宮崎の無人島「乙島」でのキャンプ(前編)

子ども

図書館で何気なく手に取った『無人島冒険図鑑』という本で紹介されていた宮崎県門川町にある「乙島(おとじま)」で10月下旬、息子と2人でキャンプをしてきました。

同書を読んで「無人島」という少年時代からの憧れが一気に蘇り、これは息子と一緒に行かなければと思ったわけですが、日本に6000以上ある無人島の中でどこに行こうかと検討した結果、まずは安全なところ、釣りが楽しめるところ、そして船が苦手な息子のことを考えると乗船時間が短いところという点から乙島がよさそうだということになりました。

乙島は携帯電話の圏内なので、不測の事態には警察などに救援を求めることができます。緊急連絡ができるかどうかは無人島選びの大事なポイントでしょう。

ちなみに宮崎県には「幸島」という”芋を洗うニホンザル”の生息地として有名な無人島がもう1つあるのですが、息子が猿の島は絶対イヤだと言い張ったのでこちらはパスすることに。

まず、結論として乙島でのキャンプの感想を先に言ってしまうと「最高」の一言でした。こんなに快適・簡単に無人島ステイができるとは…僕が宮崎県民だったら年に数回は行っているでしょう。

写真もたくさんあるので2回に分けて乙島キャンプ体験を書いてみます。

キャンプサイト・道具の予約

乙島のキャンプサイトは門川町観光協会が管理していますので、まずはここでキャンプの予約をします。夏場や週末などはウェブサイトの予約システムを利用しますが、それ以外の時期は電話で予約をします。なお、観光協会は土日は営業していないようです。

せっかく無人島で過ごすのに他にも宿泊者がいるのはとてももったいないと思うので、ぜひシーズンオフの平日を狙ってみてください。観光協会の方はとても親切で、当初予約した日が雨天だったら翌日への変更を快く受け付けてくれたり、当日はわざわざ島に来てキャンプ道具の貸し出し、設備の説明をしてくださったりとホスピタリティあふれる皆さんでした。

キャンプサイトの予約をすると、Excelの利用者台帳を送ってくれるのでこれに貸出を希望するキャンプ道具などを記載します。僕らは貸出してくれるものがどの程度なのか分からなかったのでテントを持ち込みましたが、実際、島にあるものを見ると新しく広いものだったので、借りておけばよかった、と思いました。

その他、炊事道具などもきれいで無人島とは思えない充実ぶりでした(笑)。おすすめはやっぱり自分で釣った魚を網焼きして食べることです。男二人だったので雑なごはんでしたが、息子にとってもいい思い出になったとようです。

渡船の予約

キャンプサイトと道具の予約と並行して渡船の予約をします。利用者台帳には予約した渡船を書くことになっていますので、台帳の提出前に船を決めておきましょう。門川漁港と庵川漁港からいくつかの渡船が出ており料金は共通で大人1500円、子供1000円です。

僕らは庵川漁港の乙島丸さんにお願いしました。ここは待合所・駐車場もあり、キャンプ中に車を停めておくこともOKです。

上陸まで

乙島でのキャンプでいちばん大事なことは水を忘れないことです。洗面などに使える井戸水は出るのですが、飲用はできないので十分な飲料水を持参しましょう。

また、乙島で釣りをする場合、エサなどを準備しなければなりません。何時に出発するかによりますが、朝早い場合は日向市の「フィッシングショップ エース」が5時から営業しているのでここで購入するとよいでしょう。

当日の朝は、代金の支払いとシャワールームの鍵をもらいに門川駅にある観光協会に行きましたが、支払いは戻ってからでOK、貸出をお願いした備品と鍵は島で渡します、と言われました。このあたりは、シーズンなどによって対応が変わると思います。

それから庵川漁港の乙島丸待合所へ移動。車を停めてキャンプに必要な荷物一式を迎えに来てくれた軽トラックに載せます。港まではすぐなので軽トラを追って歩いて行きました。こういう渡船に乗るのは初めてだったので船の舳先から乗り降りするのが新鮮です。

乗船時間は5〜10分くらいですが、僕らは船長さんにお願いして島一周してから船をつけてもらいました。船長はとてもよい方で、快く引き受けてくれた上、せっかく遠くから来てくれたからと、船でしか入れない洞窟に頭まで入ってくれました。息子はかなり怖かったようですが…

ということで乙島に上陸しました。続きは後編で!

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