先週末、横浜みなとみらいの赤レンガ倉庫で行われている(10/17まで)「オクトーバーフェスト」に行ってきた。
要は、ミュンヘンで開催されるビール祭りを日本に持ってきて、ドイツの地ビールやソーセージ等をみんなで楽しく飲み食いしようというイベントで、毎月、いや毎週のように行われている飲食イベント「○○まつり」と基本形は変わらない。
しかし、このイベント、(今年初めて行ったのだが)酒・料理の単価が高い!だいたい、ドイツ直輸入の生ビールだとビール1杯(500ml)1300円、さらにグラス代のデポジットで1000円とられるので、最初の1杯を飲むのに2300円かかる。最近流行りの300円均一飲み屋なら、2時間飲み食いしていられるかも…という価格設定だ。
その設定でも、写真のように会場は大盛況(もっとも平日の昼間はガタッと客足が落ちるのだろうが)、客単価はこの手のイベントでは圧倒的に高いのではないだろうか?
興行的には大成功であろうこのイベントだが、その場に行ってみて「うまくやってるな」と思ったポイントがいくつかあった。
- 1.入場料(200円)を取って、囲い込む
これによって、よさそうなもの、コストパフォーマンスが高そうなモノがあれば食べて(飲んで)みようという、「いいものが見つかれば得」スタンスから、「せっかく入場料払ったんだから、何かしら頼まないと…」という「何かしら食べないと損」へと心理状態を逆転させている。
もちろん、入場料を取るからには何かしら、ビジターに提供しなければならない。オクトーバーフェストでも入場料に見合うものとして、無料でドイツの生バンドによる演奏などが提供されている。
2.非日常性で単価を上げる
「何かしら頼まないと損」という心理状態にさせてしまえば、高く売れる要素はできている。そこでは、定価が知れているモノ(例えばキリンビール)よりも、高くてもそこでしか飲めない(食べられない)モノに食指がのびる。
実際、650円のキリンラガービールよりも倍の値段するパウラナーヴァイスなどのほうが断然飲まれている。
3.十分なテーブル席を確保する
囲い込み型ならではの手法だが、イベントスペースに十分な席を確保しないと飲食型イベントでは客単価は上がらない。特にビールのように1杯で終わることが少ないものならば、ゆったり飲み食いできる雰囲気が必要だ。
とかく安売りに走ってしまうデフレ日本での商売だが、うまくやればそれなりの客単価を上げることができるな、と再認識したイベントだった。自分のビール代くらいの勉強になったかな(笑)。
本日の1曲 SANTANA「Photograph」
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