中国の情報規制

mixiコミュネタだが、Microsoftが中国で運営するmsnブログサイトにおいて、中国政府の検閲基準に従うことを受け入れたという(ソースのリンクはこちら)。

日本にいると中国のイメージの大半はニュース等での記事や映像によって作られるだろう。先日の反日デモも映像を見るといかにも大半の中国人が潜在的な反日感情を持っているように見えるが、僕が中国を旅していて露骨に日本人という理由でハラスメントを受けたことはないし、デモがあった深セン在住の友人も一部の人間がやっていることで身の危険を感じるようなことはない、と言っていた。

これは一つの例だが、中国という国は実際行って現地でいろんな話を聞くとイメージとは違った発見をすることが多い。

中国共産党が強烈な情報規制をしていることは日本でどれくらい知られているのだろうか?まず、基本的なことは

中国では検閲が日常的に行われている

ということだ。その結果

自国に都合の悪いニュースは流れない(例 日中首脳会談があった際も、日本ではその内容がすぐ報道されるが、中国では数時間経って発表する内容をチェックされたうえで、都合のいい部分のみ報道される)ため、国民全体が情報操作されていると言っていい。この点では北朝鮮と大して変わらないんじゃない、と思ってしまう。
そして、話を聞く限りではメールもチェックされているようだ。日本と中国の大学で共同プロジェクトを持っていてメールで連絡していたが、政治的な内容を含んでいる場合届かなかったりしたというし、中国の公共機関の対応について日本から対応改善の要望をメールで送ったら、(ipブロックされたらしく)それ以降中国へのメールが送れなくなったという話も聞いた。

一方で、中国国民(インテリ層)も自分達が情報操作されていることは知っているため、インターネットを通じた口コミ情報をニュースソースとして重視している。そういう背景があって、今回、ブログへの検閲を強化するという対応が決定されたのであろう。

残念なのはMicrosoftのような欧米企業がビジネス優先で、中国共産党の情報統制に屈してしまうことだ。
中国は確かに大国であり、経済的には急激な発展を続けているが、一方でその政治体制は(日米欧とは大きく異なった)基本的人権すらない軍国主義みたいなものだ[:唖然:]
その視点を持ちつつ、中国の動向を見ていきたいと思う[:ラーメン:]

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