「JAL SKY SUITE777」体験会に参加しました

Linkshare経由で何度かJAL主催のブロガーイベントに招待いただいていましたが、また新たなイベントに参加してきました。

今回のイベントは、2013年1月9日から就航の国際線ボーイング777-300ER型機「JAL SKY SUITE777」体験会です。先日国際フォーラムで行われた新商品発表会で、新シートは見せていただいているのですが、実際の機体を見るのはまた違った感動があります。特に、デビュー前の飛行機の見学ができるチャンスはめったにないでしょう。JALの皆さまには、こうした貴重な機会を与えていただいて本当に感謝しています。(しかも、毎回お土産までいただいて…)

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機体見学なので、会場はメンテナンスセンターのハンガー(格納庫)です。12時過ぎに、今回のイベント担当部署であるJAL Web販売部の皆さまからご挨拶、諸注意を受け、首都高を挟んだハンガーM2へ移動し体験会がスタートします。

ハンガーへの扉を開けると、目の前に巨大な777-300ER!エンジンの大きさは圧倒的!これがSKY SUITE 777の第一号機JA731Jです。機体の後部側面には「JAL SKY SUITE 777  Welcome! JAL New Sky」のデカールが見えます。

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さっそく、後ろ側の入口から機体へ入ります。後部はエコノミークラス。今までのグレー系の色づかいから、赤になって明るい印象になりました。一般的に赤は落ち着かない色とされ、長時間いる建物や乗り物の内装には適さないと言われますが、そういった感じはありませんでした。シートに使用されるファブリック(素材)は、何十種類ものサンプルから選ばれたものだそうで、エコノミークラスとは思えない高級感があります。

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設計のコンセプトは、とにかく足元のスペースを最大化しようということで2年前の開発スタート時にはピッチ31インチを予定していたのが、最終的に3インチ足して34インチとしたそうです。おかげで、足を組んでも当たらないくらい足元に余裕があります。

エコノミークラスのシートはドイツのメーカーが製作しており、デザイナーは女性なのだそう。ポケットからモノが取り出しやすいように斜めにカットされているところなど、女性らしい細やかな気遣いが感じられます。

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機内エンターテイメントを楽しむモニターはタッチパネル。感度もiPhone並とまでは言えませんが悪くありません。

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続いては、プレミアムエコノミー。こちらは、ビジネスに限りなく近くというコンセプトで開発されました。フランスのメーカーによるものです。シートは赤ですが、周辺部はブラックで、エコノミークラスから移ってくると雰囲気がだいぶ変わります。席の間にはライトがついているほか、座席ベルトはエアバッグ付です。(エアバッグが付いている理由も説明されていたのですが聞き漏らしました)IMG_4854

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シート脇の手を載せる部分などは本革製。ピッチはエコノミーよりさらに広く42インチ!、超快適です。エンターテイメントのコントローラーは、エコノミーだとモニターの下にありますが、プレミアムでは、シートの脇についています。画面サイズは12.1インチとこちらもエコノミーとは違うものです。IMG_4863

この777-300ER、機体自体は2004年に就航しているものですが、今回、内装を完全に取り替えて新品同様になっている他、外装もピカピカでした。唯一、ギャレーだけは以前のままだったように見えました。お客様が使う部分には十分な快適さを追求し、クルーが使う部分には余分なコストをかけない姿勢は、ユーザーとしては好感が持てます。

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続いてビジネスクラスに移動します。先日の新商品発表会でユニットは見ており、座席を立つ際に隣の人に席を動いてもらう必要がない”フルアクセス”という概念も理解していたのですが、実際のものを見ると「こういうことなのか!」と改めて衝撃を受けました。

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各ユニットを整列させずにずらして配置し、その間に人が通れるスペースをつくっているわけです。仕切りを上げておけば、隣の人の存在をほとんど気にする必要はありません。後ろから見るとパソコンのブースが並んでいるように見えますね。

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シートはフルフラットで、可動部分が多く自分の好きなポジションで座る、寝る、さらにあぐらをかくこともできる広さが確保されています。国際線のコンペティターは世界中のエアラインであり、上には上がいるわけですが、このビジネスクラスの快適さは現状で世界一と言ってよいのではないでしょうか。

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コントローラーのタッチ具合はプレミアムエコノミーよりさらに向上していて、↓のように画面間のスワイプも可能です。贅沢なことに、23インチのモニターまでちゃんとタッチパネル仕様になっています。普通に座っていると全然届かないのですが(笑)。

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最後が8席のファーストクラス。ビジネスクラスとの間には↓の気品あふれるパネルがあり、最上級の空間であることを感じさせます。残念ながら、僕がこのパネルを見るのはこれが最初で最後ではないかと思います(ヨーロッパ線のファーストクラス正規運賃は約250万円!)。

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ファーストクラスは、限りなく「部屋」に近い空間といってよいでしょう。フルフラット時の全長は199cmと外国人でも余裕のサイズです。ファーストクラスのユニットはイギリスのメーカーが製作しています。

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テーブルはスライドするので、テーブルを挟んで2人掛けすることもできます。ビジネスクラスは、とにかくスペースを最大限活用することで隣の乗客から隔離された空間を作ることに主眼が置かれているように思いましたが、ファーストクラスは効率など度外視して快適な空中のマイルームを具現化したものと言えるでしょう。

ちなみに近々就航予定のヘルシンキ線などボーイング787を使用機材としている国際線にはファーストクラスの設定がありません。

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以上が機内での体験会でした。4種類のシート(ベッド?)を体験し、それぞれの良さを再認識しました。各クラスのデザイナー、メーカーの違いがよい個性になっていて、どのクラスも魅力的です。お金さえあれば、最初はエコノミー、次はプレミアムエコノミー、その次はビジネス…と試したくなります。

アテンドしてくださった方にお聞きしたところ、シートピッチの拡大など乗客の快適さを追求した結果、改装前と比較すると30席のマイナスになっているそうです。国際線は、世界中のエアラインがライバルであり、競争もますます激化していく中、日本人乗務員のサービス、おもてなしだけではなく、やはり魅力的なハードがないとユーザーに選ばれないという認識がもたらした結果ではないでしょうか。他社のシートをよく知っているわけではありませんが、こんなシートや設備を体験すると、よほどの価格差でなければ「JALを使いたい」と十分思わせるものでした。

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シップを降りて、機体を外から眺めます。やはり777のエンジンは巨大です。中心の渦巻きマークは回転の方向を表しています。

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前方下部からの眺め。珍しいアングルでしょう。ピカピカな機体がよく分かります。

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これは真後ろから撮った1枚。APU(補助動力装置)の排気口が片側だけについているのは、ボーイング777の特徴だそうです。全員で記念撮影をして体験会は終了。いつもながら、多くのスタッフがアテンドしてくださるのはありがたいです。ちなみに今回の体験会には客室乗務員はいらっしゃいませんでした。

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そして、いつもいただいているお土産。今回は、ファーストクラスで供されるジャン・ポール・エヴァンのチョコレート、JAL2013年カレンダー「A World Of Beauty」などでした。妻はチョコレート、僕はカレンダーをいただきます。ありがとうございました。

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JAL SKY SUITE777は、来年から順次導入されますので、国際線をご利用の方は、対象機材が飛んでいるかチェックして、ぜひお試しください。快適な空の旅が楽しめるでしょう。
早速乗りたくなった方は↓からどうぞw(国内線ONLYですが…)



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