Day183 イラン入国

極寒ながらも何とか眠り、気がつくと7時半頃タフタンの町に到着していた。凍えて足がまともに出ないくらい寒い。とりあえずバスを降りて荷物を引き取ると、ローカルらしきオヤジが食堂で茶でも飲んでなと案内してくれた。その途中で焚き火の輪に入れてもらいようやく生き返った気がした。もう少し火にあたっていたかったがオヤジが荷物を持って食堂へ向うので仕方なくその後を追って店へ入る。店はさほど暖かくなかったのでがっかりだったが、とりあえずチャイを飲みプラタを食べて少し落ち着く。
国境が開くのは9時だというので8時半過ぎまでゆっくりして出発。食堂にいる間両替屋が数人来たが、5年前に残していた1万リアル札が数枚残っていたので最初の町まで行くには足りるだろうと思い断った。
再び寒空の下に出てイミグレまで15分ほど歩く。カスタムは開いていてさっさとチェックを受けたが肝心のイミグレは9時20分ころまで開かず震えながら開門を待つ。オープンするとパキスタン人とそれ以外に分けられチェックを受ける。書類の記入もなくスタンプをもらってすぐ終了。すぐ向いにあるイラン側イミグレに入る。こちらも必要書類すらなく手続きは簡単だった。出入国者はちゃんとコンピュータで管理されているようだ。ビザが1月8日で切れるので、延長の必要があるのかあるいは有効期限通り本日から30日滞在できるのかを確認しておく。延長不要というので助かった[:グッド:]

スタンプをもらい、隣のカスタムへ行くが日本人はノーチェックで通された。5年振りのイラン入国だ。改革派ハータミー路線から保守派に変わり国の雰囲気にも変化があるのだろうか?
建物を出るとあるおっちゃんからタクシーを4人でシェアしようと誘いを受ける。ザーヘダーンまで1人3万リアルとちょっと高いがガイドブックに書いてあるような国境無料バスはなさそうなのでOKして乗り込む。イランに入った途端道がよくなった。そういえばこの国では車が右側通行だったなぁ。タクシーには暖房がついていてさっそくとろけるように眠り込んでしまった。
約1時間でザーヘダーンの町に到着。おっちゃんの一人が降りて、僕を含む残り3人はさらに先にあるバスターミナルへ向う。普通にバスで来ていたら、ここで両替をして1泊することも考えていたがせっかくタクシーに乗ったのだからとターミナルまで行ってバスを探してみることにした。

ザーヘダーンのバスターミナルは意外と大きく近代的だが、ほとんどのバス会社カウンターにはペルシア語の表記しかない。声をかけてきた兄ちゃんにシーラーズ行があるかと聞くとすぐ近くのカウンターに連れて行かれ7万リアルだと言われた。5年前の感覚だと間違いなく高いのだが、今回持ってきたガイドブックは(用意してきたのが捨てられてしまったため)1992年発行のロンプラ「イラン」で価格については全く参考にならない。5万リアルくらいしか持ってないだろうと思っていたので、その場で金を数えてみたら8万2千リアルあってつい買うことになってしまった。

12時出発なのでちょうどいいなと思っていたら、パキスタン〜イラン間には1時間半の時差があってまだ2時間待たなければならないことに気づく。暇つぶしもあって他のバス会社カウンターに行って値段をチェックしてみる。と、安いところは4万リアルで売っていた。やっぱりぼられた!
さっそく元のカウンターに行って払い戻しを要求するが、当然払った金は返さない。圧力をかけるべく警察を探すがこのバスターミナルには全く警察官がいない。しかたなくまたカウンターに戻って吠えていると、このバスはボルボで4万リアルのバスとは違うという。それでもボルボじゃなくていいから金返せと吠えると1万リアルだけ返してくれた。ま、これが限界と思い受け入れる。
バスはちゃんと暖房の入るボルボで12時半ころ出発。またもすぐ眠りにつく。1時間ほどして目を覚ますがまだバスターミナルの中。そうだ、イランのバスは乗客が少ないとバスターミナルの中をうろうろ走ったり一回出発して近くを走ってからまた戻ってきたりするんだった、と5年前の嫌な記憶が蘇る。しばらくして本当に出発するが、1時間ほど走ったところで検問。全員降ろされ軍による荷物チェックを受ける。初めはアフガン人だと思われていたので、軍人の態度が悪かったがパスポートを見せると珍しそうな反応に変わりほとんどノーチェックで通してくれた。夕方6時頃バムに到着。前回のイラン旅行時ですごいなぁと思ったバムの遺跡だが数年前の地震で瓦礫の山と化してしまったと聞く。もう訪れる人も少ないのだろう[:しょんぼり:]
昨夜寒さのためほとんど眠れなかったので、この暖房付ボルボでは(隣の席が空いていたこともあって)ずっと眠っていた。昨夜のバスが約14時間、このバスが17時間ほとんどバスに乗りっぱなしで熟睡できず意識が朦朧とした状態が続く。

本日の1曲 The Corrs「Little Wing」

↓イランのバスはボルボが増えた。5年前はエアコンもないボロバスがほとんどだったが…

コメント

  1. Yuko より:

     こんにちは!すでに旅立たれていたんですね!
    テント村の引継ぎもお疲れ様でした。いろいろな問題を抱えているんだなあ、と知りました。
     きむかつさんの日記を読んでいて、ハザラ人という人達が気になりました。日本人にそっくりなんですか?私も夏に、日本人にちょーそっくりな人を見ました!つい、日本人かと思って会釈をしたら、「俺は、ゴジャール出身だ。」といってました。でも、あのあたりは、また違う人種ですよね。
     ぜひ、ハザラの方に会いたいです。
     そろそろ、チケットの手配をしますので、またご連絡します。