アンコールワット

カンボジアリエルも米ドルキャッシュも持っていないので、まず銀行へ行く。レートがよくないので、私設の両替商でチェンジする。T/Cだとどこも2%のコミッションを取るようだ。タイは日本円が普通に使えたが、ここは米ドルの方がかなり有利だ。
両替商の近くに貸自転車があったので、ママチャリに乗って7km先のアンコール遺跡群まで行くことにする。途中、食事できそうな小屋があったのでここで朝食。豚肉&キャベツ炒めにご飯をつけて30円で済んだ。この国はローカル料金と観光客料金がはっきりしているみたい。値段を聞いて高いと思ったら無視して別の店を探すほうがいいようだ。
遺跡の手前にチェックポイントがあり、ここでチケットを買う。1日券=20USD、3日券=40USD、1週間券=60USDという遊園地的高額なのだが仕方がない。3日券を購入する。なお、1日券以外は転売できないよう写真をラミネートしたパス式になっている。つまり、自分の写真を持っていかなければならないということだ。
ここからさらにママチャリをこいでアンコールワットへ向かう。ママチャリ外人は珍しいようで、すれ違うローカル達の視線を感じる。
10時過ぎ、アンコールワット前に到着。早くも汗だくなので、少し休憩しながら地図を見ておく。それから堀を渡っていよいよ寺院への長い道を進む。思ったほど観光客はいないのでうれしい。寺院の敷地に入って、いくつかある回廊を超え、中央の塔を登る。正直なところ、ガイドブックで予習していたイメージより小さかった(それでも十分デカイが…)。
この石造大寺院は想像以上に損傷が激しいが、それでも回廊のレリーフをはじめとする細部の装飾は見事としかいいようがない。モノトーンの落ち着いた美を満喫する。日本の寺社は木造が多いし、色彩がないわけでもないので、仏教建築であっても、ここはまた違った味がある。デジカメ持ってきてよかったぁと実感。中国人のように写真をとりまくってしまった。いや、違った。中国人は記念写真しか撮らないんだった(笑)…僕は、まだ自分が入った写真を1枚も撮っていない。
3時間くらいかけて、ゆっくり回っていたら、スコールになった。しばらく経蔵で雨宿りをし、落ち着いてから、アンコールトムの中心にある寺院バイヨンへ移動。
ここはさらに損傷が激しく、現在日本の援助で再建中だ。百数十もある「尊顔」で有名なところで、写真を見ればあぁと思う人も多いかもしれない。この「バイヨンの微笑」と呼ばれる尊顔だが、表情にはいくつかのパターンがあって、実は何の顔かも分かっていないのだそうだ。この寺院はアンコールワットの中央部より少し小さいくらいだと思うが、構造はより複雑だ。ここの回廊にもレリーフがあるが、アンコールワットほど緻密ではない。ここで1時間ちょっとかけてから、アンコールトム内の遺跡をいくつか見て帰る。今回の旅で初めてじっくり観光した1日だった(笑)。
しかし…イスの硬いママチャリのせいで尻が痛い。

コメント