新シートは快適!JAL国際線新商品発表会レポート

過去2回リンクシェアのJALイベントに参加させていただきましたが、9月14日に東京国際フォーラムで行われました「JAL 国際線新商品・サービス発表会」に、みたびご招待いただき、参加してきました。

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今回はブロガーイベントではなくオフィシャルな新商品発表会のため、参加者の大多数はJAL関係者の方々。ブロガー枠は10名ほどだったのですが、今回もスタッフの皆様から手厚いサポートをいただき、大満足です。

17:15受付なので、定時ダッシュで有楽町へ向かいギリギリ入場。今回の発表会のプログラムは

17:30 新商品説明会のご説明、ご挨拶
17:40 新シートプレゼンテーション
18:00 新機内食プレゼンテーション
18:10~ タッチ&トライ

となっており、プレゼンよりも実際にシートに座ってもらい、機内食を見てもらおうというJALの自信を感じさせるものでした。そして、その戦略は「当たり」だったと思います。

順を追っていきますと、まず旅客販売統括本部長の上川専務からご挨拶と「Welcome! New Sky」というキャッチフレーズ、「1ランク上の最高品質をめざす」という新商品・サービスの概要のご説明があり、続いて開発担当の畠山商品・サービス開発部長からシートに関するプレゼン、機内食のリニューアルプレゼンと進みました。登壇者をはじめ、新サービスを語ってくれた皆さんの、破綻から数年、リストラの推進など経営の効率化に注力せざるを得ず、満足な設備投資ができない状況からようやく再上場を目前にして、顧客サービス向上をアピールできるという喜びを感じたのは私だけではないと思います。

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プレゼン後、一般参加者は1列ずつ交代で、新シートのタッチ&トライ をしますが、僕たちは後で時間を取っていただいているので、先に寝具や機内食についての説明を受けました。ここから後は時系列ではなく、新商品・サービスについて、シート、機内食の順にご紹介します。

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まずは、ファーストクラスから。欧米・ジャカルタ線などでは8席用意されているファーストクラス。木目の家具調で自室にいるような感覚をイメージして設計されており、ボタン類もなるべく見えないように工夫されています。モニターは23インチのタッチパネル。テレビのタッチパネル化は全クラス共通で、使いにくいコントローラーの出番は少なくなりそうです。タッチパネルにすることでCAさんも操作をしやすいという利点があるそうです。
スリープモードにするとシートがフルフラットになります。ベッド状態で199cmあり、よほど大きくない限り外国人でも十分快適に眠れそうです。個人的に感動したのが、「寝まーす」とアナウンスすると、CAさんがベッドメイキングをしてくれること。さすがファーストクラス、夢の空間ですね。

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続いてはビジネスクラス(49席)。こちらの目玉はフルフラット化全通路アクセスでしょう。モニターはファーストクラスと同じ23インチと、一世代前のファーストクラス並の快適さを提供してくれます。シートをずらして配置するため、もう奥の席になったとき隣の人にいちいち立ってもらう必要がなくなりました。日本人向けの心遣いですね。下のイメージ図を見てもらうと分かりますが、よく考えたなと思います。

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マットと枕は、高反発のエアヴィーブという素材を使っていて、繊維の密度によって硬い部分と柔らかい部分が分かれています。これによって、体の沈み方をコントロールし、快適に眠れるようになるのだそう。このエアヴィーヴという素材はロンドンオリンピックの選手村でも使用されていて、今回はJALの機内寝具に特別に製作されたものです。

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開発担当者は、アメリカの製造メーカーに滞在して実際にこのシートで数泊し、体が痛くないかなど、自分でチェックされたそうです。「快適に眠るための空間」を最優先に設計されています。

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プレミアムエコノミーは40席あり、一般の旅行者の手が届くのこのクラスあたりかなと思います。シートピッチがかなり広く、エコノミーよりだいぶゆったりしています。今回の改良でピッチが従来よりさらに10cm広くなり、快適度がアップしました。モニターも12.1インチと大きく、だいぶエコノミーとは違った印象です。案内してくれた方も、個人的には…と断りつつプレミアムエコノミーをオススメされていました。

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そして、最後はエコノミークラス。やっぱりここをしっかり改良してくれたのはうれしいです。ピッチが7cm、横幅も2cm広がりました。さらに、電子機器類をシート間の柱?の中に収めることでシートの厚さを3cmスリム化し、ピッチ拡大以上に足元がスッキリして、ちょっと足を組んだりするのも余裕です。シート素材も変わったことで座り心地も断然よくなりました。現行シートと比較できるコーナーがありましたが、一度使うと元に戻れないくらいの大きな差があります。上品な赤の色使いもセンスが良く、前面にはUSB端子(もちろん給電可)、スマホ用のスペースも用意されていて、機内Wi-Fiと組合わせれば空の上でも普通に情報収集や仕事ができます。フライト用に本を何冊か持っていく必要もなくなりますね。

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なお、新シートの導入はB777-300ER型13機が対象で、2013年1月のロンドン線から徐々に増やしていくとのことでした。今回は、新しい機材を導入するのではなく、既存の機材にシートを載せ替えるのですが、この作業は日本で行うのだそうです。具体的な作業プロセスを伺うと、シートはドイツで作られ、部品の状態で日本に船で運ばれます。そして、対象の機材に載せ替えの作業をするわけですが、エコノミー、プレミアムエコノミーは組み立てた状態でドアから入れられるものの、ファースト、ビジネスクラスのシートはドアにつかえてしまうため、部品を入れて中で組立作業を行います。全部終わるのに1機2ヶ月以上かかるそうです。いかに大きな作業で、コストがかかるか想像できますね。2013年3月にはヘルシンキ便もスタートするので楽しみです。

続いて、機内食のリニューアルですが、こちらは主にビジネスクラス以上が対象。まさに「空の上に特別なレストランをつくりました。」というキャッチコピー通りのクオリティ。山本征治、下村浩司、山田チカラ、孤野扶実子の4人の一流シェフの手による自信作が並びます。料理を見ると洋食が中心という印象を受けましたが、帰国便で和食用食材の調達が困難という理由があるのかもしれません。ご担当者曰く、帰国便は和食のリクエストが多いんだそう、納得です。

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このビジネスクラス以上の豪華機内食も少しいただくことができました。よくこんな繊細な料理を機内で出せるものだと素直に驚きます。ちなみに僕がいただいたのはジャカルタ線のファーストクラスで出されるものでした。

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プレミアムエコノミー、エコノミークラスは高級路線ではなく、バラエティ路線という印象。おなじみの味を空で、という感じで、エア吉野家、エアモスバーガーといったものが選べます。ちなみにアメリカ線の帰国便では、アメリカで展開している吉野家が納品するんだそうです。

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今回のイベントでも、10名ほどのブロガーのために多くのスタッフの方が惜しみなく説明をしてくださいました。一般の関係者は3分ほどしかないタッチ&トライ の時間も30分くらい取っていただき、実際にフルフラットのベッドに寝かせていただいたり、各自のカメラで集合写真を撮っていただいたり、至れり尽くせりでした。もちろん、CAさんもついてくれました。新シートの導入に際しては、客室のCAさんは特別なトレーニングは行われず、専ら資料を読んで勉強したりモックアップで試すくらいなんだそう…

あっという間に1時間半が過ぎ、最後は恒例のお土産をいただいて、お別れです。今回のお土産は、なんとビジネスクラス用のエアヴィーヴ枕。これ、機内販売したらきっと売れますよ、なんてご担当の方と話していたばかりなのに、いただけるとは…ありがとうございます。

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ぜひ、来年以降、国際線を利用される方はJALのB777-300ERが就航しているか確認して、さらに新サービスが導入されているかチェックし、導入済みだったら迷わずJAL便にすることをオススメします。
JAL 日本航空



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