ビジネスを中心とした論理的な文章を書く際のスタンダードになっているのが「パラグラフ・ライティング」です。本書によれば、欧米では大学等でレポートを書く以前に習得しておくものとして、教育の中に取り入れられていますが、日本ではこうした教育がなされていないため「伝わらない」文章があふれているといわれています。現在書店に並んでいるビジネス書の多くは、編集者によって細かい章に分けられ、それぞれに見出しがついています。これはパラグラフ・ライティングの応用といえるでしょう。
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本書ではパラグラフ・ライティングに沿った書き方が十二分にまとめられています。ビジネスの世界では、エグゼクティブほど文書をじっくり読む時間はなく、分かりにくいレポートは「認められない」だけです。伝わらない文書を書くのは、書き手の責任であるということをまず認識しなければならないでしょう。言いたいことが伝わっていない、と感じたことがある方は一度本書を読んでみることをお勧めします。