Day54 深夜の訪問者

8時頃起床、昨日は疲れていたにもかかわらずなぜか寝付けなかった。30km歩いたわりには筋肉痛は大したことない。きっと明日のほうがひどいのだろう。年を感じる…[:悲しい:]
さて、8時半に宿を出て幹線道路まで30分歩き、西チベット第2の巡礼地である湖「マパム・ユムツォ」方面の車を待つ。数台車は通ったがマパム・ユムツォまで行くのは少ないらしい。分岐点であるバルガまで行って別の車を探したほうがよさそうだ。
今日はこの地方では珍しく朝から[:曇り:]で寒い。日が射さないとあるもの全部着こんでもまだ足りないくらいだ。さすが標高4500mの世界だと改めて思い直す。
9時40分頃、荷台にチベタンが乗ったトラックが来た。助手席の兄ちゃんがバルガまで50元と吹っかけてくる。しかも乗るのは荷台なのに…結局、これを10元にして乗車。今回のヒッチで荷台に乗ったのは初めてだったが、これが予想以上に跳ねる。手すりに捕まってないと落ちてしまいそうだ。そして、寒い。見ればチベタンはみんな手袋をしているではないか。僕も今回の旅で初めて手袋を使用。
20分ほどでプランへの分岐点であるバルガ着。ここで別の車を捕まえるつもりだったが、すでに白人が5人くらい車待ちをしているようだったのでヒッチは難しいと判断、歩いて湖まで行ってみることにする。湖畔のゴンパまでは20kmくらいあるようなので、そこまで行けなくても湖が見えるところまで行けばいいだろう。途中、ますます雲が厚くなり、雨がぱらついてきた。こんな天気の日もあるのだなぁ。カイラスが晴れていてよかった。
1時間ほど歩いて丘の上に出るとマパム・ユムツォが半分くらい見えた。思っていたよりも大きく、そして美しかった。まぁ、これでいいかと神湖にお祈りし、写真を撮って道に戻る。そこからもう少し先へ行けばゴンパが見えるかと思い、5分ほど歩いてみる。と、思ったとおり数キロ先にゴンパと村が見えてきた。1時間あれば着けるかな〜といった距離だ。行くか戻るか迷ったが、帰りは車と決め、行ったほうがいいだろうと結論。
蛇行している車道を無視して湖畔へ向け草原を直線で突っ切っていく。1時間強で湖畔に出た。昨日30kmくらい歩いていたこともあり、さすがに疲れた。朝からほとんど何も食べていなかったので食事にしようと思ったが、道路脇にある茶館のおじさんが食堂は閉まっているという。しかたないので、水をもらいインスタントラーメンを作って食べる[:ラーメン:]
ようやく落ち着いた。湖の際まで行ってみると湿地になっており、水も濁っていて汚い。ナムツォとは大違いだ。離れてみるときれいなブルーなのになぁ、ちょっと残念。湖を後にして、湖畔の丘に建つチウ・ゴンパへ行く。湖畔にそびえる要塞的で、とても絵になるところだ。疲れた足をひきずってゴンパへ上がるが、閉まっていて中は何も見られず。坊さんの姿もなかった。ゴンパから反対側へ下り、プランからの車道沿いで帰りの車を待つ。いつの間にか半分くらい青空になっていていい陽気だ[:ラッキー:]
後はボヘーッと車を待つだけ。バックパックによっかかって空を見ていたら1時間もたたないうちに日焼けをしてしまった。さすがにここの紫外線は強烈だ[:晴れ:]
ここは村もすぐ近くにあるので、寒くなったら泊まればいい。気分的には楽なヒッチだが、車は少ない。1時間待って通ったのはインド人を乗せた四駆だけ(プランはインド国境に通じていてインド人はこの国境を通って中国へ入国ができる)。1時間半ほどしてランクル停車。アリまで行くというのでムンツェルの町まで乗せてくれと頼む。ドライバーは金の交渉もなく乗れといった。これはこれでちょっと不安。走り出すとドライバーは医者で運転は本職ではないと英語で話した。気のいいチベタンだ。ランクルは快走、1時間20分ほどでムンツェル着。アリまで行かないのか?と聞かれたが、明日ティルタプリに行くから今日はここで泊まると言って降ろしてもらう。金はいくら?と聞くと、不要だと言う。いい人たちだった。

ムンツェルの村には宿が3軒ほどあるがどこも30元(値切って)→25元という。どうしてこんなにとるのだろう。いちばんよさそうなところに入って川で洗顔、体をふいてから食事。野菜を入れてくれと頼んだ炒飯はなかなかの出来だった。部屋に電気がないので10時頃床につく。

うとうとしているとドアが開いて何人か人が入ってきた。他の客がきたものと思い、何だよおばちゃん、他にも部屋空いてるのにわざわざここに入れなくても…と思ってそのまま布団をかぶっていたが、懐中電灯をこっちに当てたりしてちょっと様子がおかしい。起きてみると

公安6人!

ゲッ、なんで???
一瞬で目が覚めた。言われるままにパスポートと外国人旅行証を出し、明日はどこへ行くのか?など質問に答えると、謝謝といって出て行った。とりあえずお咎めなしでよかった。ここは外国人開放地だと思うが、なんでチェックに来たのだろう?

中国で売春をして連れ込んでいるときに公安が踏み込んできた(そして、パスポートに「」のハンコを押されたというのは創りか?)という話を聞いたことがあるが、それを想像するだけでコワイ。
そもそもこのあたりの宿は部屋の内側から鍵がかけられないからなぁ。何とかしてほしいもんだ[:ムニョムニョ:]

本日の1曲 Dokken「Mr.Scary」

↓チウ・ゴンパ

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