2014年7月20日に羽田空港と横浜みなとみらい、お台場海浜公園を結ぶ定期航路が就航しました。定期航路とは言っても、日曜日の横浜-羽田空港-お台場を1往復しかなく、それも多摩川の潮位が不足している場合は運休なので、"羽田空港への足"としては誰も使わないと思います。
しかし、遊覧船としては羽田空港国際線ターミナルのすぐそばにある船着き場からみなとみらいのぷかり桟橋を結ぶという航路は、羽田空港、京浜工業地帯を海側から眺められることと、巨大な建造物の近くにあるちっぽけな2つの桟橋を結ぶことの2つの点で僕には非常に魅力的で、就航の記事を見たときからいつか乗ってみようと思っていました。もっとも僕の場合、羽田国際線ターミナルは川崎に住んでいたときのジョギングルートだったので、前からこの船着き場が気になっていたという理由も大きいです。
さて、9月の三連休、久しぶりに息子を連れて羽田空港に飛行機を見に行こうかなと考えていたとき、ふとこの航路のことを思い出し、スケジュールを調べてみました。わが家からみなとみらい地区は自転車で行ける距離なので、横浜 ぷかり桟橋から羽田に行きたかったのですが、この日は前述の潮位不足のため横浜発の便は運休で、16:45羽田空港発の横浜行しかありませんでした。結果的には、美しい夕日を眺めながら船旅を楽しめてよかったです。
なお、この航路は、横浜-羽田空港、お台場-羽田空港とも大人2,500円、子ども半額となかなかいいお値段です。90分の遊覧船と考えればこんなものでしょうか…運航スケジュールは以下のとおりです。
- 横浜10:30発→羽田空港12:00着
- 羽田空港13:15発→お台場海浜公園14:45着
- お台場海浜公園14:55発→羽田空港16:25着
- 羽田空港16:45発→横浜18:15着
潮位不足のための運休がかなり多く、毎週日曜日このとおりに運航しているわけではないので、必ず羽田空港のウェブサイトでスケジュールを確認してしてください。事前予約はできませんが、就航から今までのところ満席になったことはないそうです。羽田空港国際線ターミナルから船着き場までは船の出発にあわせて専用バスが利用できます。
さて、ここからレポート&写真です。羽田空港を16:20に出るバスに乗って、5分後には船着き場に着きます。この日横浜行きに乗船したのは12名くらいでした。船着き場のプレハブの建物にはトイレくらいしかなく、チケットは乗船時に購入します(クレジットカード不可)。船は「リザーブ1号」という、普段は貸切船上パーティーに使われてますという雰囲気が感じられる双胴船です。定員は40名くらいでしょうか。1Fの船室の他、2Fデッキにもテーブル、イスがあり、多くの人は2Fから景色を楽しんでいました。
さあ、乗船します!船内での救命胴衣着用は義務つけられていないようです。
船室内はこんな雰囲気です。一人1本ミネラルウォーターが配布されました。
出航!船着き場の係員が手を振って見送ってくれました。
空港から離陸していく飛行機を間近で眺められます。船はA滑走路に並行して多摩川河口に向かって進んでいるので、しばらくは左側でどんどん飛行機が飛んでいきます。
D滑走路の下はこのようになっています。多摩川の流れを遮らないよう2000本以上の金属製の柱で支えられています。
A滑走路から離陸する機体を真正面から見られるポイントでしばらく船が停止してくれます。右側に見える赤い橋のようなものは誘導灯です。
船の真上を飛行機が通過します!大迫力!望遠レンズがあればこのサイズでカメラに収めることができます(この写真は引き伸ばしてません)。
羽田空港を後にして、京浜運河を進んでいきます。運河を通るので、左右両方とも京浜工業地帯の工場を楽しますが、右側の方が見所多くオススメです。
進行方向には美しい夕日が…薄暗くなってくるので、雰囲気より工場の写真を撮ることを優先したい方は横浜発の船がよいでしょう。
手前が鶴見つばさ橋、奥が横浜ベイブリッジです。
東芝の社員・関係者しか降りられないという鶴見線海芝浦駅。関東の駅百選にも入っているそうです。運良く走っている電車も見えました。
大黒ふ頭には、輸出されるのを待つ車がたくさん並んでいます。
ベイブリッジが見えるともう横浜みなとみらいです。かなり暗くなってきました。
ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルの女神像を見るために、少し川の方に入ってくれました。
パシフィコ横浜とぷかり桟橋。ライトアップされて美しい。
ぷかり桟橋到着。これで90分の船旅は終了です。楽しかった~
トータルで写真を300枚くらい撮ってました。この船に乗るのであれば、ぜひ望遠レンズを持っていくことをオススメします。
リザーブ1号の全景は多摩川では見られなかったのでこちらでどうぞ。