10年ぶりの献血が可能に

何を隠そう僕はかつてFrequent Blood Donor、というとカッコいいが、マニアに近い献血好きであった。当時、成分献血1回を200ml3回分とカウントする制度があったこともあり25歳にして献血100回を達成して日赤から功労盾(?)が贈られてきた。さらには、日本の全都道府県で献血をするというあまり意味のない目標を立てて、地方に行くたびに献血センターに寄っていた。

しかし、そんな僕だが、2001年以降は1度も献血をしていない。

Why?   したくてもできなかったのである。

理由1 ほとんど毎年途上国を旅行していたため、問診で「1年以内に下記の地域に旅行したことがありますか?」という箇所にひっかかった。

理由2 旅を終えてからも、2005年厚生労働省が「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病対策として、1980~96年に1日以上英国に滞在したことがある人の献血は受け付けない」という規則を定めたため、1995年にイギリス旅行をした僕は対象外とされた。

この2つである。1はともかく、2については、医学的な根拠はあるのだろうが、体内の血液なんて数カ月で全部入れ替わるのだろうし、アホな規則だなぁと思っていた。

それが、昨日の発表で「英国滞在歴のある人の献血を制限していた措置を緩和し、滞在期間が1カ月未満であれば献血を可能にすることを決めた。日本赤十字社は来年1月にも実施する。」とされた。この10年間、駅前などで献血の協力を叫んでいる方を無視して通り過ぎてきた罪悪感を味わなくてすむといううれしさもあるが、一方で何を今さらとも思う。この一般人には意味不明な規則のおかげで、僕一人に限っても(今までのペースを考えると)血液20リットル分程度の機会損失になっただろう。

国民の健康と安全を守るのは当然大事だが、5年も経って変えるようなルールなら、決定する段階で徹底的に健康についてのリスクと必要な血液供給ルートが減るリスクについて議論しておけばいいのに、というのが国民の一般的な感情ではないだろうか。

本日の1曲 Duran Duran「Big Bang Generation」

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