2009年に購入したAcerのデスクトップ機M7720を未だにメインのWinとして使っています。冬は電源ONにするだけで暖房になるくらい発熱するので、夏場はあまり使いたくないのですが、未だにわが家では唯一のWinマシンとして活躍しています。
しかし、このところ起動にかかる時間が耐え難いレベルになっており、電源スイッチを入れたら何か他のことをして、しばらく時間を潰さないととても待ってはいられなません。改めて計測してみると
- acerの文字がスクリーンに表示…13秒
- windows8のロゴが表示…30秒
- ログイン画面…1分40秒
- デスクトップ表示…2分25秒
- まともに入力ができる…3分過ぎ
という状態です。「Windows エクスペリエンス インデックス」でも、プロセッサやグラフィックスなどは7以上のスコアなのに、プライマリハードディスクだけが5.9とディスクのデータ転送速度がパフォーマンスのボトルネックになっていました。
これを解消するには、やはりOSを入れているドライブをHDDからSSDに変えることがいちばん効果がありそうです。20年前はPCを自作していた僕ですが、この10年ほとんどハードに関しては手をつけておらず、知識もゼロに近いのでいろいろググって調べてみました。
SSD換装の流れ
手順を大雑把に言えば、
- CドライブをSSDのサイズに応じて縮小する
- SSDを接続し初期化してCドライブの内容をクローン化、コピーする
- 起動ディスクをSSDに変更する ということのようです。
このあたりのサイトを参考に作業を進めました。
Windowsを再インストールしないでHDDからSSDに移行する方法 : ライフハッカー[日本版]
SSDを購入
現在Cドライブは、写真やビデオ、ドキュメントを増設した2TB HDDに移してますが、それでも300GB近くあります。購入するSSDは128GBでは無理そうなので、ADATAのSP600 256GBにしました(約12000円)。
このSSD換装作業、ほぼ1日かかってしまったのですが、最大の失敗はついでにWindows8.1へのアップデートをしたことでした。この余計な作業をしなければ3時間くらいで終わっていたのではないかと思います。なお、Win8.1へのアップデートについてはここでは割愛します。
Cドライブのスリム化・クリーンアップ
早速、具体的な作業内容に入っていきます。まずは、デフラグ、ディスククリーンアップの徹底。これには、Glary Utilitiesという統合PCメンテナンスソフトをインストールして使用しました。CCleanerをさらに高度にした感じのソフトです。最初の画面で「Windowsのブート時間はとても遅いです」と表示されてしまいました。
このソフトに「ディスク領域の解析」というメニューがあり、どのフォルダ、ファイルがスペースをとっているかを調べることができます。
僕の場合、Program Dataのフォルダが50GB超と突出していたので、ここから調査していくと[Microsoft]>[Search]>[Data]>[Applications]>[Windows]の下にある”windows.edb“というファイルが約47GBも食っていることが判明。これはWindows Searchというサービスのインデックス(索引)ファイルだそう。早速削除します。
次に目立ったのがiPhoneのバックアップファイル。これも10GBレベルになっていたので、iTunesの[編集]>[設定]>[デバイス]の[デバイスのバックアップ]から最新のもの以外を削除しました。他にも目立って大きなサイズのフォルダを見つけては原因となるファイルを探しては、削除しても問題なさそうなものはゴミ箱行き。こうしてCドライブの使用領域を約175GBまで落としました。あわせて、デフラグやスタートアップの整理、最適化などを行いました。
さらに、EaseUS Partition Master を使用してCドライブのサイズ自体を215GBまで縮小し、そのままSSDにクローンできるようにしておきます。
この時点で、念のためCドライブの内容をまるごと2TB HDDの空いているスペースにバックアップをとっておきます。バックアップには、EaseUS Todo Backupを使用しました。このソフトは後ほどSSDにブートディスククローンを作成する際にも使用します。
SSDのフォーマット
続いて、SSDの初期化を行います。M7720は、もともとの640GB HDDに加え、2つの増設HDDスロットが前面についており、筐体を開けることなくHDDの増設・交換ができます。このスロットに2.5インチのSSDをはめるためにはSSD付属のマウントではムリで、裸族のインナーという3.5インチ リムーバブルラック用変換マウンタを購入してスロットに挿しました。
Windowsの[管理ツール]から[コンピュータの管理]>[システムツール]>[記憶域]を選択し、SSDのフォーマットを行います。さすがにSSDなのでフォーマットも早い。
SSDにCドライブのクローン作成
そして、再度EaseUS Todo Backup を使って、SSDにCドライブのクローンを作成します。このとき、「SSD用に最適化」のチェックを入れることをお忘れなく。
ブートドライブの変更
これで、SSDでブートする準備ができました。PCを再起動して[Del]キーを押し、BIOSセッテイングを呼び出します。そして、起動ドライブをHDDからSSDへ変更します。この作業をすると自動的に今まで”F”としていたSSDのドライブ名が自動的にCに変わるようです。
SSD換装の効果は?
無事に起動し一安心。一通りの動作確認をし、いったんシャットダウン。どれくらい早くなったのか起動からの時間を計測してみました。
- acerの文字がスクリーンに表示…12秒
- windows8のロゴが表示…24秒
- ログイン画面…35秒
- デスクトップ表示…45秒
- まともに入力ができる…60秒
3倍超のスピードアップに成功。評判通りSSDは赤い彗星か!というくらい起動が早くなり大満足です。HDD、SSDのベンチマーク比較をしても以下のとおり、大幅なスピードアップが示されました。もっとも、マザーボードの規格が古いため、これでもSSDの性能はフルに使用できていないようですが…
さらに。「Windows エクスペリエンス インデックス」のスコアも”プライマリハードディスク”が5.9→7.5とジャンプアップ。ボトルネックが解消されたことが分かります。
SSD換装というと、ノートPC向けのイメージが強かったのですが、一昔前のデスクトップ機でも同様にスピードアップできることが分かりました。SSDも256GBで12,000円前後の価格になってきましたので、起動の遅さでイライラしている方は、ぜひトライされることをオススメします。
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