阿修羅像の稼ぎ

11月23日、興福寺で行われていた特別展「興福寺国宝特別公開2009 -お堂でみる阿修羅-」が終了し、一連の阿修羅像イベントが終了。来場者は25万人を超え、東京国立博物館と九州国立博物館の来館者を合算すると1年で191万人がこの仏像を見にきたことになる。おそらく日本で一番人気のある仏像といえるのではないだろうか。
僕も、先々週の週末に興福寺に行ってきたが、90分待ちの大行列。仏像ブームといわれるが、奈良でこれだけの人出とは思っていなかった。この阿修羅像を含む八部衆・十大弟子像はそれだけの魅力がある素晴らしい仏像だとは思うけど…日本人は、つくづく乗せられやすい民族だなぁという気持ちのほうが強い。
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阿修羅展の入場料は大人一般1,500円、単純に入場者数をかけると、約28億円、2008年の興収No.1映画である「崖の上のポニョ」が収入155億なのでその約1/5。全国で公開されている映画と比べてもかなりの数字、しかも仏像の展示は制作費がかかっていないのだから映画よりかなり粗利は高いはず。興福寺は平成27年の中金堂再建完成を目指しており、そのために60億円の費用が必要と見積もっている。阿修羅像はその資金調達のためにもしばらく特別展続きになるのではないだろうか?
本来信仰の対象である仏像が日本全国特別展続きという状況になるのはちょっと複雑な心境。

本日の1曲 Paul McCartney「Band On The Run」

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