2014年JAL見学会に参加しました(その2)

整備工場見学に続いて昨年7月にリニューアルされたJAL Sky Museumの見学です。ここは、大きくJALの歴史、制服・ポスター・機体模型などの展示、体験コーナーの3つに分かれます。

P2220309_RP2220318_R
JAL

まずはJALの歴史についてのお話を伺いながら見学します。話は戦前からスタート。戦前から国際線が存在していたんですね。大日本航空という会社がサイパンやパラオまで飛行艇を飛ばしていました。時代としては「風立ちぬ」の頃でしょうか。

そして、太平洋戦争~終戦となりますが、日本の航空力を脅威に感じた連合国側はGHQより航空禁止令を出し、1950年までの5年間日本人は飛行機を運航することができませんでした。

そして朝鮮戦争の影響で航空禁止令が解かれ、1951年にJAL日本航空が設立しました。当初はノースウェスト航空のチャーター機で運航していましたが、翌年にはDC4を所有するようになり、1954年には国際線(サンフランシスコ便)を就航させました。

P2220426_R

これは、JAL最初のフライトに使われたDC-3の模型。3日間だけの披露飛行しか行われず、正式な運航はノースウェスト機を使用することになりました。

P2220422_R

1960年代になると、プロペラ機からジェット機の時代になり、輸送力が約4倍になります。1962年にはYS11がデビュー、1964年は東京オリンピックが開催され、同年開業した新幹線との競争も始まりました。

P2220425_R

1966年はビートルズ来日。JALのはっぴを来て日本に降り立った4人の写真はあまりにも有名です。このアイデア、機内でCAさんがジョン・レノンに「このはっぴを来てタラップへ出てくれたら日本のファンが喜びますよ」と提案したところ、レノンが「Good Idea!」と賛成し、他のメンバーにも勧めてくれたのだそう。ちなみに、ポール・マッカトニーは昨年11月の来日時にもはっぴを来て空港へ姿を現しましたね。(この時のはっぴはJALではなくアルバムタイトルのNEWをあしらったものでした)

1967年は、JAL便で世界一周が可能になった年ですが、さすがに大西洋路線は赤字で数年で休止となりました。

そして、1970年にボーイング747ジャンボジェットが登場します。これによって輸送力がさらに増えることになり、庶民が飛行機に乗る機会も増えてきたようです。ジャンボ時代になって、乗客が増えるとともに、航空会社も多くの客室乗務員が必要となり、女性のあこがれの職業としての”スチュワーデス”が確立されたようです。1971年には女性パーサーが誕生しています。

P2220415_R

1980年代は、路線規制が撤廃され、本格的な競争時代に突入します。1985年にはB767というハイテク機が導入され、航空機関士なしの2名乗務体制が可能になりました。1986年には、ヨーロッパへの直行便が運行されるようになり、それによってアラスカのアンカレッジを経由する便は激減したそうです。そういえば子供の頃は”アンカレッジ経由◯◯行”という言葉をよく耳にしていましたが、最近は全く聞くことがありません。

そして、1990年代はサービスの多様化が進んだ時代。海外旅行も普通のことになり、ユーザーにとっては、機内サービスも旅の魅力の一部としてエアラインを選ぶようになったと言えるのではないでしょうか。インパクトのあるCMもたくさん作られていました。個人的によく覚えているのは、ジャネット・ジャクソンと藤原紀香がスカートを絞るものですね。後者は、デジタルアーカイブスとしてSky Museumでも映像を見ることができます。

P2220428_R

解説付きツアーはだいたいこれで終了。この後はフリータイムとなって、特別フライトのコーナーやB787コクピットのモックアップなどを楽しみました。

これらの模型は全て1/50スケールなので、機体の大きさの違いがよく分かります。

P2220310_R

こちらは職種別の説明、体験コーナーです。

P2220315_RP2220316_R

これは特別フライトの歴史。そういえばこんなことがあったなぁと思い出すことがたくさん。この他にロイヤルフライト(天皇皇后両陛下が搭乗されるフライト)についての展示もありますが、こちらは撮影不可。

P2220418_R

時代を彩った様々なポスターたち。

P2220421_R

そして、B787コクピットモックアップ。現在のハイテク機は世界中の飛行場のデータが登録されているため、毎月のようにプログラムのアップデートをしなければならないそうです。なお、キャプテンは左側に座って操縦します。

P2220429_RP2220430_RP2220431_RP2220432_R

Sky Museumは一般の方も見学できます(要予約)ので、ぜひ行ってみることをお勧めします。(相当先まで予約がうまっているようです)僕も、次回は子どもを連れて行ってあげたいのですが、小学生になるまであと数年待たなくては…。

Sky Museum見学の次は、テクニカルセンターへ移動して新国際線ビジネスクラス機内食の見学です。

この見学会は、JALとリンクシェアの共同イベントです。このブログに掲載されている写真は、日本航空株式会社の許可を得ています。(写真等の無断掲載はご遠慮ください)

乗ってみたくなった方は↓からどうぞ



コメント