【読書メモ】官僚に学ぶ仕事術 (久保田 崇著 毎日コミュニケーションズ刊)

内閣府の参事官(課長)補佐が書いた仕事術の本。著者の久保田さんとは内閣府で一度ご挨拶をしたことがあったので、(もっともボスの依頼で人を紹介しただけだったので、名刺交換しただけなのだが)興味深く読んだ。

今までいわゆるキャリア官僚といわれる人と個人的なお付き合いはなかったので、まずは官僚の仕事がどんなもんなのかという部分を知ることができたのがいちばんよかった点。国会対応で徹夜もしばしば、という程度の知識はあったが、「全面待機」の省内放送が流れ、予算委員会が開かれる1~3月はそれが普通という現実は本当にヒドイと思う。”政治主導”の民主党政権になっても官僚の負荷はあまり変わってないらしい。

ライフスタイルが多様化している現在、そして国力がどんどん落ちている国でこのような職場環境では、そりゃ官僚志望者が激減するのは当然だろう。非効率なだと皆分かっていながら、その流れを変えられないのがこの国の古いところ、ダメなところだとつくづく思う。

また、入庁数年の人が(法制局のチェックを受けているとはいえ)国民全員が影響を受ける法案作成に携わっているというのも驚き。特定の政策課題の専門家が担当するわけではなく、ローテーションで異動した先で数カ月後には法律を立案するという現実について「すごい!」という感想を持つ人も多いと思うが、僕は「怖い」という思いのほうが先にたってしまう。

こういう職場環境においては、仕事術を発揮する以前に外圧でも利用してでもムダの多い仕事の流れ自体を変えることのほうが効果は絶大に大きいと思うのだが、個人の力でではなかなか変えようがないのだろう。そういう意味で本書は、仕事術を伝えるという以外にも、官僚の仕事ぶりを国民に知らせるという意義がある。

本題の「仕事術」については、官僚だから…という目新しいものはそれほどなかったが、コミュニケーション術の冒頭に「上司との関係を良好に保つ」ことが挙げられているあたりが、いかにも人間関係が濃い公務員らしい。でも「譲れないところ以外(てにをはなど)は上司の好みに合わせる」という部分は100%同意。「肉を切らせて骨を絶つ」じゃないが、趣味の部分は上司の好みにお任せして、担当者として落としちゃいけないポイントだけを見ていればよい。

(著者にはどうでもよいことだろうが)スポーツジムに行くな、お客様は神様か?、自分でコントロールできることに集中する、などなどすごく考え方が自分に近いことが「へぇ~!!!」。要は合理主義者なのだろう。TOEIC900点取っても英語が聴き取れないところまで僕と同じだった(笑)。

本日の1曲 SURVIVOR「Poor Man’s Son 」

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