夏の米沢 小野川温泉で子どもと虫採りを楽しんできました

7月16日から6歳の息子と一緒に初めての父子二人旅に行ってきました。行先は、山形県です。山形新幹線の「得だ値」半額セールの席が取れたので、(息子は未就学のため)新幹線往復は12,000円弱で済みました。
今回は、山形着でさくらんぼ狩りをした後、初日は天童で宿泊し、2日目は蔵王に行ってから米沢を経由して小野川温泉に泊まりという2泊3日の行程です。残念ながら、天気予報は3日とも、くもり&雨で、実際2日目以外は雨模様だったので、予定ほどアクティブに動くことができませんでしたが、十分楽しんできました。

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今シーズン最後のさくらんぼ狩り

山形駅に着いてすぐ観光案内所でさくらんぼ狩りができる観光農園を聞いてみます。7月15日の週末時点でほとんどが既にシーズンを終えているとのことで、山形市内では1か所だけしか開いている農園がありませんでした。寒河江や東根方面の状況は分からないのでそれぞれの観光案内所に聞いてほしいとのことでしたので、まずは山形名物「冷やしラーメン」を食べながらプランを決めることにしました。

レンタカーを借りて出発すると早速大雨に見舞われます。車に乗ってからでよかったです。さて、冷やしラーメンは、ガイドブックに載っていた「栄屋」の支店に行ってみたところ駐車場待ちの車が5台並んでいる状況だったのでパス。「はやさか」というお店に行って「冷やし辛みそととこラーメン」をいただきます。僕にとって初めての山形冷やしラーメンです。冷やし中華とは全く別物で、歯ごたえのある麺はむしろ盛岡冷麺に近い印象です。麺、スープとも美味く大満足でお店を出ます。

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雨が弱くなってきたので、最近戦国武将にハマっている息子のリクエストで市内の最上義光歴史館を訪問。最上氏についてはあまり知識がなかったのですが、江戸初期の石高では全国で5番目の大大名だったのですね。甲冑などの展示がありますが、見学時間は15分くらいあればよいでしょう。

ようやくさくらんぼ狩りに向かいます。息子が60分採りたいというので、東根市の本間農園に行くことにしました。途中からまた大雨で、さくらんぼ狩りができるのだろうか?疑問に思いつつ農園に着くと、全体がしっかりしたビニールの屋根に覆われていて、大雨でも全く問題なく摘むことができました。

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そこら中になっている佐藤錦を採っては食べ、種を飛ばして楽しみましたが、30分も経つと二人ともお腹がいっぱいでこれ以上は食べられない…とギブアップ。
教訓: さくらんぼ狩りは30分で十分

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この後、農園のすぐ近くにある東根市の「あそびあランド」でたっぷり遊んでから天童の宿にチェックインしました。予定では、今日は蔵王高原でキャンプをすることにしていたのですが、絶望的な雨予報だったので急遽昨日空いていた宿を押さえたこともあり、特筆すべきところはないホテルでした。

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真夏でも寒い蔵王「お釜」

翌日、起きてみるとカラッと晴れたので蔵王のお釜に行って見ることにしました。蔵王を楽しむにはいくつかのパターンがありますが、やはり「お釜」を見たかったので、エコーラインを走って刈田岳から上がってお釜を見て、あわよくば山頂の熊野岳までハイキングすることにしました。しかし、刈田岳が近づくにつれ、霧が濃くなり気温も急低下。刈田岳リフトのある駐車場に着いた時は、視界20mくらいになっていました。長袖に着替え、リフト乗り場へ。ハイキングを楽しみたかったのですが、息子がリフトに乗りたいと言うので上りだけリフトを使うことにしました。

リフト乗り場の注意書きには、山頂付近は濃霧、気温14度と書いてあります。天童は30度近くあったので、1時間弱で気温が半分の世界に変わりました。リフトを降りると、さらに霧が濃くなった上、風が予想以上に強く、体感温度がさらに下がります。目印に2m以上ある杭が打ってあるので、視界10mでもルートを外れることはなさそうですが、子ども連れなので無理はできません。

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一瞬、霧がスーッと流されていく瞬間があり、3秒だけグリーンのお釜を見ることができましたが、天候が良化する気配は全く見えず。お釜、熊野岳の方へ15分ほど歩きましたが、息子が寒い、怖い、帰る〜と泣き出したので、引き返すことにしました。結局、下りもリフトに乗って下山。さっそく、駐車場から母に電話で蔵王になんか二度と来ない!と報告する我が子。

昆虫館とホタルの小野川温泉

先ほど上がってきた蔵王エコーラインを下っている途中、なんだか車の中が酒臭いのに気づき、いったん停車。ラゲッジスペースのバックパックを見ると、昨日買った地酒の一升瓶のふたがはずれてほとんど流出!PCが浸水(浸酒?)で壊れなかったのが不幸中の幸いでした。応急処置をして出発しましたが、しばらくすると息子が気持ち悪い〜と訴えます。車酔いをしたことはないのですが、さすがにカーブが続く山道と酒臭い車で酔ってしまったようです。車を止められるところまで下りて、落ち着くまで休憩。少し回復しましたが、早く宿で休みたいというので、酒の臭いが少ない前の座席へ移して一路小野川温泉の宿へ向かいます。

1時間ほどのドライブで米沢に入り、小野川温泉に到着しました。ここには「よねざわ昆虫館」というこじんまりとした施設(入場無料)があり、内外の昆虫の標本や飼育されているヘラクレスオオカブトなどの巨大甲虫を見ることができます。今日は、閉館まで時間がなく10分ほどで帰ります。

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本日の宿「河鹿荘」は、清潔で食事、サービス、温泉どれも素晴らしいところだったので、別記事にまとめて紹介したいと思いますが、夕食を終えて、宿から歩いて5分のところにある「ホタル公園」に行ってみました。ここには露天風呂とちょっとしたテーブルやイスなどがあって、地元の若者がワイワイとバーベキューを楽しんでいました。山の方に目を向けると暗闇をポツリポツリと光の点が動いていきます…そう、ホタルです。数十匹はいたでしょうか。ふわりふわりと飛んでいくので、息子も簡単に捕まえることができ、大興奮していました(捕獲は禁止されているので、すぐリリースしました)。ホタルを見られる時期は6月中旬から7月中旬で、6月中はゲンジボタル、7月はヘイケボタルが現れます。

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しばらくホタルを見てから、小野川温泉の街をぐるっと回って宿に戻りました。街灯にカブトムシでも来ていないかなぁと期待をしていたのですが、甲虫類は見つけることができませんでした。宿に戻ってから、マイクロバスでもう1つのホタル穴場に連れて行ってもらいました。バスで10分弱行った田んぼですが、こちらもそこら中にホタルが飛んでいます。そして、田んぼからはカエルの合唱が聞こえてきます。バスが停車中ハザードランプを点滅させているため、暗闇でホタルの光を楽しむことができなかったのが少々残念ですが、危険防止のためにはしかたがないのでしょう。

残念ながら、翌日は朝から土砂降りです。チェックアウトが11時なので、朝食後、ゆっくり風呂に入って部屋でのんびりして過ごしました。幸い、11時ころになると雨も小ぶりになってきたので、小野川温泉名物の「田んぼアート」を展望台から見学します。今年のアートは伊達政宗です。展望台には、この田んぼアートの制作手順や刈り取りイベントのご案内などがありました。刈り取りは10月に行われ、2000円で参加する(お米2kgつき)ことができるそうです。近くだったら行ってみたいところです。

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カブトムシ天国

さて、その後、宿にあった小野川温泉「昆虫と花のマップ」に載っていた「カブトムシ天国」に出かけてみました。地図に書いてあった駐車スペースを見つけることができず、緊張しながら山道をバックで舗装道まで戻ったのですが、どうやら駐車スペースは草だらけで荒れた畑にしか見えない状態になっていたようです。

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門をくぐって「カブトムシ天国」に入ります。入口の注意書きには、「カブトムシを採ってはいけません」と書いてあります。杉林の山道を少し進むとクヌギ林になり、ビニールハウスのビニールの代わりにネットで囲まれた朽木がいくつか立てかけてあるものが見えました。どうやらこれがカブトムシ天国のようです。後で、昆虫館に聞いたところでは腐葉土の中にカブトムシの幼虫を何十匹か埋めて成虫になってもネットで逃げ出さないようにして観察できるようにした施設とのことでした。

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しかし、息子と二人でいくら探してもカブトムシもクワガタも見つかりません。まだ7月中旬では成虫になっていないのか、昼間であることに加え雨という悪条件のため土の中に潜っているのか、はたまた誰かルールを守らない人が根こそぎ採ってしまったのか…

雨も止んだので、ネット小屋(?)を出て、近くの雑木林でカブトムシ探しをしますが、やっぱり見つかりません。しばらく探しているうちにスズメバチと目があったので、危険を感じ、もう帰ろうか、と息子に言ったところ、ふと、近くの木で樹液を吸っている2cmほどの小さなオスのクワガタを発見しました。超小物ですが、息子は大喜びで「持って帰って飼いたい」と予想通りの反応を示しました。

入口に書いてあった「捕獲禁止」のルートはネット内のことなのか、あるいはこのエリア一帯を指すのか分からなかったので、昨日の昆虫館に行ってこのクワガタの種類を調べて、そこで持ち帰っていいのか聞いてみようという結論にしました。

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昆虫館で標本と見比べて、この超ミニくんが「スジクワガタ」であることが分かりました。受付の方に、持って帰ってよいものか聞いてみたところ「どうぞぜひ持って帰ってください」と快諾されたので、米沢のダイソーで飼育ケースを買って持って帰ることにしました。

出発が遅くなってしまったのと虫採りに時間をかけてしまったことで、米沢では上杉神社に行くくらいしか観光の時間がなくなってしまいました。上杉謙信、景勝、そして鷹山といった米沢藩の上杉家を祀っている由緒ある神社です。そそくさとお参りを済ませ、山形駅に向かいます。1時間ほどのドライブで山形駅に到着。ちょっと酒臭くなった後部座席についてもクリーニング代を請求されることなく安心しました。

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はじめての父子二人旅ということもあって、昆虫中心の内容になりました。あまり昆虫が好きでない妻も一緒だったらこうした旅にはならなかったでしょうから、息子にはよかったと思います。なお、採集したスジクワガタは、「すじ丸」という名前をつけてわが家の小さなペットとして元気に過ごしています。

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