東行庵(高杉晋作墓所)に行ってきました

3月末から家族と山口県に3泊4日の旅行に行ってきました。山口といえば、幕末〜明治維新に日本を新時代へ動かした中心であったかつての長州藩です。高校の修学旅行以来の山口でしたが、歴史を学び、志士を描いた小説などを読み、それなりに年を重ねてからそうした歴史の場面に立つと、高校生の頃とは全く重みが違うものだと感じました。
じつは、JALの「どこかにマイル」の結果、偶然決まった山口行きだったのですが、大政奉還、そして高杉晋作没後150年にあたる今年行けてよかったです。
訪れたスポットごとに1記事書いていきますので、山口旅行の参考になれば幸いです。
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東行庵…高杉晋作墓所

幕末の英雄の1人である高杉晋作は、奇兵隊を組織して下関で外国船を砲撃、幕府による長州征伐では実質的な勝利を収めながら、病に倒れ27歳という若さで大政奉還を見ずに亡くなるという、とにかくドラマチックな一生を送った男でした。
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し…」とは、伊藤博文が高杉晋作顕彰碑に記した言葉ですが、きっと並外れてエネルギッシュな人物だったのでしょう。
そのような豪快なイメージのある晋作ですが、実は詩人でもあり、「面白きこともなき世を 面白く」の一句はあまりにも有名です。東行庵の「東行」は、晋作の号の1つで、西行法師にちなんでつけたものです。そのため読みは”とうぎょう”です。東行庵は、晋作が遺言で墓所として希望した(奇兵隊を創設した地である)吉田にあり、毎年、命日の4月14日には墓前で「東行忌」という供養祭が行われるそうです。

境内の様子

境内に入るとすぐ左側に「東行庵」があります。この建物は、もともと山縣有朋所有の「無隣庵」でしたが、晋作の死後、愛妾「おうの」が得度を受け「梅処」と称して晋作の菩提を弔うことを余生としたことになり、毛利元昭をはじめ伊藤博文・井上馨らの寄付で「東行庵」として建て直されたものです。

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その先には、東行記念館という高杉晋作と奇兵隊及び下関市吉田地区に関する資料などを収蔵したローカル博物館があります(入館料300円)。なお、記念館前にも2014年に新たに建てられた高杉晋作像があり、銘板には安倍晋三首相が揮毫されています。

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高杉晋作の墓

晋作の墓は、境内の階段を上がったところにあり、墓石には「東行墓」とだけ彫られています。すぐ脇に、木戸孝允(桂小五郎)、伊藤博文、井上馨が寄進した灯籠が置かれています。

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少し離れたところには、晋作の陶像や伊藤博文による顕彰碑、奇兵隊士の墓、梅処尼(おうの)の墓などがあり、高杉晋作と長州藩の盟友たちとの熱い交友が偲ばれます。

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まとめ

今回の旅では、山口宇部空港でレンタカーを借りて山口県を周りました。東行庵までは空港から一般道で50分くらいです。バスの本数は少ないようなので車でないと行きにくいところではありますが、高杉晋作ファンの方には一度訪れてほしい場所です。
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