【読書メモ】Google英文ライティング(遠田和子著 講談社刊)

いくら英語を勉強しても日本人ではどうしても不安が残る英作文。この文章はネイティブが見たら不自然じゃないのか?この場合、動詞に続く前置詞はこれでいいのか?などネイティブチェックが受けられない以上、えいやっと提出してしまうしかないのか…と悩んでいた方にオススメ。

無限といえるレベルの英文をストレージしているGoogle先生が、その表現で書かれた文章はいくつありますよ、という形式でレギュラーな表現かそうではないのかを数字で示してくれるということを豊富な例で説明してくれる。

率直に言ってしまうと、この200ページ超の本に書かれているテクニックは2つしかない。

    フレーズ検索 ””(ダブルクオーテーション)で複数の英単語を囲むことで特定の語順で並んでいる場合のみを検索対象とする

    ワイルドカード検索
     *(アスタリスク)を単語の代わりに入れることで、その部分に入る単語が推測できる

ほとんどこれだけ。

例えば、「お問い合わせありがとうございました」という文で”inquiry”の後に続く前置詞はなんだっけ?と思ったら

“Thank you for your inquiry * “とググればよいのだ。
*部分に前置詞が入った実際に使われている文が表示されるので、そのうちいくつかを入れて再検索。そのヒット数で一般的な表現かどうかを判断するわけだ。
この例では、regarding が最も多くヒットするので一般的であろうと考えられる。

ワザを知ることと使いこなすことは別物である。本書は多くのワザを伝えようと欲張らずにこの2つのワザをどう使いこなすかというところに集中している。使用例が次から次へと出てくるので、このワザがいかに強力で、様々なパターンで活用できるかがすんなり理解できる。

最終章でオマケ程度に出てくる明快な英語のクライテリア
主語と動詞が明確である
最小の語数で最大の情報を伝えている

と、その基準を満たすかどうかの判定法

    文の最初の5語に下線をひく
    文の主語と動詞にマルをつける
    語数を数える(平均は15~20語)

もシンプルだが、なかなか強力なツールだ。
英語表現に自信がなく、チェックもしてもらえないのに使わざるをえない環境の方は絶対知っておくべきワザだろう。

本日の1曲 Arcadia「Election Day」

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