チトラールを出て300km南にあるペシャワールに向かう。今回のパキスタン訪問では初めての大都市だ。宿を7時半に出てバススタンドでペシャワール行チケットを購入。この路線では大型バスはなくコースターのみ。座席が窮屈なのでできるだけ早く着いてほしいものだ。ペシャワールには7時間くらいで着くと言われた。
チケット購入時点でほとんど席が埋まっていたので僕は最後列になってしまった。バスは8時過ぎに出発して川沿いの道を南下。眺めがいいといわれる右側の窓側を確保していたので眼下に広がる田園風景を楽しめた。カラッシュ谷もそうだったがこの辺りは麦よりもトウモロコシが主要作物のようだ。チャパティもトウモロコシの粉で作ると聞いた…ってそれではチャパティじゃなくてトルティーヤではないか[:たらーっ:]
2時間くらい進んだあたりから川を離れ徐々に登り坂へ入っていく。いつの間にか舗装道路は終わって砂利道になっていた。このルート最大の難所ロワライ峠越えに入ったらしい。11時前に坂の途中で休憩。エンジンを冷やしてから出発。この峠、標高は3180mとさほど高くはないのだが、例年11月半ばには積雪のため車が通れなくなる。おかげでチトラールは飛行機でしか行けない陸の孤島と化してしまうのだ。チトラールの標高が1300mくらいだったので峠までの標高差はざっと2000mあり、実際「いろは坂」を凌ぐすごいつづら折れが延々続く、高度感はかなりのものだ。ただでさえ傾斜がきつく時速10km走行なのにさらに遅いギンギラトラックが多くこれを抜かしたりすれ違ったりするのにさらに時間をとられる。なぜ大型バスがこのルートを走らないかが分かった[:ムニョムニョ:]
昼過ぎに峠を越して下りに入る。下りに入っても道は悪いし傾斜は急なのであまりスピードは出せない。1時過ぎようやくディールの町に到着、ここで昼食。ディールではブルカ姿の女性が目立った。ブルカは頭からすっぽり布をかぶってしまうので(目の部分はメッシュになっているみたい)、外からは全く肌が見えない。男性が連れの女性と離れたとき似たような服を着た別の女性と間違ってしまうのではないかと思った。ディールを出たのが午後2時過ぎ、すでに6時間経過。峠は越えたものの距離的にはまだ半分も来ていない。どうやったら7時間で着くっていうんだ[:ぶー:]
ディールの先はしばらく舗装道路になり、再び川沿いの道を下っていく。途中、舗装がはがれている箇所もかなり長くあり、今ひとつスピードに乗れない。チャクダラの町を越えたあたりで日没。結局ペシャワールのバススタンドに着いたのは午後8時半。修理など特別に時間を食うことがあったわけでもないのに何で12時間以上もかかったんだ???コースターでの半日移動はさすがにきつかった。安宿がある新市街までバスが走っているはずだが時間が遅いからか見当たらず、一緒に乗ってきた人たちももうバスはないという。やむなくオートリキシャ(40Rs…ぼられてる)でスネリモスジッド近くの安宿へ。
悪いことは重なるもので予定していた宿は満室。パキスタンで満室なんて初めてだ。しかたなくガイドブックを見ながら近くにある他の安宿をあたるが4軒あたって全部満室[:ポロリ:]
夜遅く着くと、人が入っている可能性が高いうえ宿が見つけにくい→時間がかかる→さらに人が入る、という悪循環に陥ってしまうことがあり、今夜はまさにそのパターンだった。ようやく10時近くなってしょぼい宿に空きがありチェックイン。さっそくシャワーを浴びて遅い夕食へ出かける。フルーツジュース屋が並んでいたので、ザクロジュース(15Rs)を頼む。ちょっと酸っぱいが美味しい[:モグモグ:]
本日の1曲 Van Halen「And The Cradle Will Rock…」
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