はじめよう!情報発信者へのシフトチェンジ

11月20日に行われたNo Second Lifeの立花さん(@ttachi)主催のセミナー「ゼロから始める Blog & Twitter & Facebook パーソナル・メディア塾」に参加した。

もともとこのBlog『別冊「その向こうへ行こう」』は2001年からの旅日記の延長で何度かURL変え、サービス変えながら続けてきたのだが、旅から離れたこの数年、特にテーマなく備忘録的な読書メモ、短期旅行へ行った時の記録などを書いているだけだったので、この先の方向性を考えるきっかけにしたいと思ったのがその動機。

セミナーの内容は既に多くの方がまとめられているが、アクセスを増やすためのテクニック的な話よりも、立花さんご自身の「進化」を振り返りながら、今月160万PV!を達成するに至るブロガーとしてのスタンスを語るといった内容。実際にやってきた方だけができる話なので説得力が違う。

まず意外だったのが、No Second Lifeがスタートしたのが2008年12月と、まだ3年も経っていないということ。立花さんの場合、1日に複数回postするのが当たり前なのでエントリー数は日数より遥かに多いわけだが、それにしてもすごい進化。

立花さんは、Blogを通じて独立のきっかけにしたいという目的があって、実名でApple、書評、ランニングの3本を中心とした情報発信をするという戦略を立て、このBlogをスタートさせている。やはり、目的があってこそBlog更新のモチベーションが上がるのだ。

日記と情報の違い

「昨日、会社帰りにラーメン屋で食べたラーメンがうまかった」という日記には作者を知っている友人くらいしか関心を持たないが、「○○駅近くのラーメン屋△△のとんこつラーメン(650円)はこってりスープ好きにはおすすめ」というエントリーは情報としての価値があり、知らない誰かがネットの海を泳いでたどり着く可能性を持っている。

Blogを書くからには、価値ある「情報」を発信する側に立つ、という意識を持つことが読者獲得の第一歩なのだ。情報を収集するサイドから発信するサイドに立ち位置をシフトしよう。ちょっと考えれば当然という気もするが、個人的にはここがいちばん肝だと思った。

瞬間風速を追い風にするために

No Second Lifeのアクセス推移を見ると、たまに数字が跳ねては、一度下がりながら、ならしてみると右肩上がりにアクセスが増えている。影響力の大きな人からRTされたり、大物ブロガーに紹介されるなどの突発的要因で一度アクセスが増えると数日後には数字が落ち着くが、いくらかのユーザーは、その記事(情報)だけではなく、Blog自体・ブロガー自身が好きになり、固定客として残る。

そのため、その水準は数字が跳ねる前よりは多少高いところになる。その繰り返しで徐々に固定客がついていき、アベレージが上がっていく。では、固定客をつかむために普段からしておくべきことは何か。それが、自分を知らない人に向けて発信する意識で良質なエントリーを書き、書き手に興味を持たせることなのだ。

プロフィールで自分が何者かを伝える

前項の続きでもあるが、たまたま訪れた人を固定客にするための重要なポイントがプロフィールだ。せっかく書き手に関心を持ってくれたのに、それを説明するページがないのはもったいない。

また、各SNSのアイコンや名刺の雰囲気も統一感を出しておくと、あぁこの人かと印象に残りやすい。情報発信者を志向するならしっかりプロフィールを書いておこう。ただし、プロでなければ必ずしも実名や顔を出す必要はない。

SNSの活用

SNSを使う人の目的は「情報収集」と「交流」に大別される。ここでも、情報発信者=インフルエンサーとしてふるまうことが必要。Twitterの例でいえば、フォロワーは読者であり、直接Blog更新の情報を伝えられる人を意味する。だったら「交流」して絆を深めよう。

フォローしてくれた人にフォローを返さないと、かなりの確率でいずれフォローを外されるという。SNSのすごいのは情報が二次、三次的に拡散するところ。この爆発力を活用しない手はない。
規模は力。SNSとブログの動線を作り、交流を楽しみながら読者を獲得し、拡散させる場にしよう。

まとめ

情報発信者としての影響力を向上させるためには、やはり良質な情報を提供できるかというところが一番重要なのだろう。その意味で、(ビジネスをするかどうかは別にして)どういう分野で書くかということを改めて見直す必要がある。たまたま来た訪問者が固定客になる=RSS登録をするケースを考えると、書き手が訪問者にとって有益な情報をそれなりの頻度で提供してくれるであろうことを期待するはずだからだ。やっぱり、自分の得意分野を生かすことがよい情報を提供する近道ではないだろうか。

もうひとつ、今回のセミナーに参加して、よく聞いたのが「立花さんだから(参加した)」という声。60名を超える参加者の中には、関西や東北から来た方もいらっしゃった。Blogを通じて、情報だけでなく人間としての魅力が伝わってなければ、こういうリアルのセミナーで人を集めることは難しいだろう。

ネットでもリアルでも信頼される人の基準は同じ」という話があったが、人間として、会ってみたいな、話を聞いてみたいなと思われるようになるための努力も必要だ。

懇親会

懇親会では、今まで読者として一方通行であったブロガーさんたちとお話ができたこと、また、これから情報発信者になろうという志を持った方々との交流を楽しめたことが素晴らしい経験だった。

スタッフとして参加された北真也(@beck1240)さん、先日の東ラ研でお話を伺った佐々木正悟(@nokiba)さんたちの著書が参加者プレゼントとして提供され、恒例?のジャンケン大会が行われた。前回EVERNOTE×モレスキンイベントで全回初戦敗退した僕は、その日のうちに会得したジャンケン必勝法をもって大会に臨み、なんと勝ち抜いて@nokibaさんの著書「クラウド時代のタスク管理の技術―驚くほど仕事が片付いてしまう!
」をいただくことができた。

読もうと思っていた本をいただけたことと、転んでもタダでは起きない精神が生かされた二重の意味でうれしいプレゼントだった。佐々木さん、皆さん、ありがとうございます。


本日の1曲 Mr.Mister「Kyrie」

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