【読書メモ】論理が伝わる世界標準の「書く技術」(倉島保美著 ブルーバックス)

ビジネスを中心とした論理的な文章を書く際のスタンダードになっているのが「」です。本書によれば、欧米では大学等でレポートを書く以前に習得しておくものとして、教育の中に取り入れられていますが、日本ではこうした教育がなされていないため「伝わらない」文章があふれているといわれています。現在書店に並んでいるビジネス書の多くは、編集者によって細かい章に分けられ、それぞれに見出しがついています。これはパラグラフ・ライティングの応用といえるでしょう。

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photo credit: m!Chou via photopin cc

本書ではパラグラフ・ライティングに沿った書き方が十二分にまとめられています。ビジネスの世界では、エグゼクティブほど文書をじっくり読む時間はなく、分かりにくいレポートは「認められない」だけです。伝わらない文書を書くのは、書き手の責任であるということをまず認識しなければならないでしょう。言いたいことが伝わっていない、と感じたことがある方は一度本書を読んでみることをお勧めします。

さて、パラグラフ・ライティングの原則を簡単に述べますと

  • 1トピックを説明した文の集まりをパラグラフといい、その先頭に要約文を置き、補足情報を続けます
  • パラグラフ・ライティングで文書を作成すると、読み手が無意識に作るメンタルモデルの流れに逆らわないため理解しやすくなります
  • 文章の最初と最後が強調のポジションになります。特に最初のポジションが重要です
  • 文章は総論のパラグラフで始めます。→読み手はまずここを読んで先へ進むかどうかを判断します
  • 総論のパラグラフは、各論、結論と合わせるのは当然ですが、具体的、簡潔に書くことも重要です。例えば「本章では◯◯について述べる」といった書き出し=要約文は(よく見かけますが)内容が具体性に乏しく不適切です
  • 1つのパラグラフで述べるトピックは1つに限定します。2つのトピックに触れるならパラグラフを分けるべきです。1パラグラフはだいたい4~8文で構成されます
  • 要約文に続く補足情報は文章に説得力を持たせるための肝です。What(どういう意味か)、Why(なぜそう言えるか)、How(どれだけ重要か)を意識して書きます
  • パラグラフの接続は、縦に引き継ぐパターンと横に展開するパターンの2つに分かれます。どちらのパターンかを意識しながら書きます
  • パラグラフの内容は全体を通して揃えます。例えば、総論でA,B,Cについて述べた場合、各論はAについてのパラグラフ、Bについてのパラグラフ、Cについてのパラグラフと続けます。この順序を崩したり、飛ばしてはいけません
  • パラグラフの文は既知から未知の流れで書きます。普通に書けば前のパラグラフ、文を受けて次の文がくるので問題はないでしょうが、パラグラフの先頭に唐突に今まで出てこなかった単語がくるのは不自然で、読み手に戸惑いを与えます。

といったことです。本書ではふんだんに「悪い文章」と「書き直した例」が載っていますので、具体的に理解できます。

やり方を学んでも実践しなければ意味がありません。定着するまでしばらくは意識してパラグラフ・ライティングの手法を使っていきたいと思います。

本日の1曲 Mr. Big「Alive And Kickin’

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