金沢&福井 車なし一人旅(Day1)

5月に2泊3日で北陸へ行ってきました。先日の記事で書いたJALマイレージ10,000マイルを生かして特典航空券で羽田-小松往復です。羽田発朝イチの便で石川県小松空港へ飛んだのですが、まず機内の車窓で雪を抱いた山脈と米どころならではの整然と四角で囲まれた水田の美しさに驚きました。飛行機には何度となく乗ってはいますが、窓からの景色でキラキラした水田を見るのは初めてのことでした。
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今回の北陸旅行は一人旅なのでレンタカーは使いません。地方を電車・バスだけで移動する場合、それなりにプランニングしていかなければ行きたいところをもれなく回るのは困難です。今回は金沢と温泉、そして福井県の永平寺と東尋坊を効率よく巡るなかなかコスパの高いプランができたと思いますので、同じような日程、エリアを車なしで回る方はご参考にしていただければ幸いです。

今回の2泊旅行は、初日金沢駅近くのゲストハウス「おちゃかれ」、2泊目は温泉に行きたかったので湯快リゾート山中温泉の「山中グランドホテル」に泊まることにしました。「おちゃかれ」さんについては、改めて「日本のゲストハウスに泊まってみる」シリーズ…(前回何年前だよというツッコミはナシ…)でpostするつもりです。

小松空港から金沢へは到着便にあわせて金沢駅への空港バスが運行しています(1,200円 スーパー特急で所要40分)。バスは金沢駅西口(いわゆる裏口)に着くので、多くの方は↓の入口で有名な東口に移動しますが、「おちゃかれ」さんは西口から歩いたほうが近いので、そのまま宿をめざします。

宿泊費を支払い、荷物を預けてから観光へ出発。今日は徒歩で近江町市場から金沢城、兼六園をMUST、後は時間次第で茶屋街巡りの予定です。金沢市内は周遊バスもあるので歩くのに疲れたら利用してもよいでしょうが、兼六園エリアまでは十分徒歩圏内ですし、京都などと同じく歩いて楽しい町並みなので、ぜひてくてく歩いてみてください。

駅前の通りをまっすぐ歩いていきます。大通りなのに歩いている人が少ないのに驚きます。金沢は15分ほど歩くと近江町市場です。日本海の海産物がメインですが、野菜や惣菜などたくさんの店が出ています。観光客向けには↓のカニがメイン商材のようですが、ちょっと話した感じでは値札の半額程度には引いてくれそうに思えました(わが家は僕以外カニを食べないので、実際には購入してません)。

市場には、海鮮丼をはじめとして多くの食堂がありますが、まだあまりお腹もすいてなかったので焼魚と甘エビ(1匹30円でバラ売りしている店がありました)を買ってお持ち帰り。

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博労町側に市場を出て、5分ほど歩くと尾崎神社があり、その先はもう金沢城公園です。黒門から入ると緑の広大な芝生が広がっています。金沢城は前田利家の時代に天守閣を焼失してからは、本丸は再建されず、その後何度か発生した火災のため、現在はいくつかの門と櫓が残されているのみです。しかし、平成に入って再建が進んでおり、現在も工事中です。

近江町側の入口から入ると、まず河北門をくぐります。この枡形の櫓門は最近再建されたものですが、建設当時の工法で建てられています。たまたま、親子イベントが行われていて、門をくぐるとゆるキャラが出迎えてくれました(笑)。DSCF7074DSCF7077DSCF7083

門の中(上)に入ることもできます。新築のログハウスみたい…

河北門の先には、城内の広場があり、もう一つの枡形の櫓門である「石川門」にも入ることができます。こちらは歴史を感じさせる建築物です。その先、新しく復元された菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓からは有料ゾーンですが、ケチらずに入りましょう。兼六園との共通入場券もあります。

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菱櫓は、その名の通り菱形をした櫓で、柱も菱形になっています。よく当時の技術で建てられたものだなぁと感心します。この櫓も長屋も建物自体が展示物になっているので、中に入って細部の造りまで見ることができます。展示されている模型やCGも理解にとても役立ちます。

続く五十間長屋ですが、長屋といっても時代劇に出てくるような庶民の家ではなく、倉庫兼城壁です。ここも当時の工法を再現して再建されており、釘を使わず継ぎ手やほぞで木材を組んでいます。そのために地震に強いのだそうです。

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土壁の造り方や石垣の積み方など、興味深い展示もあります。三十間長屋は平成の再建ではなく、かつての雰囲気が残されています。この先に、かつて天守閣があった本丸庭園があります。現在は植物園的に木が生い茂っています。

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金沢城は、バラエティ豊かな石垣で有名で、様々な種類の石垣を見ることができます。石垣については、金沢城公園のサイトで詳しく説明されています。

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金沢城の石川門口から出て、橋を渡るともう兼六園です。言わずと知れた日本三庭園の一つであり、歴代の加賀藩主の手によって造営、保護されてきました。この日は、修学旅行生や中国人ツアー客も多く訪れていて、改めて北陸を代表する観光地だなぁと思いました。

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うだうだと説明するようなところではないので、写真をいくつか貼っただけです。ちょうど新緑でイキイキとした緑が公園全体から生命力を感じさせてくれました。ちょうど、かきつばたが見頃で高貴な紫の花が見る者の目を楽しませてくれます。

兼六園を出た時点で、まだまだ時間があったので、東茶屋町・卯辰山(うだつやま)方面へ歩いてみます。15分ほど歩くと浅野川に出ます、広い河原があって、のんびりできそうだったのでここで、市場で買った焼魚を食べようと広げた瞬間、トビにかっさらわれました(涙)。江ノ島や大さん橋など海沿いではトビに注意しているのですが、まさか金沢の町中でやられるとは思いませんでした。

失意のまま東茶屋町へ。メインストリートは復元された感が強く、時代劇のセット的な印象を受けました。むしろ、1本、2本入った狭い路地のほうが風情を感じます。

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↓のような整然とした直角の美にはしびれます。

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茶屋街を抜けて、宇多須神社のあたりからくねくねした細い路地になります。このあたりには、50近くのお寺が点在しており、卯辰山山麓寺院群と呼ばれます。お寺めぐりをしながら坂道を上がっていくと卯辰山山頂に出ます。

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途中には、こんな山のほうじゃお客さん(特に観光客)来ないんじゃないの、と心配したくなるようなカフェや雑貨店などが多いのも金沢の特徴の一つみたいです。↓の店はそのいい例(怖くて入れませんでしたが…)。

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卯辰山から見る金沢の街はこんな感じ。展望台を作るならもうちょっと周囲の木をトリムしてほしいなぁ。結構時間かけて登ってきたので残念。

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地図には、卯辰山山頂を通る道がバスルートと記載されていたので、下りはバスを使おうと思ったのが甘かった。バスは一日数本しか走っていませんでした。やむなく、愛宕神社、卯辰山天満宮、豊国神社の卯辰山三社を参拝しながら浅野川沿いまで下りることにしました。

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浅野川から、主計町(かずえまち)茶屋街を歩いてみます。こちらは東茶屋町と比較して人通りも少なく、観光地色が薄くて僕好みでした。ここには木津屋という旅館があり、5000円台で泊まれるようなので、次回金沢に来る際は宿泊してみたいと思いました。

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主計町茶屋街を抜けると尾張町という旧家や老舗が多い町に出ます。このあたりも街歩きが楽しいエリアです。

金沢では、↓のような公園というか緑地を何箇所か見かけました。どこもよく整備されています。旅人にも地元の人にもありがたいスペースです。

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尾張町の先は、今朝来た近江町市場です。再度、市場を覗いてから駅に戻り、1日目の金沢徒歩観光は終了。結構歩いて喉が渇いたので、「魚せん 金沢駅西店」という居酒屋で喉を潤し、夕食をとって宿に帰りました。新鮮な魚中心で、コスパもよいお店でした。

本日の1曲 DAFT PUNK「Beyond」

街歩きと山歩きの両方に使える靴を探し中。今のところコレが最有力なんですが、置いてある店が見つからない…

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