Day182 再び旅へ

さぁ今日から再び旅に出るのだ。

テント村の騒ぎは一段落したし、引継ぎも大雑把ながら済ませたので、(被災者家族のことが気にならないと言えば嘘になるが)気分を変えて楽しんでこよう。

朝、準備に手間取ったこともあり、テント村ではスタッフへの挨拶だけすることにして昼頃出発。住民には特に何も言わず、スタッフに後を頼んで空港まで送ってもらう。クエッタ行フライトは30分ほど遅れて出発、ほとんど満席だった。このところ睡眠時間が短かったので座席についてしばらくして眠りにつき、機内食のときだけ起きて食事を済ませる。
4時過ぎにクエッタ到着。空港から町の中心まで行くバスはないようなので直接国境の町タフタンまで行くバス会社のオフィスへ行くよう交渉しタクシーに乗り込む(200Rs)。クエッタは非常に寒く[:雪:]、午後だというのに日陰の水溜りには氷が張ったままだ。こりゃヤバイ。ダウンジャケットとか持ってくるべきだったかもしれない。

5時前オフィスに着いてさっそくタフタン行チケットを購入(350Rs)し、バスに乗り込む。何で中国人がたくさん乗っているんだろうと思ったらハザラ人だった。アフガニスタンに駐在していたスタッフからハザラ人が日本人よく似た顔つきをしているという話は聞いていたが、実際会うのは初めてだ。ホントにそっくり。向こうも僕のことをハザラ人だと思ったらしい。イランで日本人がアフガン人に間違えられいじめられることがあると聞くがそれはハザラ人と勘違いされてしまうのだろう、とこのとき気づいた。
隣の席に英語を話すハザラ兄ちゃんが座ったので、出発後いろいろ話をする。彼らの家族はクエッタに住んでいて、彼もクエッタから出たことがなくこれが初めての旅なんだと。彼らは聖都マシュハドを目指すという。ハジではないと言っていたが、新年のお参りみたいなものらしい。クエッタにはハザラ人のコミュニティがあって、カラチやイスラマバードのような大都会ではないが必要なものはそろっているし、居心地のいい町だという。
出発してしばらくすると日が沈み、車内の温度が急速に下がる。一応エアコン付と書いてあるバスだったが、暖房はないらしい[:悲しい:]
クエッタからタフタンまでは砂漠の中をひたすら西へ向う。このバス、座席がやたら硬く普段なら10時間くらいのバス旅はなんでもない僕でも乗車して3時間ほどでもう尻が痛くなってきた。道は舗装されているが、あまりコンディションがいいとは言えずガタガタゆれるし、スピードも出ない。ま、どうせ早く着いても9時まで国境が開かないのでいいのだが…
眠りこけながら乗っていると、10時頃兄ちゃんに起こされハザラ家族が夕食を分けてくれた。深夜になると本当に冷えてきた。窓はとっくに凍っている。ショールを隣の兄ちゃんとシェアして膝にかけるがほとんど効果なし。トレッキングシューズをはいているにもかかわらず足先から冷えてきてジンジンしてきた。11月のチベットより寒いかもしれない。
こうなるとなかなか眠ることすらできず、ぶるぶる震えながらひたすら朝が来るのを待つ。ズボン下をはいておくべきだったと後悔するが後の祭り。

本日の1曲 Def Tech「Emergency」

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