけれど。


さて入ってみて、改めてその広さを認識。さて、美術館のどこをどう見ようか???一応、見逃したくないポイントは連れが決めていたので、それに従ってピオ・クレメンティーノ美術館からシスティーナ礼拝堂へ続くコースを取る。


最初から順路を間違えはしたものの、途中のエジプト美術や館内の装飾を楽しみながら、まずはお馴染み「」像を目指す。中庭になっている広場に超一級の彫刻が(無造作に)配置されていて、その一つがラオコーンなのだ。学生時代、イタリアに来たときから残っている数少ない記憶の1つがこの像だ。初めて見た連れの感想は「思ったよりも小さい」という第一印象、さらに「ギリシャ人というのは本当に人体の、特に筋肉の美しさやうねる髪、流れるようなポーズに魅了されてたんだろう」なと思う。








そのまま順路にそってタペストリーの間ではラファエロ派が下絵を描いたというタペストリーの数々を眺める。壁画や絵画よりもさらに色味の変化が激しく、正直色褪せてしまっているのが残念。しかし、この巨大なものをよく織ったなぁ。間違いなく絵より大変だろう。


さらに進んで、人気の「ラファエロの間」にさしかかると、さすがにツアー客も全て止まるので混雑が増す。「」前がやはり一番人気。オフシーズンでこれなので、夏のバカンスシーズンはどんなことになっているのやら…湿度で絵が傷まないのか心配。実物大で見るアテナイの学堂。修復されて色鮮やかになったフレスコは非常に新鮮だが連れにはあまり印象に残らなかったらしい。彼女にとっては、「途中の廊下から見えたバチカンで働く人々の駐車場やなんかのほうが記憶に残っている」そうだ。










このまま順路を行くと、終着は「」なので、たいていの人はまっすぐそちらを目指すが、実は、この間は「現代宗教美術館」。立ち止まって覗いていると、小さいながらゴッホやルドンなどがあって思いがけず喜ぶ。見っけもん。バチカンに訪れる方は見落とさないように!

途中、急にガードマンが通路を閉鎖してしまってかなりの人が足止めをくらったりはしたけれど、システィーナ礼拝堂までに、セザンヌ、ムンクやカンディンスキー、クレーの小品も見られる。宗教画を中心とした古典の芸術づくしだったうえにこのバチカンの規模に圧倒されて、やや食傷気味だったので、抽象的なイメージの世界にほっとする。


さて、いよいよシスティーナ礼拝堂。堂内はさすがに混み合っている。ほかの通路ではあまり仕事熱心に見えない警備員も、ここでは入口に立ち止まらないようにだとか、撮影禁止だとかをしきりに案内している。と言っても撮影する人は絶えないし、ざわめきもだんだん大きくなっていくので、そうすると警備員が「し~っ!」っと言ってみたり、手をたたいてみたりして静める。が、またしばらくすると同じざわざわ状態に。とうとう数カ国後で録音されている、「静かに鑑賞してください」という内容のテープが流された。もちろん日本語も(苦笑)。

しかし、2人でいればやっぱり礼拝堂の素晴らしさをつぶやいたり、話したりしたくなってしまう。ミケランジェロって…信じられない。この広く高い天井と、壁面のひとつを、たった1人で仕上げたのだ。発注主の法王ですら製作途中は見せてもらえなかったというが、初めて足を踏み入れた時はどんな衝撃を受けたんだろう。

壁面には他にもギルランダイヨや、ミケランジェロ以外の画家が手がけたキリスト伝なんかがびっしり描かれているが、やはり目を奪われて息を呑むのは鮮やかなミケランジェロの作品だ。実際のところ、かなりの巨大な人物像だし、あの有名な洗浄作業が成し遂げられた今見る壁画は、本当に色鮮やか。最後の審判図のすぐ上の大きな青年像の、筋肉のついた、輝くような肌色には惚れ惚れしてしまう。天地創造の場面も様式ばって見えることなく、創造的で、じっと眺め入ってしまう。人物像がどれも浮き上がるようで、壁画なんだけれど彫刻のように見える。このへんがやはりミケランジェロの凄さなんでしょうか。行ったことのない方はぜひこのヴァーチャルチャペルをご覧ください。

けっこう時間をかけてひたすら上を向いて鑑賞し、システィーナ礼拝堂を出る。満腹!
とっくにお昼は過ぎていたが、館内のカフェは学食みたいであまりそそられないので、このまま絵画館を見ていくことに。まぁ、すで満腹なので、おやつ的な流し観賞になってしまう。スイマセン。








ラファエロの作品は、残念ながら貸出中か修復中かで、ほとんど見られなかった。印象的だったのは、やはりダ・ヴィンチの聖ヒエロニムス。未完ながらどこか日本の修行僧なんかを思わせる。しかし、バチカン美術館は、システィーナ礼拝堂以外写真撮影OKというのがスゴイ。ゴッホのピエタだって、超至近距離で見ることができ、写真もOKなのだ。






一通りの見学を終えバチカン美術館を後にして、美術館の前の通りにあるレストランのランチセットで遅い昼ご飯。スパゲティと、ラザニアをチョイス。セットでサラダかポテトを選べるので一つずつとったけど、ただただ塩ふって焼きましたというポテトが何気に美味しく感じられて不思議(笑)。イタリアの料理って、パスタみたいに具をざっくり作って炭水化物とあえてひたすら食べる、という感じ(笑)。少なくとも繊細な味付けではない。


腹ごしらえの後、てくてくとサン・ピエトロ大聖堂へ。よくテレビで見る、円柱にかこまれた広い円形広場にも等身大のプレゼペが展示されている。思えば、かなり見たなぁ。クリスマスシーズンに来た甲斐があるというものだ。




大聖堂は入場無料だが、セキュリティチェックを受けて入る。堂内の見学コースではない建物の入り口には赤黄青など鮮やかなストライプの制服姿の衛兵さんが直立してる。今もスイス人衛兵だそう。どんなリクルートなのか興味深々。




さて、大聖堂に入るとやはりその巨大さに、どこを見るとかいう以前に、ほとんどポカーンとしてしまってただふらふらと歩き回る感じ。直感的にイスタンブールのアヤソフィアを思い出す。柱も何もかも、とにかくでかいのだ…。天井ははるか上空で、クーポラは何十階建ての吹き抜けに相当するのかもう分からない。クーポラの中ほどは有料見学コースになっているので見学している人の姿が小さく見える。あれは絶対ムリ!一歩も動けない自信がある。






しかし、なんだってこんなにでっかいのか…総本山だから?連れはこう思ったそうだ。もし、自分が貧しい土地で、地を這うように地域に奉仕して働いて、つましく暮らしているシスターで、初めてバチカンを訪れたら。栄光や偉大さを感じて感動するのだろうか?なんでこんなでっかくてお金持ちなの、とがっかりするだろうのか?

ローマに着いた時から感じていた疑問が、クリスマスと新年には世界中の修道院からシスターらが派遣されるのか?ということ。いたるところで色んな国のいろんな会派のシスターたちを見かける。アフリカやアジア系のシスターたちが連れ立って、あきらかに観光をしているなぁ、という雰囲気で歩いているところを見ると、やはり初めてのバチカン詣でなのだろうか。サン・ピエトロ大聖堂ではコルカタのマザー・テレサハウスの青と白の修道服のシスターたちも見かけた。

かつて聖フランシスコが裸足でてくてくやってきて法王に修道会の設立を願い出た時にも、きらびやかさに落胆しなかったのだろうか?ミケランジェロも腐敗した教会への批判を込めて「最後の審判」を描いたと言うし…


大聖堂の見学を終えて、そろそろ夕暮れ。連れは活動限界を迎え、一足早く宿に戻って休憩。しかし、イタリア最終日なのでお土産とか買わなきゃならない。というわけで、僕はこれから買物タイム。地下鉄への道の途中にガイドブックにも乗っていた人気の食料品店カストローニを見つけたので、お土産用オリーブオイルなどを購入。

さらに、バチカン周辺のショッピングストリートを抜けてポポロ広場へ着いた頃は完全に夜になっていた。夜の双子教会も美しい。そこからスペイン広場へのショッピングストリートでさらに買出し。自分用にはバーゲンのSISLEYでコート、それから象皮(ホント?)のグローブを購入、宿には20時頃戻ってくる。


ローマの店は、サイズを合わせたりするのに丁寧だったり、バーゲン品にも関わらず盗難防止用のタグの穴が目立つからと奥から同じ新品を出してきてくれたりと、感じのよい店員が多いように思った。即席イタリア語効果もあったかな?


最後に2人で駅の向こう側、サンタ・マリア・デッラ・マッジョーレ教会向かいのSMAというスーパーへ行ってみる。お土産のチーズやお菓子に、夕飯用のお惣菜を買って終了。夜はほとんど部屋ごはんの2人でした、さて一体何回スーパーに行ったでしょう、そして何本ワインを買ったでしょう(笑)。

パルミジャーノチーズに今回の旅で2.5羽目(?)のチキンをパックのサラダと和えて、イタリアでの最後の夜ご飯をたらふく、美味しく、いただきました。

本日の1曲 DURAN DURAN「Come Undone」

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