日本のゲストハウスに泊まってみる-その3-「Hostel 64 Osaka」

今月2度目の関西出張、「てん TEN Hostel&Cafe」に続いて、大阪のゲストハウス「Hostel 64 Osaka」に宿泊してみた。

場所は、中国総領事館のある地下鉄中央線阿波座駅から5分くらい。あみだ池筋から少し入ったところにある雑居ビル風の建物だ。


このゲストハウスのユニークなところは、旅好きの人がオーナー兼スタッフとして運営している多くの宿と違ってArts&Craftsというリノベーションを中心として活動している建築事務所が建物を所有していて、ゲストハウス自体が一つの作品としての存在でもあること。当然、内装も洗練されている。フロントスタッフは3人で、オーナー会社から現場を任されているという運営体制なのだそう。


もともとの建物は1、2階がガレージと事務所、3、4階が社員寮になっていたので、比較的ゲストハウスへの転用はやりやすかったらしい。僕は、今回4階のシングル部屋に泊まったが、広い窓にベランダ付という事務所ではまずないであろう作りだった。現在の構成は、1Fドミ部屋、2Fがレセプション&カフェバースペースにシャワー2箇所・トイレ等、3Fが和室、4Fが洋室となっている(たぶん…)。屋上にも上がることができ、ヨガマットの貸出もあった。


2Fのカフェスペースはオーナーの趣味を感じさせる作り。僕が泊まったときは、黒瀬正剛「Kula」展が行われていて、多くの作品が展示されていた。こういうイベントを通じてゲストハウスへ足を運んでもらうというのも相乗効果があってよさそう。バースペースは真正面にあるテレビがちょっとカラオケスナックっぽいかな?アルコールは基本500円でビールを頼むとナッツがつまみについてきた。




ユニークなのが、シャワールーム。4Fのシャワールームは「利休」と名前が付けられていて、茶室のようにかがまないと入れない。もっとも、外国人が利用することを考えるともう少し高さがあってもいいんじゃないかと思うが…他のシャワールームにもそれぞれ名前がついていて趣が違っている。




シングル部屋は大きなベッドにイス、小さなテーブルが1つずつに、衣紋掛けが2つ。衣紋掛けを並べているのは、これも「福笑い」をイメージしたアートなんだろうか?今回は仕事用のスーツを持っていたので、廊下と同じようにタイルを剥がしただけの床に衣紋掛けというのはちょっと不便だ。ビジネスユースも狙うのであればクロゼットを置くなど一工夫ほしい。もちろん部屋にはエアコン完備。窓が大きく、ベランダにも出られるのはうれしい。



↑まゆに見えない?

カフェスペースでは、アルコール以外にもちょっとしたスナックがあるほか、500円で米粉パンとヨーグルト、コーヒー・紅茶飲み放題の朝食が頼める。コーヒーはDeLonghiのマシンでドリップされるもので濃厚。3杯おかわりしてしまった。






さて、夜はフロントスタッフのMinekoさんにお話を伺う。
宿泊者の外国人/日本人比率はざっと7:3で外国人が多いとのこと。ゲストハウスはどこも平日利用は外国人中心のようだ。震災直後は、関東から外国人旅行者が避難してきて一時的に宿泊者が増えたが、その後はキャンセルも出るなどやはり深刻なマイナス要因となっている模様。


外国人宿泊者に人気のあるスポットは、やはり大阪城、そして道頓堀のグリコも”Running Man”と言われ大阪のシンボルとなっているようだ。

ここも物件探しにはかなり苦労されたそうで300軒くらいは見てようやく見つかったという。改築の工期は約3か月。そこはプロだから早いんだろう。


ゲストハウスとしてはやや高めの価格設定だが、デザインに興味がある方やユニークなものが好きな方は泊まってみるといいだろう。
Minekoさん、お世話になりました。間違いがあったらお知らせください。



本日の1曲 Van Halen「Finish What Ya Started」

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