杉原千畝がポーランドから勲章を受ける

先月、リトアニアの杉原記念館を訪れたばかりなので反応してしまったニュース。

「ポーランドのカチンスキ(Kaczynski)大統領は10日、第2次大戦中にナチス・ドイツに迫害されたユダヤ人を助けた功績で53人に勲章を授与した。この中で、ナチスから逃れるユダヤ人に日本通過を認めるビザ(査証)を発給した元駐リトアニア副領事の故杉原千畝氏が日本人として、ただ1人選ばれた。」

杉原千畝については、このサイトあたりで詳しく紹介されているので関心のある方は見ていただきたいのですが、戦時下にあって外務省の命令に背いてビザを発給したという行為は、自身が死刑になったり、家族まで非国民として祖国で受け入れられなくなる可能性まで考えた末での本当に勇気のある行動だったろうと思います。実際、彼は帰国後すぐ外務省をクビになってますから、彼の行為は日本では評価ではなく非難の対象となったのでしょう。
彼の行動が評価されるようになるのはイスラエルが1986年に「諸国民の中の正義の人賞」を贈って以降で、当のリトアニアでもソビエト時代はスギハラの名前がメディアに出ることもなかったそうです。まぁ、共産党政権が人道を国家の命令より優先した人間を宣伝するわけはないのでしょうが…

日本の報道では、かなり淡白な記事しかなかったので現地メディアの報道を少し探してみたところ、European Jewish Pressによると受賞した53人のほとんどはポーランド人ということで、杉原氏の受賞は「戦場のピアニスト」(ロマン・ポランスキー監督)でドイツ軍将校のモデルになったウィルヘルム・ホーゼンフェルト氏に次いで注目度が高かったようです。

ついでですが、私、リトアニアのビリニュス市がバルト三国で最初のヨーロッパ文化首都に選ばれ、そのプロモーションを推進する民間大使に登録されましたので、これから445日間、勝手に

「Visit Lithuania 2009」キャンペーン

を開催いたします。
皆さま、ぜひリトアニア、ビリニュスに行ってみてください。

本日の1曲 Tommy heavenly6「Wait Till I Can Dream」

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