【ゲストハウス開業に興味を持つ若者のための勉強会】に参加しました

来月の開業に向け改装中のレトロメトロバックパッカーズで行われた「ゲストハウス開業に興味を持つ若者のための勉強会」に(若者じゃないんですがw)参加しました。


スピーカーは、
・小澤弘視氏/カオサングループ エグゼクティブディレクター
・宮嶌智子氏/東京の古民家ゲストハウスtoco.女将
・山崎早苗氏/レトロメトロバックパッカーズオーナー
・向井通浩氏/Japan Backpackers Link運営管理者
という日本のバックパッカー界?を代表する方々。

小澤さんと宮嶌さんには、以前宿泊した際にいろいろお話を伺ったことがありましたが、バックパッカー界のドン?向井さんには、TwitterやFacebookで質問をさせていtだいたことはあるものの直接お目にかかるのは初めて。レトロメトロの山崎さんとも初対面でした。参加者は10名、若者向けの企画だったためか、思った以上に学生が多かったです。


まず、工事真っ最中のレトロメトロの間取り説明をしていただき、2Fの男性ドミとなる予定の部屋で勉強会がスタート。向井さんが進行し、スピーカーが1人ずつ説明するという形式で進みます。

残念ながら原則オフレコというルールだったので、あまり具体的なことは書けないのですが、主なテーマを列記しますと、自己資金をどれくらい用意する必要があるか、どのように物件を探したか、商業用物件賃貸の違い、借入れの手段、どれくらいのスタッフが必要か、稼働率を上げる手段、旅館業の許認可、脱法宿が逮捕された話、シェアハウスとの違い、ブッキングサイトの使い方、ネーミング、ブランディングなど多岐に亘るお話を伺うことができました。

前にも小澤さんに言われて、自分が踏み切れない要因になっているのが出口戦略とライフプランの問題です。小澤さんの言葉を借りると「いつまでも自分が接客から清掃などに関わる個人事業主スタイルのゲストハウスオーナーを続けてはいられない。いつまでやるのか?多店舗経営をして人に任せていくのか?ある時点でやめるのか?やめたらその後何をするのか?」ということです。
向井さんからも「ゲストハウス経営を始めたら起業家なのだから給料もらって働くのとは全く違う。ゲストハウス辞めても失業保険も出ない。」という話があり、収支計画を立てて出てくる収益も、いわゆる「額面」であって、税金、社会保険などもそこから出して残ったお金が「手取り」だということをしっかり認識しておかなければ、始めてみてこんなはずじゃなかったということになりかないことを再認識しました。

なんたってこの商売、稼働率100%にしたところで、ベッド数×宿泊料以上には収入がありえないのですから、サラリーマンのような昇給はありえません。それどころか、競争が厳しくなれば単価を下げざるをえない場面も出るかも想定しておかなければならないでしょう。それに耐えられるのか???

特に僕のように家族がいる身だと、具体的に計算すればするほど、よほど高い稼働が期待できる好物件でもないと踏み切れなくなってきます。最後の決め手は、情熱のレベルなのかなと思ったりします。

勉強会終了後は、子どものウィルス性胃腸風邪に感染した妻が寝込んでいたので、懇親会は参加せず帰宅。一人で夕食をとっていると妻の具合が急変し、救急車を呼んで病院へ。幸い入院には至らずその夜のうちに帰宅できましたが、翌日には僕自身が発症、家族3人で午前中病院に行って後は安静にして過ごすという1日になってしまいました。

本日の1曲 Tears For Fears「Head Over Heels」

日本のゲストハウスに泊まってみる-その2-「てん TEN」

日本のゲストハウス・バックパッカーズ巡りをしてみたいと思いつつ、子どもが小さいのでなかなか家を空けることができなかったが、関西出張の機会に妻子を実家に預けて大阪のゲストハウス「てん TEN Hostel&Cafe」に宿泊してみた。

関西なので、震災後の外国人旅行者の利用減は東日本ほどではないだろうと思っていたのだが、福島からの距離が東京と大阪では全然違うというのは日本人の感覚であって、外国人の多くは日本=放射能、被曝リスクと考えているようだ。こちらの宿でも外国人宿泊客が激減していたし、また京都に行っても明らかに昨年よりも街で見かける外国人旅行者は少ない

おかげで、大阪では数少ないゲストハウスにも関わらず直前でも個室に泊まることができた。今回は出張ででスーツ2着をガーメントバッグに入れての宿泊だったので、ドミではなく個室を選択。シングル用は空いてなかったが、2~3人用の6畳部屋を安くシングル利用させてもらった。

ロケーションは、JR大阪天満宮駅または地下鉄南森町駅から3分ほど。すぐ近くには日本一長いといわれる天神橋筋商店街があり、梅田から歩くことも可能なエリアだ。「てん」は以前から玉造で営業していた「由苑」の弟分のような存在で、こちらのオープンに伴って「由苑」は7泊以上のロングステイ專門になっている。


19時過ぎにチェックイン。1Fは「CAFE てん」として営業していてライブも定期的に行われている。カフェスタッフも専属でついているが、人通りの多い通りではないので、現状では宿泊客と知ってて来る人以外の一見さんはあまり来ないのではないかと思う。また、宿泊客としてもビール550円はちょっと高いかなぁという感じ。もっとも、グラスワインや泡盛など400円くらいから飲める酒もいろいろある。


2F~4Fが客室で屋上にも出られる(23時まで)。トイレ、洗面台は各階にあり、シャワールームは2Fに3つ設置されている。自分の泊まった部屋以外は中を見ていないが、いただいた館内見取図を見たところ、6畳の1~3人和室が8部屋にドミまたは4人利用の部屋が3つという構成と思われる。

建物は、もともと1Fが飲食店、2Fがマージャン屋、3F、4Fが事務所という雑居ビル。古い建物の雰囲気を活かしてレトロな色合いにしている。たとえば、床は学校のようなタイルを剥がし、階段の手すりやドアなどはちょっとドギツイくらいの色を使ってインパクトを与えている。しかし、どことなく雑居ビルの薄暗いイメージは残っているように感じる。部屋にしか窓がないからだろうか…ま、部屋の窓も50cm先は隣のビルの壁なので採光も十分とはいえないのだが。


宿泊した和室は6畳で布団が3つ置かれていたので、Maxトリプル部屋になるのだろう。オープンしたてなので畳は新しい香りがしている。天井や窓には簾がはってある。余分なものは何もないシンプルな和室だが、部屋は引き戸でもともと事務所だったとは思えない。もちろんエアコンは完備。


荷物を解いて、シャワーを浴びてから天神橋商店街から梅田まで買い物に出かける。シャッター通りと化した商店街も多いと聞くが、ここはなかなか活気がある。夕食は、商店街から脇の通りにある近頃話題のビニールハウス居酒屋「とっつあん」に行ってみる。夏場はちょっと暑いがかなり賑わっている。1品350円くらいからのリーズナブルな価格で、刺身だけでなく天ぷらもオススメ。その他、商店街だけあって食事処には事欠かない。


食後、一度部屋に戻ってからカフェで店長のアチャコさんに話を伺う。3人オーナーでやっていて、建物は賃貸とのこと。改装は、水回り以外かなりの部分スタッフ+ボランティアで行ったそうだ。言われてみれば全体的に手作り感が高い。オープンと震災がほぼ重なってしまったので、外国人の利用者は事前の予想より少ない。とはいえ、当日の泊まり客は外国人のほうが多いように見えた。


今、「大阪 ゲストハウス」というキーワードでググルと「てん」がトップに来るのだが、かなりWeb対策をしたのかと聞いたら、大阪は非常に(簡易宿泊業の)新規免許取得が厳しいのだそう。ここでオープンできたのも、かなり奇跡に近いと言っていた。ライセンスの問題もあって「由苑」はロングステイ專門となったらしい。ゲストハウスが京都に集中して大阪にほとんどないのも規制の問題だという。「Yokoso Japan」キャンペーンを張るならそういう規制を外さなきゃダメじゃないのか?観光局さん。


夜11時でカフェは閉店、消灯される。僕は、こういうメリハリがあるほうが好きだ。11時以降は1Fにはスタッフもいなくなるのだが、手を伸ばせば酒が取れるところにあるにも関わらず、盗まれたといったトラブルは1件も起きていないそうだ。tocoさんもそうだったが、一人ひとりの宿泊客とのコミュニケーションがよい信頼関係を作っているのだろう。こういう空気作りは必要だな。

古民家改装型とはまた違った手作り感のあるゲストハウスだった。もともとの物件が持つ「色」を生かした特徴作りが重要だなと再認識。逆にいえば、自分のイメージが明確にできているなら、それにあった物件に出会うまで時間をかける覚悟が必要ということか。
その場では、ちゃんと挨拶してませんでしたが、アチャコさん、スタッフの皆さんありがとうございました。

本日の1曲 Superfly「悪夢とロックンロール」