中国・ベトナムの旅 Day5

今日はサパからバクハのサンデーマケット見物をしてラオカイ→中国に戻って行けるとこまで元陽へ向かう、という行程だ。
7:30頃迎えのバクハ行ツアーバスが来て乗り込む。白人6割、中国人&日本人2組という顔ぶれ。サパからバクハ行くには一度ラオカイまで下りなければならないのでけっこう時間がかかる。同じようなツアーバスと工事用ダンプカーが抜きつ抜かれつして山道を上って行く。ベトナムのドライバーの運転もかなりアグレッシブなので助手席に乗るのは避けた方がいいだろう。

途中で休憩をとったカフェ?の近くにも小市場があったのでカメラを持って一回り。すでに山の中腹でも花モン族が買物に来ている。お焼きのようなもちっとしたものを食べてみる、なかなか美味。
休憩終了、またミニバスで坂を上がっていき、お昼前にバクハの町に到着。ここには以前3泊くらいして近郊のシマチャイやカンカウのマーケットなどにも行ったので土地勘はある。町の雰囲気はほとんど変わっていないが、観光客と物売りをする花モン族の女性、そして露店の数は着実に増えている。

マーケットはすごい賑わい。花モン族は、5年前と変わらず華やかな民族衣装を着ているが、そのほとんどが大量生産の新品。マーケットでも大量に同じデザインの民族衣装が並べられていて、若い女の子がそれらを手にとって見ている…こうなるとある意味「制服」に近いものを感じる。


一方で観光客向けに草木染めの古い衣装が売られていて、複雑な思い。まぁ、日本でもマジックテープで貼っつけるだけの帯で浴衣着てる人もいるからな、彼女たちを見て勝手にガッカリするのは観光客のワガママなのだ。

一通り見て回ったので食事。前に来た時もバクハの市場で食べたフォーは安くて美味かった記憶があるが、今日のもすごく美味かった(10000ドン)。カメラを構えている観光客は多いが、この市場で花モン族と並んで食事をしている人はほとんど見かけない。確かに衛生的ではないが…
人ごみに疲れたので市場を出て、町外れを歩いてみる。今日はとても暖かく、この高地でもTシャツでいいくらい。30分ほど適当に歩いたが眺めのいいところに出なかったので再び町に戻り、灯油タンク?で売ってる酒をちょっと飲んでみたりする。これはほとんど工業用アルコールの味。こんなもんずっと飲んでたら目がつぶれるか死んでしまう。酒を売っているのは決まっておばあちゃんなのはなぜだろう?

3時間ほど滞在してラオカイへ戻る。僕らはここで途中下車して国境へ。難なく中国へ再入国。ベトナムドンが少し余ったので、リヤカーいっぱいにみかんを積んでいたおばさんと交渉してドンをみかんと交換。11000ドンが12個くらいになってしまい、うれしい誤算。

これから元陽に向かうのだが、今日はもう直行のバスはないらしい。かといって特に何もない河口の町に泊まるのももったいないので乗り継いでで少しでも北上を試みる。まずは蒙自へ。行ったこともないし、ガイドブックにも載ってないが、バスターミナル近くに宿がないことはないだろう。
蒙自までの道はほとんど高速利用で快適。日もとっぷり暮れた19時頃到着、予想通りここから元陽行のバスは既に終わっている。が、もう少し北上を試み、もう1回乗り継いで个旧まで行ってみる。この道程は1時間ほど。
ベトナムからかなり移動を繰り返してようやく到着した見知らぬ町だが想定外のいいことがあった。

宿が素晴らしいコストパフォーマンス!

バスターミナル併設の宿がとても新しく、バスタブ、エアコン付でツイン90元。バックパッカー時代ではまず泊まることのない価格だが、年末年始のバケーションで泊まる宿として2人で1500円以下はうれしい。
荷物を解いてすぐ向かいの食堂で4元の麺を食べビールを買って風呂上りに飲む。長い一日だったがいい終わり方だ。

本日の1曲 Angela Aki「Twilight」

中国・ベトナムの旅 Day4

まだ日も明けない5時頃河口に到着、夜が明けるまで寝かせてくれるかと思ったら全員バスを追い出された。

しかたなくバスターミナルの待合室でベトナム国境が開くのを待つ。河口は前にも来たことがあるので街の様子は覚えている。いかにも国境の町という感じでやたらと安宿が多いところだ。イミグレは中国時間で8時オープン。手持ちの人民元が少なく、ベトナム側でATMが使えるか分からないので、安全策で1500元をATMでキャッシング。

8時を待ってすぐ近くのイミグレへ移動。出入国カードを記入してイミグレに並ぶと、以前シンガポールの空港で押したエンボスを不審に思った係官が「こんな印のついた日本のパスポートは見たことがない」と言い出す。困ったなぁ…と思いつつ、ここは納得してもらえる言い訳をするしかない。
で、「これはシンガポールの空港で旅行者が自由に押すようになっていたから押したもので、パスポートは日本のものに間違いないし、何も加工したわけでもない。」と説明し、怪しまれながらも通してもらった。

ここにかかる国境の橋を巨大な荷物をかついだベトナム笠のおばさんや野菜山積みのリヤカーを押してる家族など、ローカル色あふれるとても国境らしい国境だ。ベトナム側では少し待たされたが特に何も言われず通過。イミグレを出るとベトナムのラオカイだ。列車も来ているが、駅はイミグレからかなり離れている。幸い、イミグレからすぐのビル脇にATMがあり、ベトナムドンも入手することができた。今回はレートを下調べしてなかったので、声をかけてくるチェンマネ屋の世話にはなりたくなかったのだ。
今日の予定は、バクハに移動し、明日のサンデーマーケットに備え田舎の村でのんびりだったので、ガイドブックにバクハ行バスーミナルと書いてあるところへ向かうがそれらしき(ミニバスが停れるような)スペースはない。ベトナムのローカルはほとんど英語が通じないので道を尋ねることもできずアチコチ歩いてみる。採れたての野菜、ニワトリ、ナマズなどなどが路上で売られていてとても活気のあるところなので歩きまわっても全く退屈はしない。

たまたまバスで一緒だった日本人を見かけたので、一緒に朝ごはんのフォーを食べる(12000ドン)。人気店らしく人がぎっしりだったが、ローカルおばさんが3人分のスペースを空けてくれ、トッピング?のミントの食べ方なども教えてくれた。久しぶりに食べるフォーはあっさりスープで美味しい。小麦麺と比べるとヘルシーな気分だ。

食後、再びバスターミナルを探すが見つからず、たまたま客待ちのサパ行ミニバスの兄ちゃんに声をかけられ、2人乗ればすぐに出るというので予定を変更してサパへ行くこととする。標高1000m以上あるサパへは山道をうねうねと登っていく。途中でモン族の女性を目にして、山間の町への期待が高まっていく。2時間ほどでサパの町に到着。バスを降りると客引きが来たので部屋を見せてもらうが、この高地ではちょっと寒そうに思えたのでパスして以前泊まった宿の方へ行ってみる。土地勘のある町は宿探しが楽でいい。ある宿で部屋を見せてもらうが、チェックアウト予定だった客が出なくなって満室。そこのオーナー(?)が持つもう一つの宿を見せてもらいここに決める。ホットシャワー・トイレ付ツインで120000ドン。またここで翌日のバクハ日帰りツアー(370000ドン:2人)も予約、帰りはラオカイで降ろしてもらうことにする。

ひと休みしてサパの町を散策。町のシンボルである教会は昨日がクリスマスミサだったのか、名残のオーナメントが残っていた。せっかくだったら見てみたかったものだ。






教会下の広場には大勢の物売りが来ている。ラッキーなことにここもマーケットの日だった。モン族らが布や土産物などを売りに来ている。ここの特産?は藍染めの布だが、最近は化学染料で染めているっぽい。









この数日ほとんど見かけなかった白人がここにはそこら中にいる。この時期はちょっと寒いが過ごしやすいし、長居する人も多いのだろう。ローカルの物価では考えられないような値段の西洋レストランにはピザを食べ、コーヒーを飲む白人があふれている。我々は市場の1階にある食堂で豚肉&ご飯の昼食。おばさんがすぐ近くの市場の肉コーナーで一握りの肉を買ってきてそれをスライス、焼いてでき上がりだ。
こういうところだと食堂も在庫を持たなくていいらしい。ここいらの食堂はどこも英語メニューを持っていて品揃えも値段もほぼ同じだ。近くの村から来モン族の物売りも食事をしているがたぶん値段は違うのだろう。



まだまだ夕方まで時間があるので、水とパンを買ってカットカット村方面へぶらぶら歩いてみることにする。途中、見晴らしのいいところ廃墟のような建物があったので行ってみると、子どもたちがいて僕らの姿を見るとキャーキャー言って逃げるのでしばらく鬼ごっこをして楽しむ。脚絆をつけたモン族の子供は「忍び」みたいでサスケを思いだす…もっともサスケは脚絆をつけてはいないが。

途中で入村料を取る小屋があったが、白人を乗せた車の陰に隠れてやり過ごすことができた。後は道沿いに豚や犬やニワトリ、鴨、そして人がのんびりと過ごす田園風景を楽しんで1時間ほど散歩して引き返す。時の流れがゆったりしているところに来ると落ち着くのは根が田舎者のせいだろうか。サパの町に戻り、湖畔で少し休んでから夕食を食べベトナムコーヒー(10000ドン)を飲んでみる。どろっと濃い。


















本日の1曲 Shakira「Estoy aqui」