中国・ベトナムの旅 Day7

今回の旅はほとんど毎日移動だったが、建水では2泊できるので、昨夜のちょっと古い宿を出て、朝の街を歩きつつ新しくトラディショナルな宿を探すことにする。ここは学業のレベルが高いことで有名な街で、近くにあった小学校も立派な作りだった。






北京、上海はもちろん成都や昆明でも空気が悪く、人だらけの中国の大都市には絶対住みたいとは思わないが、この古都建水なら落ち着いた雰囲気もあって住んでみてもいいかなと思う。
街一番の見所と言われる「朱家花園」(清の豪商の邸宅)近くにほぼイメージ通りの宿があったので、ここへ移る(ツイン140元)。朱家花園にも泊まることができるのだが、ここは予想通り満室。見学しようかとも思ったが入場料50元は高いのでパス。



本当にこの数年中国の観光地入場料高騰はスゴイ。物価の水準と関係なく国が決めているからだろうが、雲南の田舎街に来ると平気で宿代以上の価格だったりするので相対的に割高感が際立ってくる。

で、どこに行くか考えた結果、たまたま宿の壁に書いてあった「団山」という古い建築が保存されているエリアに行ってみることにした。宿の服務員に行き方を聞いて出発。紅運酒店から黄色いミニバスに乗っていけ、ということだ。紅運酒店と黄色いミニバスターミナルは問題なく見つかったが、団山行きが見当たらない。聞いてみると11時頃出るとかいうので、それまでまたぶらぶらして、食事をとる。

この新市街?エリアは食堂が少なく、10時台だとご飯物がない店が多かったので選択肢がなく、おばちゃん二人がやっている店で炒飯を食べる。日本人だというと、珍しかったらしく、隣の店に「日本人が来た」とわざわざ告げていた。たまたま映っていたテレビドラマが旧日本軍を描いたもので(中国にいると非常によく見かける…きっと旧日本軍のセットや衣装は日本よりも中国のほうが多く持っているだろう)気まずかったが、おばんちゃんがテレビをさして「日本が出てるぞ」みたいなことをいうので「日本にはもう軍隊はないし平和だ」と筆談で返す。
さて、11時頃バス乗り場に戻るが団山行きはやはり見つからず。改めてミニバス乗り場の人に聞いてみると黄龍寺までミニバスで行ってそこからオート三輪に乗り換えろといっているようだ。

黄龍寺から団山はそれほど遠くもなさそうなので客待ち中の黄龍寺行黄色ミニバスに乗車(2元)。建水の市街地エリアは小さく、少し走ると畑の広がる風景になる。そんな中を30分弱走ると黄龍寺に到着。お寺は半壊しているように見えたが、言われた通りミニバスを降りたところにオート三輪が待っていて団山まですぐ行ってくれた(2人で4元)。



団山で入場料(20元)を取られるのは想定外だったが仕方がない。団山の中に入るとタイムスリップしたような古い建物が立ち並ぶ村になる。大理近郊の喜洲を思い出す。雲南省はやっぱり古鎮廻りが楽しい。入場料を取るからには隅々まで見て回らなければもったいない。民家でも「ちょっと見せてください」と言えば、中庭に入ることを拒まれることはなかった。大きめの家はどこも、門をくぐると三方を二階建ての家屋で囲まれた中庭がある造りで、壁画や彫刻の施された格子がある。壁は白いしっくい塗りで屋根は重厚な瓦だ。日本だと庭は外から見えるようになっているが、ここや大理の白族住居は中庭式が標準らしい。





















保護区域にはなってるがまだまだ観光客は少ないらしく、村人は普通に農業を営んでいる人がほとんどのようだ。土産物攻撃もなく、控えめに藁で編んだ椅子などを買わないかと勧められる程度だ。とはいえ、こののんびりしたこの状況がいつまで続くかは分からないが…



ゆっくり村を一通り回って出てくる。2時間近くかかったかな。出ると、建水行黄色ミニバスが待っていたので乗り込む。たまに黄龍寺止まりではなく団山行があるということなのだろう。
客がいっぱいになって出発。帰り道に双龍橋に寄らなければならないので、ドライバーのオバチャンにガイドブックの写真を見せて念押ししておく。石細工屋が集まっているエリアで降ろされて、右にある小道を行けば双龍橋に出ると言われる。ほこりっぽい道を5分ほど歩くと2つの櫓を持つ双龍橋に出た。






原付までは橋を通ってよいことになっているようだ。この周辺では護岸工事?が行われていて若いあんちゃんからおばさんまで天秤棒に石をかついでほぼ100%人力で工事をしている。この橋もさほど観光客が訪れるところでもないらしく写真を撮る僕を不審そうな目で見ている。



双龍橋見学を終え建水に戻る。スターフルーツなるものが売ってたので食べてみるがあまりうまいものでもなかった。



宿で一休みしてから街の東側の古い街並みが残るエリアを散歩。建水第二の見所「文廟(孔子廟)」に出る。ここの文廟は孔子の故郷曲阜に次ぐ規模だそうだ。しかし、入場料が高かったので入らず。
今回の旅は慌ただしく移動していたので、今日はゆっくりマッサージでもしたいと思い、宿で按摩屋はないか聞いて言われたエリアを探すが見つからない。ようやく怪しい治療院を見つけて入る。ここの先生とはほとんど話が通じず、近所の女の子を通訳にして吸玉をやってほしいとリクエスト。ここのおじさん先生はちゃんとした漢方医だったようで、どこがいつごろから痛むのかなど問診をしてきた。僕はただリラクゼーションでマッサージと吸玉をしてほしかったのだが、そうも言えない雰囲気になったので適当に3ヶ月前から腰が痛むと答えておく。
別室で治療開始。ベッドに寝るかと思ったら、お風呂で使うような低い椅子に腰掛けさせられ、寒いのに窓が開けっ放しの部屋で少し腰を揉まれ、アルコール消毒される。そして

鍼を打たれた!

痛い。が、先生は容赦なく打ちまくって、続いてピストン式吸玉をセットして部屋を出て行く。風がピューピュー入ってくる寒い部屋で一人裸でちょこんと椅子に座っている。深センで按摩を受けたときは按摩小姐がエアコンの効いた清潔な部屋でうっとり眠くなるような至福のひとときを過ごしたのにここはえらい違いだ。たぶん20分くらい吸玉を付けられ、第二ラウンド、また隣に鍼を打たれ吸玉→放置の繰り返し。ここで無理やり振り返って気づいたのだが、鍼を打たれたと思っていたのは、違っていて、実は

カミソリの刃で皮膚をザクザク切られていた

血に染まったアルコールが入ったお猪口にカミソリの刃が浸してあったのだ。まさかの治療法。
第二ラウンドが終了し、先生が帰ってきてカミソリで切りまくった傷口に漢方薬を塗り、バンソウコウを貼っつけて終了(20元)。極楽マッサージのつもりがつらく痛い治療になってしまった。先生はなぜか豚肉や豆腐などしばらく食べてはいけない食材をメモ帳に書いて持たせてくれた。マッサージの後しばらく豆腐を食べてはいけない?全く根拠のない話に思えるが…
按摩屋を出て、屋台の串焼きを買って宿で食事。カミソリの傷が痛くて寝るのも姿勢を選ばなくてはならない。

本日の1曲 千住 明「野辺の花」