Day304 小僧さんの1日

今日から4日ほどかけて下ラダックのゴンパ巡りに出かける[:ラッキー:]
7時半に宿を出て一部の荷物を部屋に置いたまま鍵をご主人に渡してくる。8時過ぎに最初の目的地リキル・ゴンパ行バスが出発。スピトクなどを経て10時過ぎにゴンパ到着。このバスは3時半にレーへ引き返すのでこれで街道まで出て今日のうちにアルチまで行くことができそうだ。
さっそくゴンパに入るが、やはりドゥカンは閉まっている。が、2階から読経の音がしたので行ってみるとゴンカンが開いていて数人のラマがお経を読んでいた。目礼してお堂に入り壁画や仏像を見学。奥の部屋には憤怒尊像があったが、そこには入れずガラス越しに覗くだけだ。この後インド人観光客が来たので、彼らについて他のお堂を開けてもらう。このゴンパは18世紀に一度焼失し再建されているのであまり歴史を感じさせるものはないが、壁画などの質は高いように思う。やはりゴンカンがいちばんの見所か。外に出て最近建てられた巨大な金色のチャンバ坐像を拝礼、その隣にも新しいお堂を建設中だった。かなり裕福なゴンパなのだろう。
1時間ほどで全て見終ったので、ゴンパ付属の僧学校を訪問する。ここでは約50人の小僧が寝食を共にして学んでいる。覗いていると先生ラマが招き入れてくれイスまで用意してくれたのでじっくり見学。今は写本の時間らしい。廊下で列になって座り、古いスタイルのチベット文字を読書きする練習をしていた。線に強弱があるので万年筆を使って書いている。この後、一部の小僧だけ教室に入って先生から仏教講義の授業を受け、問答の練習。外を見ると雪がちらついていた。ここはレーより高く標高3500m以上あるんだった。そろそろお暇しようかとラマに挨拶すると1時の昼飯を食べていけと言われるので、お言葉に甘えそのまま見学を続ける。今日の昼食はご飯にダルカレーのインド飯だったが、毎日ご飯というわけではないらしい。皆廊下に並んで座り、食事の前にはお経を唱えてからいただく。こういうきちんとした規律ある生活を見るのは気持ちがいいもんだ[:ラッキー:]
食後はしばらく昼休みで、洗濯をしたりクリケットをしたりと普通の子供たちと同じように遊んでいる。2時頃から午後の授業開始。いちばん小さい子は5歳くらい大きい子で12歳くらいだろう。能力差は相当あるはずだが、はっきりしたクラス分けはされていないようだ。先生は3人、うち1人は雇われの英語教師。ここに入った子はチベット語(新・旧)、ヒンドゥー語、英語と3つの言語を習うことになる。が、あまり他人に対して積極的でないラダッキの性格のためか、しつけのおかげか英語で話しかけてくる子はいなかった。
3時頃、先生ラマに昼食のお礼としてお布施を渡しこれからアルチへ行くと言ったら、部屋を用意するから泊まっていきなさい。日本人は仏教徒でラダッキと一緒だから歓迎だと強く勧めてくれるので、再びお言葉に甘え泊めていただくことにする。英語教師の部屋を1晩シェアさせてもらうことになった。部屋には電気はもちろんストーブまである[:拍手:]
3時過ぎにおやつとしてパコラとチャイを庭でいただき、そのまま1時間ほど自由時間。皆でハンカチ落しなどをして楽しんでいた。僕はその間またゴンパに戻りラマと話をしたりする。油断していたらゴンパの犬に足をかまれた。ラダックの犬はたいてい大人しいのだが、たまに攻撃的な奴もいる[:モゴモゴ:]
5時半頃学校へ戻ると2人1組で問答の練習中だった。言っていることは分からないが、やり方はラサで見たものと一緒だ。しばらくして問答が終わると夜の授業開始。自習に近い内容で英語やヒンドゥー語の問題集をやったり、写本をしたりしていた。7時半からは読経。さすがに皆眠くて仕方がない様子であくびをしながら涙目でお経を唱えている。たまに耐えられずコックリコックリしてしまう子もいるが…先生に見つかると本で頭を叩かれていた。ここの教育は先生が常に棒を持って歩くような威圧的タイプではなく、甘すぎず厳しすぎずという感じ。先生はご飯の支度(というか指示)までしないといけないので大変だ。
9時に読経が終了。これからようやく皆で夜食。今夜はタントゥクだった。なかなかウマイ。
食後、ようやく1日が終了。朝7時から夜9時までのカリキュラムが平日はずっと続くという。こんなハードな生活をしている子供は世界でも少ないだろう。ラダック僧侶の未来は明るい???

本日の1曲 Damn Yankees「High Enough」

↓おやつを待つリキル寺の小僧たち

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