【読書メモ】ガラクタ捨てれば自分が見える(カレン・キングストン著 小学館文庫)

やましたひでこさんの「断・捨・離」が昨年あたりから話題になっていて、いつも読んでいる立花さんのNo Second Lifeでも紹介されていたので、さて購入して読んでみるかとAmazonを開いたところ、いくつかのレビューが本書「ガラクタ捨てれば自分が見える」の方を勧めていたので、まずはこちらを読んでみることにした。

タイトルに「風水」と出ているのでちょっと胡散臭く見えるかもしれないが、風水に関する部分は定位盤が少し出てくるくらいで、いわゆる「風水本」ではなく「片付け」の持つ効力について書かれた本だった。やや風水的なのは、よく出てくる「エネルギーの滞り」というもの。これは目に見えないので、自分の経験にあてはまればなるほど、そうそうと思うだろうし、そうでなければ「ホンマかいな」と思うのだろうが、まずはニュートラルな気持ちでやってみて判断したい。

本書は「片付け」について書いてあるのだが、本書や「断・捨・離」がたくさんある「整理術」の本と根本的に違うのは、端的に言うとガラクタ=clutterの存在は「悪」であり、整理してどこかへ移し、見た目をスッキリとさせるのではなく、捨ててしまうべきであるという点である。
この考え方は、多くの日本人が受けてきた「物を大事にしなさい」という教育に対立しているため、なかなか感覚的に受け入れ難いのではあるが、これだけモノがあふれている時代、いつか使うかも、○○さんからいただいたものだから…といった理由で使わない物を(特に土地の高い日本で)保管しているのはナンセンスなのだ。

読者に、この(大げさにいえば)パラダイムシフトが起こり、「不要なモノは捨てる」という感覚、そしてもう1つ「自分に当座しのぎのモノを与えない」いう意識が生まれればそれだけでも本書の価値はものすごいものだ。

著者の言う「ガラクタ審査」の基準はシンプルだ。
1.これを見たり思い出したりしたら、自分は元気になるか?
2.自分は心からこれが好きか?
3.本当に使っているか?
たったこれだけ。しかし、それで十分、他に何がいるだろうか。1〜3に当てはまらなければ捨ててしまえばいい。その結果、代わりにもっとよいものが巡ってくるだろう。

もう1つ覚えておきたいのは、頭の中を駆け巡る思考の95%は昨日考えたことと同じで生産性のないおしゃべりに過ぎない、テレビやラジオ、中身のない小説、ネットサーフィンは意味のない刺激に過ぎないという一節。他人の借り物の思想ではなく、人生を明瞭に見つめることを自分の優先事項にする訓練をすること。
これはかなり頭が痛い。毎日いろいろ知識を仕入れたり、考えたりしてるのにちっとも前に進んでない。そんなときは、その中身が自分の人生にとって大切なことなのかを自問しなければならないってことだ。

本日の1曲 Mr.Children「ヨーイドン」

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